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彼の声

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彼の声 2017.2.7 「粗雑な認識」

2017/02/08

株や債券などの有価証券を売って現金を得たところで、
普通は銀行の口座残高がその分だけ増えるだけで、
物質としての紙幣や硬貨を手にするわけでもなく、
それは口座振替などの送金や入金に関しても同じことなのだが、
口座残高が増えたり減ったりする分には、
金銭そのものは不要であり、
実際には現金で買い物をする分だけ、
口座から下ろす習慣となっているだろうし、
自分で金庫を持っていて、
その中に金銭を貯めるにしても、
凄まじくでかい金庫でも持っていない限りは、
莫大な金額をため込めるわけにはいかないから、
貨幣のほとんどはその金額の情報として、
口座残高のように電子化されているのかも知れず、
そうなると物質としての紙幣や硬貨などの流通額は、
全体から見ればほんの一部だと考えられるだろうか。
そうだとすれば有価証券などの価値がいくら値上がりしても、
またその種類や量がいくら増えても、
貨幣が足りなくなることはないだろうし、
もちろん担保や信用などの面で制約があるとしても、
有価証券の類いをどんどん発行して、
それの売り買いを活発化させれば、
金融資産がどんどん膨れ上がることになるだろうか。

土地や建物などの不動産も価値が値上がりすれば、
それを担保として借りられる資金も増えるだろうし、
借りた資金でさらに土地や建物を増やして、
さらにそれを担保として資金を借りて、
不動産の値上がりが続いているうちは、
そんなやり方でどんどん資産を増やせるのかも知れず、
またその不動産を他に貸したり、
土地や建物の中でまた別の事業を興したり、
事業が拡大すれば事業主体である企業の収益も増えるだろうし、
株価も上がったり株式の発行額も増えるだろうし、
そういう面でも資産をどんどん増やせるのかも知れないが、
果たしてそのようなやり方で資産を増やす試みに
限界があるのだろうか。
単純に不況になれば株価が下がったり事業の収益が悪化したりして、
相対的には資産が目減りするだろうが、
それでも実際には前世紀末の情報革命以降は
世界的には資産が増える一方かも知れず、
主には金融資産が圧倒的に増えているのだろうが、
資産があればその資産を利用することで、
資本主義的な事業が行われるのだろうし、
その事業に関係して働いている人に賃金が支払われる限りは、
その賃金で消費や貯蓄は行われるわけで、
そういう面からすると、
資本主義経済の終わりが見えてこないわけだが、
それに関して何か見落としている点があるだろうか。

見落としている点はいくらでもあり、
粗雑なことを述べているだけかも知れないが、
何か大がかりな天変地異でも起こって、
情報でしかない金融資産を管理している
電子機器や通信網などのインフラが、
すべて使い物にならなくなれば、
大打撃を受けることは確かだろうが、
現状でそんなことを想像してみても、
それは単なる突発的な出来事でしかなく、
人がある程度生き残っていれば、
また同じような経済形態が再開されるだけで、
本質的な変化ではないわけだが、
そうなるとやはり資本主義経済に取って代わるような
新たな経済形態が出現しない限りは、
現状の形態かそれに似通った経済形態が
続いて行くしかないだろうか。
思いつく限りでの可能性としては、
情報としての金融資産と
物資を伴ったその他の資産との不均衡が拡大し続ければ、
何かこの先おかしな事態が待ち受けているような予感もするのだが、
ある時点でマネーゲーム的な錬金術が限界に達して、
不均衡の拡大が収まるような可能性もあるだろうし、
また別に資本主義経済の下でも
人々の間の資産格差や貧富の格差を是正する方法が
編み出されるのかも知れないし、
そういう面では先行きも不確実なのは確かなところで、
実際に様々な人や団体が
今後とも資本主義経済で問題となっている現象を
解決するための方法を模索していくのだろうが、
少なくとも現時点では現状の継続を前提として、
人も物も動いているのだろう。 

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創刊日:2001-03-26  
最終発行日:  
発行周期:不定期  
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