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彼の声 2017.2.15 「超越論的な認識」

2017/02/15

哲学用語で超越論的な認識とは何やら不可解な概念だが、
何が超越論的なのかといえば、
経験論的な認識と対立する概念としてあるのかも知れず、
例えば便器はトイレで人の排泄物を受け止めて流す器だが、
その便器が美術館でオブジェとして展示されていれば、
人はそれを芸術作品として認識するわけで、
人の経験から得られる感覚では、
同じ便器をトイレに設置されているものと
美術館に展示されているものとでは、
別々の価値を伴って認識される、
というのが超越論的な認識だろうか。
また貴金属の金は経験的な感覚では、
宝飾品などにも利用されて
高価な価格で売り買いされる貴重な金属である一方で、
原子の構造的には何の変哲もないただの金属にすぎない、
と認識するのが超越論的な認識だろうか。
あまり正確なたとえではないかも知れないが、
経験的な先入観にとらわれていれば、
わけがわからない抽象芸術の類いであっても、
世界的に名声の高い芸術家の作品という触れ込みで、
美術館にただの便器が展示されていたら、
人はそれをありがたがって鑑賞するかも知れず、
また宝飾品の材料となる以外にはあまり使い道がなくても、
ただ希少にしか産出しない金属であるから、
金は高価で取引されていて、
高価であるからこそ貨幣としても価値があり、
いくら輝きが美しくても大量に産出されるようなものなら、
宝飾品の材料には使われないだろうし、
使われていたらおもちゃやまがいものにしかならないだろう。

それと同じことではないだろうが、
生身の人間としては大して使い道はなくても、
たまたまその中年男性が
北朝鮮の最高権力者の兄であることが災いして、
政治的には利用価値も生じてくるだろうし、
実際にその言動や行動が危険視されたようで、
暗殺されてしまったらしいが、
またそれと同じことでもないだろうが、
大言壮語で大ぼら吹きの老人が、
たまたまアメリカの大統領になってしまったばかりに、
一応は政治的にもメディア的にも
その人を大物扱いするしかないだろうし、
関係各国もそれなりの対応を迫られているばかりか、
当人にしても一応は超大国の大統領として、
それなりの見識を示さないと格好がつかないだろうし、
議会の政治家や国家官僚たちの意見にも耳を傾けなければならず、
そしてリベラルな民衆やメディアからの批判も含めて、
そういう周りからの同調圧力によって、
どれほど馴致されてしまうかは今のところは未知数だが、
一方で大統領の独断でいったいどれほどのことができるのかも、
今後は興味深いところかも知れないが、
彼が親近感を抱いているロシアの大統領ほどには、
独裁権力をほしいままにできるとは思えないだろうし、
ロシアにしてもアメリカに続いて他の国々でも、
国粋的なポピュリズム勢力が政権を担うように、
各国に働きかけてネットを経由して
様々な工作を仕掛けているらしいが、
それがある程度効果を上げて、
世界的により一層のリベラル勢力の退潮傾向が鮮明化しようと、
果たしてグローバル資本主義勢力の攻勢を食い止められるかというと、
国家の行政的な枠組みをいくら国粋的に強化しても、
それとこれとは必ずしも利害が対立する関係ではないのかも知れず、
どれもこれも見当違いなことをやっているわけでないにしても、
大局的な傾向としての歴史的な流れに
逆らっているわけでないのかも知れない。 

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創刊日:2001-03-26  
最終発行日:  
発行周期:不定期  
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