文学

彼の声

この世界について、この社会について、この時代について、未来について、過去について、人々について、自分が日頃感じていることを率直に語る。

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彼の声 2017.2.2 「不平不満」

2017/02/03

自己と社会との関係を捉えようとするとき、
一概には捉えどころがなくても、
何かそこで複数の物事が複雑に絡み合っていて、
その絡み合いの中に自己がとらわれて、
身動きが取れないように感じられるなら、
だいぶ居心地が悪いということだろうし、
できればそこから抜け出したいとも思っていて、
実際に絶えずその機会をうかがっているとすれば、
少なくとも自分がとらわれている状況に満足はしていないだろうし、
今ある現状を何とかしたいとも思っているのではないか。
ただ漠然とそうは思っていても、
具体的に何をどうするかまで考えていなければ、
半ば諦めている兆候もあるのかも知れず、
また何をどうするかといっても、
実現の見込みがありそうもない
妄想にとどまっている場合もありそうで、
そんなふうに本気で抜け出そうとはしていない場合は、
意外と思っているほど困っているわけではないのかも知れず、
実感として自分の立場が安定しているように思われれば、
そこから抜け出られないのは確かに不満だが、
一方ではその場で安住している現実もあるわけで、
少々居心地が悪くても我慢しながら、
そこから抜け出るよりもその場にとどまる方を選んでいて、
不平不満はいくらでも言うが、
その立場にしがみついている現状は守りたいわけで、
その辺で自らの思い違いさえ正当化していることに、
気づいていながら自覚がないのかも知れない。

現状に不満があるとしても、
それが耐えられる限度内の不満なら、
別にその不満が解消できなくても、
不満を感じながら生きていくだろうし、
生きていくうちには不満に慣れてしまうわけだが、
不満を抱きながらもその不満と共存しようとするのは、
たぶん誰もが実践していることであり、
誰もが我慢強く実践しているからこそ、
社会の安定が保たれているのだろうし、
暴動や内乱が頻発するような
事態になっていない理由でもあるのだろうが、
そういう不満を耐えられる限度内に保ち続ける力として、
すぐに人々を押さえ込むような、
抑圧的な権力の行使を考えてしまいがちになるが、
実態はそれだけではなく、
絶えず煽動しているわけで、
何を煽動しているのかといえば、
対立を煽り立てているのであり、
不満が相殺するように対立を煽っているのではないか。
具体的には社会的な弱者や少数派をあぶり出して、
そこへと攻撃が向かうように煽り立てるわけで、
弱者や少数派を攻撃する側と、
そのような攻撃を人道的な見地から非難する側との対立に、
その規模も範囲も矮小化させていて、
絶えずそこで対立が煽られるから、
多数派を巻き込むような
社会を二分する深刻な対立には発展せずに、
その影響も社会全体には波及することなく済んでいて、
そういうところへと気を取られてしまうから、
民衆の不満も高まらずに分散してしまう傾向にあるのかも知れない。
他にもテレビタレントが交通事故を起こしたり、
未成年と淫交に及んだり、
そんな些細なことを重大ニュースのごとくに取り上げて、
人々が非難するように仕向けて煽るわけだが、
それも民衆の不平不満を別の方向へと逸らす作用があるのだろうか。
もしかしたらわざわざそんなことをやらなくても、
人々は不平不満があっても
それを何に結びつければいいのかわかっていないのかも知れないのだが。

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創刊日:2001-03-26  
最終発行日:  
発行周期:不定期  
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