文学

彼の声

この世界について、この社会について、この時代について、未来について、過去について、人々について、自分が日頃感じていることを率直に語る。

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彼の声 2015.10.30 「自然状態」

2015/10/31

現状では世の中に何がもたらされているのだろうか。
そう問うのがおかしいのかもしれず、
実際には特定の誰かや何かによって、
何がもたらされているわけでもないかもしれない。
そして何かがもたらされるべき状況などありはせず、
ただあるのは現実のみで、
その現実によって構成されている状況が、
そこに住んでいる人々を苦しめているのだろうか。
誰もが苦しんでいるわけでもなさそうだが、
状況について語る者は誰でも、
現状の苦しさについて語り、
その苦しい現状をもたらしている何かを、
批判の対象としているわけだ。
では何かとは何なのか。
それは自然現象から政治経済現象まで様々にあり、
批判の対象となるのは主に政治経済現象なのかもしれず、
槍玉に挙げられるのはいつも決まって、
政府や議会与党の政策なのだろうが、
そのような批判も政治経済的な現象の一部と捉えればいいのだろうか。
そう捉えたところで何がどうしたわけでもないかもしれないが、
そのような現象から距離を置く必要も感じられず、
日々メディアが報じるニュースの類いに接していれば、
いやでも関心を持たざるをえないのだろうし、
関心を持ったらそれについてネット上で論じれば、
何か述べている気にはなれるが、
果たしてそれでいいのだろうか。
たぶんそれでいいのだろうし、
そうするしかないのだろう。
それ以外にできることは何なのか。
政府などの政策に批判的な意見を持つ人は、
その気があればデモや集会に参加すればいいし、
選挙で批判的な立候補者に投票して、
政権交代を実現しようとすればいいのだろう。
それでも飽き足らなければ
世の中を変えるべく政治家を目指せばいいだろうし、
それが嫌ならメディア関係の仕事でも探して、
ニュースを報じたり解説したり評論したりする側に
なろうとすればいいわけか。
政治家やメディア関係者は人気のある職業だから
それだけ競争率も高く、
なろうと思っても運や資質やコネがないとなれないものかもしれず、
そのような競争に勝ち抜いて選ばれた人々が、
政治経済的な現象に携わっているわけで、
それなりにその方面の仕事に長けた人々がやっているわけだ。
だからそういう方面は
その手の人々に任せておいて間違いはないとは言えないが、
そんなことをやっている現状があり、
それについてあれこれ文句のある人たちが批判しているわけで、
それはそれで当然のことなのだろう。
それ以上に何がもたらされているわけではなく、
それ以外の何があるわけでもなさそうだ。

それ以外には何ももたらされていないから、
何がもたらされているわけでもないと感じるのだろうか。
そうではなく何かがもたらされていて、
それが自然現象だと言えるだろうか。
その自然現象に対処しているのが
政治家やメディア関係者や官僚たちで、
彼らは何とかそこから利益を引き出そうとして、
あれこれ画策しているのかもしれないが、
自然現象とは具体的に何のことなのか。
それは天気などの気象や季節の変化や、
時折起こる地震や火山噴火や台風などがもたらす
自然災害もあるのだろうが、
人や企業が物や情報を売ったり買ったりするのも、
広い意味で自然現象の一種かもしれず、
彼らが制御しようとしても
なかなか制御できない類いの現象だろうか。
制御しようとするから管理しようとして、
管理しようとするから人の自由が奪われる傾向にあるわけだが、
それでも完全には管理できないから、
あちこちから人々の不満が漏れてきて、
さらに管理しようとして人々に対する締め付けを強化しようとすれば、
反発を招いて逆に世の中が混乱するのであって、
そういう意味では彼らの自然現象を抑え込もうとする傾向には
限界があるらしく、
そこで自然現象と政治経済現象との間にせめぎ合いが起きていて、
それも一つの闘争状態を形作っているわけで、
彼らは彼らが統治しようとする人々と戦っているのかもしれないが、
どうも当の人々の方は
必ずしも戦っている気にはなれない人の方が多いのかもしれず、
それが政治的な無関心となって表れているわけで、
いくら何か挑発の類いを試みても、
一向に絡んでこない人もいるだろうか。
そしてそういう人が多ければ多いほど、
政治的な対立を煽りづらくなり、
何をやっても無反応ならば、
何をやっても無駄なのかもしれず、
それも一種の自然現象であって、
メディア的にはいつも騒ぎ立てている人たちに
焦点が当たっているわけだが、
もしかしたらそういう騒ぎをスルーして、
ひたすら無反応の人たちの方が、
今後出てくるだろう新たな変化の可能性を担っているのかもしれず、
今盛んに騒いでいる人たちは、
それに対処しようとする政治家やメディア関係者や官僚など共に、
滅びゆく人たちなのかもしれない。
彼らには今後も何ももたらされず、
から騒ぎの中で消滅していく運命なのかもしれず、
その最後の断末魔の叫びが
各種の反対デモとなって立ち現われているわけで、
燃え尽きる前にひときわ明るく輝く
ろうそくの炎を表しているのではないか。
そしてそのような騒ぎがおさまり一段落つけば、
後には何も残っていない廃墟のような状況となって行き、
それらの人為的なから騒ぎの後には、
もはや制御も管理も無効となるような、
ただの自然状態があるだけだろうか。

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創刊日:2001-03-26  
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発行周期:不定期  
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