文学

彼の声

この世界について、この社会について、この時代について、未来について、過去について、人々について、自分が日頃感じていることを率直に語る。

全て表示する >

彼の声 2015.10.28 「敵対関係」

2015/10/29

特に何と敵対しようと思ってもいないにもかかわらず、
何かをやっていくうちに
自然と誰かや何らかの勢力と敵対関係になってしまうことはありうる。
敵を作りたくなければ、
何もやらなければいいわけだが、
何もやらなければ生きる気力を失って、
死んでしまうのではないか。
だから何かをやっていくうちに
敵対関係ができてしまうのは仕方のないことだ。
ただその敵対関係を憎悪に発展させてしまうと、
後々面倒なことになるのかもしれず、
しばしば対立を固定化させてそこから利益を得ようとして、
戦略的に憎悪を煽り立てる手法が
用いられることが多いのかもしれないが、
それが大規模となると戦争やテロなどが起こり、
他の多くの人たちを巻き込んで、
取り返しのつかない禍根をもたらすこととなり、
そうなるのが嫌なら、
なるべく対立はゲーム的な範囲内にとどめておいた方が無難だろうか。
もちろんゲームといっても賭博などで金銭が絡んでくると、
支払いをめぐって殺傷沙汰なども起こるだろうし、
程度の問題かもしれず、
要するに人は何かと敵対するのを楽しんでいるのかもしれず、
憎悪に駆り立てられることも娯楽として機能し、
喜怒哀楽の感情を過剰に出すことで、
ストレスを発散させている面もあり、
敵を憎悪することを楽しみ、
感情にまかせて敵に暴力を振るう機会を待ち望んでいたりして、
戦争もテロもある意味では、
命がけで日頃の鬱憤を晴らす機会となっているのかもしれない。
たぶん戦場は血湧き肉躍る魅惑のワンダーランドであり、
しばしば映画やアニメなどでもそのような戦闘シーンが見せ場となって、
観客を魅了しているわけで、
そういう意味では敵に対して憎しみ怒ることが、
感情の自然な発露なのかもしれないが、
その自然な発露を抑えていないと、
世の中の平和が成り立たないから、
実際に暴力を振るうのではなく、
映画や演劇やドラマなどの暴力シーンを見たり、
格闘系のスポーツや戦闘系のゲームをやったり見たりすることが、
その代わりをしているのかもしれない。
もちろん人はそんなものでは飽き足らないから、
実際に暴力沙汰が起こるのであり、
殺傷事件からテロや戦争まで、
様々な機会をとらえて暴力が顕在化して、
その被害に遭う人たちを苦しめている反面、
苦しめることに快感を覚える人も大勢いるわけで、
そのような暴力行為が今後もなくなることはないだろうが、
なくす方向での努力は絶えず続けられるだろう。

放っておけば社会に暴力がはびこるから、
それが禁止されてなくす努力がなされるのだろうが、
一向になくならないのは対立があるからで、
対立が激化すれば暴力が行使されやすくなり、
憎悪を掻き立てられれば、
暴力の行使に至るケースが多くなるからだろうが、
なぜ憎悪を掻き立てられるのかといえば、
それは対立によって不利益を被るからで、
なぜ不利益を被るのかといえば、
一方が利益を得るから、
もう一方が不利益を被るのであり、
例えば他人が利益を得ているように見えれば腹立たしく、
逆に自分が利益を得ていると愉快でたまらないわけで、
その腹立たしさが憎悪や嫉妬に結びつけば、
時としてそれが暴力に発展することにもなり、
その程度のことが戦争やテロになるとは考えにくいが、
誇大妄想的な思い込みに際限などなく、
また利益を得ている側も、
それがコネや地縁や血縁などの
一方的な優位性を利用しているものであれば、
何かのきっかけでいつ他の勢力に取って代わられるとも限らず、
ちょっとでもその兆候があれば、
容赦なく弾圧を加えようとするのではないか。
結局はそのような功利主義が対立を招き、
それが高じれば激化して紛争の原因にもなるのだろうが、
利益を求めようとする行為をやめるわけにもいかないだろうから、
なるべく公平なルールに基づいて、
競争を行うような成り行きにはなるのだろう。
しかしすでに既得権益を手にしている人や勢力が、
そう簡単にそれを手放すわけがなく、
その既得権益を巡る争いもテロや戦争に発展する可能性があり、
公平な競争状態を作るのにも、
既得権益を手にしている人や勢力を
暴力によって打ち倒してからということになり、
実際にそうなるとそれが革命と呼ばれるわけで、
しかもそれに成功したとしても、
すぐに公正な競争状態が確保されるわけではなく、
憲法や何かで自由と平等と友愛などを強調したとしても、
革命勢力が一枚岩で団結しているとは限らず、
すぐに内紛などが起こって、
主導権争いから内戦に発展したりして、
内戦に勝利した側に有利な制度などが採用され、
公平なルール作りなどとは無関係に
軍事的な独裁政権などが誕生してしまい、
一般の人々が長期間にわたって苦しめられるわけだ。
それでもそのような試行錯誤の過程を通過しないと、
民主的な制度とはなりえないわけで、
そのようなひどい時代への反省とともに、
平和のありがたみを実感できるようになればいいのだろうが、
ひどい時代の記憶が薄れてくると、
また勇ましいことを主張する輩が人々の憎悪の感情につけ込み、
暴力的な言動を駆使して人を敵と味方に分けて、
対立を煽り立てるのだろう。

規約に同意してこのメルマガに登録/解除する

メルマガ情報

創刊日:2001-03-26  
最終発行日:  
発行周期:不定期  
Score!: - 点   

コメント一覧コメントを書く

この記事にコメントを書く

上の画像で表示されている文字を半角英数で入力してください。

※コメントの内容はこのページに公開されます。発行者さんだけが閲覧できるものではありません。 コメントの投稿時は投稿者規約への同意が必要です。

  • コメントはありません。