文学

彼の声

この世界について、この社会について、この時代について、未来について、過去について、人々について、自分が日頃感じていることを率直に語る。

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彼の声 2015.11.22 「事の顛末」

2015/11/23

何かに気づく時は不意に思いがけずその時がやってくる。
なぜそれに気づいたのかなんてわからないし、
それを説明できないのは、
その必要がないからなのかもしれない。
もちろん必要があっても説明できない時もあるのは確かだろうが、
そんな理由など説明する必要も感じずに、
ただそれに気づいてしまう時があるわけだ。
たぶんよく考えればその理由も思いつくのかもしれず、
実際に思いついて
理路整然とその顛末を説明できれば気分がいいだろうし、
以前より少しは賢くなったと感じるのかもしれない。
そしてわけもわからずにそれに気づいた時の感動を忘れてしまうだろうか。
忘れたところで、
また別の機会に思いがけずその時がやってきて、
以前にもそんなことがあったのを思い出したりするかもしれず、
その時の感動を思い出して、
何かが起こった結果から、
それを生じさせた原因を説明しようとするのとは違う、
そのような説明を必要としない心理状態があることを、
改めて認識することとなるだろうか。
同じ現象なのになぜそうなったのかを説明しようとしたり、
その必要がないと感じたりするわけで、
それは単なるその時の気まぐれで、
そう思ったり思わなかったりするだけだろうが、
そのような現象について語るとなると、
絶えず現象の因果関係ついての説明が求められるわけで、
ただの偶然の巡り合わせで何もかもが起こっているだけなら、
そのような説明自体が必要ないだろうし、
必要がなければ
この世界で起こっている様々な現象について
語る必要などなくなってしまうだろうか。
語る必要があると感じるから語ろうとするわけで、
やはり人はどうしてそのような現象が起こるのか、
そのわけを知りたいだろうし、
できれば理解可能で納得のいく説明を求めているのではないか。
そして理解できて納得できる説明を信用するわけだが、
なぜ理解できたり納得できるのかといえば、
そのような説明をする人と同じ価値観を共有しているからかもしれず、
逆に価値観の違う人や思想信条的に対立している人などの説明だと、
いくら工夫を凝らして説明しても、
無視されるか拒絶されてしまい、
無理に同意や同調を求めても、
無用な反感を買うだけとなってしまう場合もありそうだ。
地球は太陽の周りを回っているとか、
人類と類人猿は共通の祖先から進化したとか、
小中学校で習うような知識についての説明なら、
多くの人が一般常識として理解している程度の範囲だから、
それほど強硬な拒絶にもあわないだろうし、
逆にそれを拒絶するのは
少数派の宗教原理主義などを唱えているような人だろうし、
その人の主義主張や説明を
一般の人たちが拒絶していることになるわけだが、
それが政治的な主義主張を含んでいると、
一般の人でも右翼や左翼のなど党派性に絡んでいたりするので、
理解したり納得する以前に、
容認できるものとそうでないものが出てくるかもしれず、
たぶんそのような政治性が、
人々の間で感情的で無用な対立や、
敵対しているつもりの政治勢力への偏見や否定的な理解を生んでいて、
それが平和な世界の形成を妨げる要因ともなっているのだろうか。

結果としてはそう感じられるかもしれないが、
そんな認識を抱いたところで、
それが何をもたらすわけでもなく、
従来からあるありふれた政治対立を維持継続させるには
何の支障もないだろうか。
そうだとすれば、
ではそのような対立を解消するにはどうしたらいいのか、
ということになるわけだが、
それは誤った問題設定だろうか。
正しい問題設定などする必要はないのかもしれず、
対立を解消する必要もなく、
敵対しているつもりになっている方が好都合なのだろうから、
そういう人たちはそのままでいればいいのだろうか。
対立していようと敵対していようと、
平和な地域は平和だろうし、
戦争が行われている地域では、
戦争することで利益を得ようとする人や政治勢力が、
実際に戦争をやっているわけだから、
そういう成り行きにならなければ、
いくら政治的な対立が激化したところで、
平和なままなのかもしれない。
そこでは政治的な対立と戦争を結びつけるほどの力が働かず、
選挙や議会などでの対立で済んでしまえば、
普通は内戦などの戦争に至ることはなく、
国と国との対立も外交交渉で済んでしまえば、
戦争する必要はなくなってしまうわけで、
国内外で戦争に至らずに済ませようとする力が働いている限りは、
平和が保たれているのだろう。
最近は内戦地域の武装勢力や国際テロ組織が
国内外でテロを仕掛けて、
他の平和な地域も巻き込んで、
なるべく戦争を長引かせようとする傾向があるようだが、
テロを自分たちの力の及ばない地域で起こすとなると、
その準備にも手間や暇がかかって、
そう頻繁には起こせないわけで、
忘れた頃に起こる程度にしか起こせなければ、
とても世界全体が
戦争の渦に巻き込まれるような事態にはなりようがなく、
軍事大国のアメリカや中国やロシアなどが
互いに全面戦争でも起こさない限りは、
世界大戦とはならずに、
今後も地域紛争のレベルで状況が推移するしかないだろうか。
そんな情勢分析に基づいた説明程度で納得できれば、
それで構わないわけだが、
多くの人はその程度の簡単な説明では納得しないだろうし、
現状で続いている地域紛争が、
いずれは何かのきっかけから
第三次世界大戦へと至るのではないかと危惧しているわけで、
中にはすでにその始まりの中にいると考えている人もいて、
平和な地域でたまに起こるテロにも敏感に反応して、
神経をとがらせているわけで、
メディアもそういう人を目当てにして
危機感を煽っているのかもしれない。
そしてそのような煽りを利用して、
ここぞとばかりに排外主義やナショナリズムを主張する人や
政治勢力も出てきて、
またそのような主義主張によって世界中で対立が激化すれば、
テロリストの思う壺だと批判する人もいて、
そうやって様々な立場や傾向の人や政治勢力が、
テロ事件を利用して自身の主義主張を表明しながら、
それが引き起こした現象に加担しようとするわけで、
結局人々は興味を持ったそれらの事件や現象について、
それが起こった理由や顛末などを説明したいのかもしれない。

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創刊日:2001-03-26  
最終発行日:  
発行周期:不定期  
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