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彼の声

この世界について、この社会について、この時代について、未来について、過去について、人々について、自分が日頃感じていることを率直に語る。

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彼の声 2015.9.26 「イデオロギー」

2015/09/27

時の流れは過去から未来へと一方的に進んでいるのかもしれないが、
世の中は一つの方向へと進んでいるわけではなく、
様々な思惑や行為が複雑に交錯して絡み合っているから、
それを理解するとなると一筋縄ではいかないのはもちろんのこと、
全てを理解することは不可能に近いだろうか。
憶測や推測に基づいて
いい加減なことならいくらでも言えるかもしれないが、
そういうのは虚構の部分も含み、
語っている人の願望も反映されてしまうから、
悪く言えば偏向した独りよがりというか、
あるいはその人が属していたり信奉している、
何か特定の政治勢力によるバイアスがかかっていたりすると、
その人の仲間内だけで通用するような、
対立する政治勢力や、
攻撃している著名人に対する憎悪の念なども反映され、
結果として酷く不快なイデオロギーを語っている場合もあり、
しかもその対立する政治勢力などと
相互に非難の応酬などをやっていると、
双方ともに互いを相手を否定する言説を駆使するから、
さらに不快さが増幅されて、
無関係を装う外部の人たちにとっては、
到底許容し難く、
理解も支持もできないようなことが言われていたりするのだが、
その主張を真に受けることなどできないとしても、
そうなってしまうのにも世の中の流れが反映しているわけだから、
そういうことも含めて
理解しようとしなければいけないのかもしれない。
何かを主張している人たちは、
主張の内容やそういう主張をしている自身を正当化したいわけで、
正当化している部分がその人の願望であり、
正当化に都合のいい憶測や推測が含まれていて、
フィクションが構成されるのはそこからであって、
それを信じている人たちが特定の政治勢力を形成しているわけだ。
もちろんそのフィクションは
世の中の現状から抽出されているわけだが、
彼らにとって都合の悪い部分は意図的に無視されているか、
あるいは無意識に目を背けているかのどちかかもしれないが、
敵対する人たちがそれを指摘しても馬耳東風を装うしかなく、
そうしている限りにおいて、
無矛盾な政治的なイデオロギーでいられるわけだ。
相手にとって都合の悪い部分に関しては、
まるで鬼の首を取ったように騒ぎたてながら攻撃してくるが、
自分たちにとって都合の悪い部分に関しては、
ひたすらだんまりを決め込み、
それが兵法の極意だと考えているのではないとしても、
敵との非難の応酬を通じて
自然に身についてしまったことかもしれず、
敵に対する憎悪の念が邪魔して、
それが理不尽なことだとも思わず、
イスラム原理主義の武装勢力が
平気で異教徒を処刑する次元にまでは達していないにしても、
何か特定の思想信条に凝り固まると、
敵対していると思い込んでいる人たちを、
同じ人間だとは思わない口ぶりであることは確かで、
平然と口汚く罵るような兆候を見せたら、
やはりそういう人はなんらかの思想信条に、
狂信的に帰依していることの証しだろうか。

そういう狂信的な思想信条への帰依という現象は、
社会にそれを許してしまう風土があるのかもしれず、
何が人を特定の思想信条を盲従させるのかは、
物事を単純化して解釈したがることにあるのかもしれない。
そしてそれは政治的な宣伝戦略において、
人の感情に訴えかけるその手法が罠として機能していて、
自分たちに都合のいいように
物事と物事を敵を貶める目的で結びつけて、
それを政治的な宣伝として活用するやり方となる。
最近の例としては、
北朝鮮による拉致被害者を奪還するには憲法改正まで待てない、
という政治的な宣伝があるわけで、
拉致被害と日本国憲法を結びつけて、
軍事力を放棄した憲法では拉致被害者を奪還できないから、
現行の憲法を一刻も早く改正して、
武力を用いて北朝鮮に圧力をかけなければならない、
というわけで、
とりあえず安保法案が成立して、
邦人救出に武力を使えるようになったらしいので、
政府がこの先何らかの策を講じるかどうかはわからないが、
普通に考えれば軍事力を放棄していない韓国も、
同じように拉致被害者の奪還に成功していないようなので、
また拉致被害に遭った他の国も、
別に武力で北朝鮮を威嚇しているわけでもなく、
拉致被害と憲法を結びつけて
憲法改正の理由とするには無理があるだろうし、
要するにそれはフィクションの混じった
政治宣伝でしかないわけだが、
どうもそういう政治宣伝を平気で口にする人たちは、
自分たちの敵である憲法を擁護する人たちを貶めるためなら、
なんでもやるような心境に至っているのかもしれず、
物事を単純化して他の物事に結びつけ、
自分たちには都合が良く、
かつ敵対する相手が都合の悪いような
政治的な宣伝文句を構成して、
それを繰り返し発信し続け、
拉致被害者を心情的に助けたいと思っている人たちを味方につけ、
それを梃子にして
憲法改正に結び付けようとしているかどうかはわからないが、
憲法を擁護する人たちは
拉致被害者を奪還する気の無い反日非国民だと罵り、
それを口実にして攻撃していることは確かだ。
そういうまやかしの政治宣伝には
物事を深く考えない人は引っかかるかもしれないが、
今後の情勢の変化によって
拉致被害者の生き残りが帰って来るようなことがあれば、
彼らは安保法案が成立しからそうなったのだと強弁するだろうし、
帰ってくる可能性がなくなるようなことがあれば、
拉致被害者を見殺しにしたのは平和憲法だと強弁するだろうし、
どちらにしても自らに都合のいい主張の正当性を信じ込めるわけだ。
彼らにとってはそれが正しい主張だろうし、
日本がひどい状況になっているとすれば、
すべての責任は敵対している人たちにあるのだろう。

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創刊日:2001-03-26  
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