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彼の声

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彼の声 2016.12.30 「魅力的な何か」

2016/12/30

今ある世の中の制度や仕組みの中で、
必要とされなくなるものは次第に形骸化して行くのだろうが、
形骸化して行くことが必要な制度や仕組みというが、
選挙や議会制度であることは、
今や誰の目にも明らかとなっているのかも知れず、
それらは一応は民主主義という建前を維持するには必要なのだが、
政権交代すると面倒だから形骸化させておくことも必要なのだろうし、
その辺の微妙なグレーゾーンの範囲内に収まるように、
ごまかしが行われている現状があるのではないか。
もちろんそれをごまかしとは呼ばずに、
リアルポリティクスなどと呼べば聞こえがいいだろうし、
実際には建前となる民主主義の理念や理想の方が
ごまかしでしかないと言えば、
その通りでしかない現状があるのだから、
そんな現状を反映しているのが
意味通りのリアルポリティクスなのだろう。
そしてそれの何がリアルなのかと言えば、
民主主義を支える制度の形骸化がリアルなのであり、
そうであるなら要するに今まさに
民主主義のフィクション化が進行中だとも言えるのかも知れないが、
このフィクションこそがリアルな状況というのが、
形骸化そのものであり、
制度が必要とされなくなってきたから形骸化しているというより、
フィクションとして必要だから形骸化しつつある、
と言う倒錯的な事態となっていて、
その辺がややこしくてわかりにくいところであって、
普通はそう言うのはごまかしでしかないのだが、
リアルポリティクスを機能させるには
そう言うごまかしが必要不可欠なのかも知れず、
現に今政治的な主導権を握っている勢力は、
何やら見え透いたごまかしに
精を出しているようにしか見えないのであり、
しかもそれが誰の目にも見え透いて見えることが、
結果的には肝心のようで、
見え透いて見えるからこそわかりやすく、
建前の部分では何かやっているふりをしてもらえば
それで構わないわけで、
誰もが制度が形骸化しているのはわかっているだから、
そう言う部分で妙な気を起こさせるような演技は要らず、
かえって結果がわかりきっていることを、
わかりきった結果になるように演じてくれれば、
それで構わないわけだ。

ならば本音の部分では何をやっているのかと言えば、
建前をみすぼらしく見せかけようとしているのだろうし、
民主主義の理念や理想には魅力がないように見せかけ、
民衆がそれらの建前に幻想を抱かないように絶えず気を配りながら、
戦略的にマスメディアなどを活用しつつ、
幻想を抱かせるような要素を
徹底的に除去しようとしているのではないか。
たぶん意図的に意識してそうやっているわけではなく、
リアルポリティクスを機能させようとすれば、
自然とそうなってしまうわけで、
制度を形骸化させることこそが、
リアルポリティクスのリアルポリティクスたる所以なのだから、
今主導権を握ってつもりになっている人たちにしてみれば、
やって当然のことをやっているわけで、
別にそのことについて悪びれる必要はないし、
間違ったことをやっているわけでもないのではないか。
そして彼らのやっていることを民衆も少なからず支持していて、
少なくとも建前を尊重するというよりも、
それは建前などではなく、
本心から理念や理想を信仰しているように見える勢力よりは、
圧倒的に支持が上回っているわけだから、
それが現実の民意であり世論であるなら、
まさにそのような民意や世論を
反映した政治が行われていることになり、
それが現状での民主主義の真の姿なのかも知れず、
そのこと自体を批判したり否定しても、
とりあえず民衆からの支持は得られそうもないが、
批判したり否定したい人も少なからずいることは確かで、
そう言う人たちは現状では少数派にとどまるしかなさそうなのだが、
理念や理想の形骸化が誰の目にも明らかとなっているならば、
もはや彼らが多数派となる日は永遠にやって来ないだろうか。
そうであるなら民主主義の理念や理想の死を宣告して、
何か他の理念や理想を求めるとなると、
すぐにそんなものが見つかるはずもなく、
そう簡単には行かないことはわかりきっていて、
結局は現状で我慢するしかないのかも知れないが、
もしかしたらそうした単線的な思考回路から外れたところで、
案外魅力的な何かが見つかるかも知れない。 

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創刊日:2001-03-26  
最終発行日:  
発行周期:不定期  
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