文学

彼の声

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彼の声 2015.11.11 「事の本質」

2015/11/12

偶然の巡り合わせが何かと何かの出会いをもたらし、
その出会いがこれまでにない事件や出来事を生むのかもしれないが、
そのような事件や出来事に驚き感動する人もいれば、
それを都合のいいように解釈して、
自説を裏付けるための事例に利用したい人もいるのではないか。
そのような解釈を施せば
どのような物事もこれまでの歴史の延長上で
生じたり起こっているように思われて、
そのような解釈に同調する人たちを安心させるかもしれないが、
それがこれまでにない新しい可能性を見せる現象を
伴っているように感じられると、
不安や困惑を引き起こすのかもしれない。
だからその感じられる新しい可能性というのを
大急ぎで打ち消そうとするわけで、
たとえばデモ活動で脚光を浴びた学生などは、
出る杭は打たれるように
様々な方面からバッシングを受けたのだろうか。
従来からある権力関係の枠組みから逸脱するような行為は、
右翼や左翼などの二項対立を形成する双方にとって邪魔であり、
それを排除できなければ味方の陣営に引き入れて、
その独自性や可能性を削いで無力化してしまえばいいわけで、
今後それがどうなるかわからないが、
一時的なブームで終わるようなら、
そのような作用にさらされてしまったと解釈するのが妥当かもしれない。
たぶんそれがそのまま終息してしまうとしても、
また偶然の巡り合わせから思いがけない出来事が起こるだろうし、
その場の状況によっては、
それがこれまでの権力関係を覆すような作用をもたらすかもしれず、
現状に不満がある人たちは、
そのような機会をとらえて行動を起こすべきだろうし、
もちろん起こしたとしても成功するか失敗するかはわからないし、
通常は現状で権力を握っている側の方が強力だろうから、
失敗する可能性の方が高いわけで、
行動を起こした人たちの多くは、
権力闘争の犠牲となり敗残者となるわけで、
でも行動を起こさなければ可能性そのものがないわけで、
とにかく行動を起こすだけでも大変なことで、
沖縄で政府に抵抗している人たちは、
負ける可能性が高いのにあえて反旗を翻しているだけでも、
それは大したことなのだろうし、
直接の利害関係を感じられなければ、
そういう人たちの行動を称賛した方がいいのではないか。
右翼の人たちにとっては、
それが敵対している中国を利する行為と映るのだろうから、
非難し罵倒を浴びせるのも理解できるが、
それ以外の人たちにとっては、
せいぜい応援しておくべきことかもしれない。
大阪の地域主権を掲げている人たちは、
その独善的な利権体質が害を及ぼすとして、
だいぶその方面の人たちから批判されているようだが、
沖縄の場合は日米両政府を相手に戦っているわけだから、
かつてベトナム戦争で超大国のアメリカを相手に
勇敢に戦うベトナム側を応援する人が大勢出たように、
今回も沖縄を心情的な応援したい人が大勢いるのではないか。

世界的に国家がなくなることは当分はありえないとは思うが、
スペインのバスクやカタルーニャ地方など、
あるいはスコットランドもそうだし、
国家からの独立を目指す地域は結構あるし、
実際に南スーダンはスーダンから独立し、
カナダのケベック州やデンマーク領となっているグリーンランドなども、
独自の地域主権を確立しているらしいし、
アジアでは台湾が中国から独立を目指している勢力が
政権を奪取しようとしていて、
一つの中国を確認するために中台の首脳同士が急きょ会談したり、
中国に関してはウイグルやチベットなどでも
地域主権を求める運動があるだろうし、
国家は国家として行政的な枠組みがあるにしても、
その枠組みのおかげで不利益を被っている
と地域の住民たちが感じるようになれば、
国家とは別に地域の自治権を確立しようとする動きも
当然出てくるわけだ。
沖縄の場合は在日米軍の基地が沖縄に集中していることが
原因であるのはわかりきっていて、
それをどうにかしない限りは
住民の国に対する反発や反感が高まるのもわかりきっていることだから、
日米両政府も対応を迫られているわけで、
しかもその対応が
さらに沖縄県内に米軍の滑走路を造ることになったわけで、
どう見てもそれが理解されないこともわかりきっているわけで、
そこに至る過程で様々な紆余曲折があったにしても、
やはり当分はそのような反発をさらに招くような対応に対する
反発は収まりそうもないだろう。
大阪の場合は、
韓国にソウルと釜山があるように日本にも東京と大阪があり、
何かと釜山がソウルに対抗するように大阪も東京に対抗したいわけで、
東京を中心とする一極主義に反発を覚える地域感情に巧みに取り入って、
独自の地域権を確立したい政治勢力が
一定の勢力権を築きつつあったわけだが、
その独断偏向的なやり方に反発を覚える人も多くいて、
だんだんとその政治手法の化けの皮も剥がれてきて、
雲行きが怪しくなってきたわけで、
地域主権のあり方が実質的にその地域の住民に
何をもたらすのかが問われているわけで、
そういう面では原発の再稼働に反対している新潟県知事や、
もっと狭い範囲で行政の独自性を打ち出している世田谷区長などの試みも、
メディア的に脚光を浴びているようで、
これからも行政的な方面で、
現状の国家や資本主義などからもたらされる弊害を改善しようとする、
何らかの試みが続けられてゆくのかもしれないが、
そのような試みを従来からある政治的な価値観や
慣習に結びつけて解釈してしまうと、
その独自性が見えなくなってしまうのであり、
多くの人たちが原発の再稼働を反対しているのは、
実際に原発事故という事件があったから反対運動が高まっているわけで、
それを政治的な左翼勢力と結びつけて批判しようとすると、
原発事故という事件を無視していることになるわけで、
また沖縄の問題にしても、
在日米軍基地が沖縄に集中しているという事情を考慮に入れずに、
反対運動に携わっている市民を「プロ市民」などと誹謗中傷しても、
その魂胆が見え透いていて、
あまり批判内容には説得力がないだろう。

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創刊日:2001-03-26  
最終発行日:  
発行周期:不定期  
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