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彼の声

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彼の声 2015.9.2 「思いと現実の落差」

2015/09/03

何か思い違いをしているだろうか。
誰が思い違いをしているわけではなく、
思っていることが違っているわけではない。
違うのは思っていることではなく、
現実そのものなのではないか。
思っていることと現実は違っていて当然だ。
今までにアメリカが世界各地に軍隊を派兵して
守ってきたものとはなんだったのだろうか。
自由主義陣営を守ると称して自国の権益を守ってきただけなのか。
様々な地域紛争に介入してきたことは確かなところだ。
パナマやグレナダやイラクやアフガンなどのように、
現地の反米的な独裁者や独裁体制を倒すのが目的である場合が
ほとんどだったかもしれないが、
一方で親米的な独裁者や独裁政権は維持されてきた経緯がある。
イラクのフセイン大統領も途中までは親米的で、
アメリカと敵対しているイランと戦争している時は、
アメリカから直接援助まで受けていたわけだが、
クウェートに軍事侵攻した時点で反米とみなされ、
湾岸戦争の時はなんとか持ちこたえたのだが、
911の同時多発テロに直接関与していたわけでもないのに、
大量破壊兵器を持っていると言いがかりをつけられ、
あえなくやっつけられてしまった。
反米的な独裁者や独裁体制の中で、
唯一アメリカと和解が成立したのはキューバだけかもしれないが、
今も反米的な独裁体制を維持しているのは北朝鮮のみだろうか。
北朝鮮の方が現体制を維持することを保証させた上で
アメリカと和解したいらしいが、
アメリカ側は拒否しているようで、
あくまでも独裁体制の崩壊を望んでいるのだろうか。
イランの場合は完全な独裁体制ではなく、
選挙で穏健な外交姿勢をとる候補者が勝利する場合もあるわけだが、
核兵器開発疑惑が持ち上がって、
欧米諸国から経済制裁の対象となっていたのが、
穏健派の政権になってから、
キューバと同じようになんとか政府間では和解しそうな気配で、
イランが核兵器を持つと自国が危ないイスラエルが
強硬に反対している最中だろうか。
ともかくアメリカが軍事侵攻した国では、
兵士も民間人も大量に死傷する事態になることが多いわけで、
それ以前に独裁政権による圧政で人々が苦しめられていることも、
アメリカが軍事侵攻する口実ともなっているわけだが、
今後新たにアメリカが軍事侵攻しそうな国や地域があるだろうか。
派手に部隊が大挙して上陸してきそうな地域は
今のところはなさそうだが、
自国の軍人の生命を最優先に考えているのかどうかわからないが、
限定的な空爆なら断続的に続けているようで、
イスラム国やシリアの内戦あたりがその標的となっている一方で、
イエメンのイスラム教シーア派武装組織への空爆は、
隣のサウジアラビアが主に受け持っているらしいく、
アメリカがまた共和党政権になればどうなるかわからないが、
ここ数年は大々的に軍の主力部隊を展開させるには至っていない。
アメリカも何も好きこのんで
積極的に戦争を仕掛けているわけではなく、
自国の被害をなるべく最小限にとどめようと
努力していることは確からしく、
無駄に兵力を失いたくはないのだろう。

現状では世界のどの国も
積極的に外国と戦争をやりたがってはいないはずで、
それほどの余裕はなく、
それよりも国内の秩序を保つのに
汲々としているところが多いのではないか。
結局は独裁体制を維持しようとする側と、
民主化を求める勢力との間で内戦になるか、
既得権益や資源などの利権をめぐって
軍閥や武装勢力が群雄割拠しているか、
それらの勢力による戦闘によって国土や社会が荒廃して、
事態の収拾がつかなくなっているところへ、
国連やアメリカなどの大国や植民地時代の宗主国のフランスなどが、
国内の秩序を安定化させるために、
あるいは埋蔵資源の確保のために介入してくるわけだ。
それ以外だと、
ウクライナが欧米寄りの政権となったので、
ウクライナ国内のロシア人勢力を支援するために
ロシアが介入しているわけだが、
果たしてそんな状況から、
昔のような国と国との全面戦争に至るような事態へと
発展することがあるだろうか。
たぶんその辺から思っていることと現実との落差が生じていて、
論理的な飛躍も生じているのではないか。
もちろんそこに政治的な思惑も介在していて、
わざと大げさに騒ぎ立てるために
表現のレトリックも働いているのだろうが、
現実の戦争ではなく、
戦争のイメージから想像されるフィクションとしての戦争も
表現として効果を発揮しているのかもしれない。
そこに政権を打倒するための突破口があると思っている節もあり、
その突破口を開こうとする反体制側も
突破口にさせないように守る体制側も、
自分たちの主張を正当化するために、
イメージ戦略に終始しているような印象を受ける。
双方ともに劇場的な演出を凝らして、
一般大衆を味方につけようとしているわけで、
互いに対立しながらも
中立的な政治的な無関心層をターゲットにして、
それらの人たちを取り込もうと画策し、
宣伝活動に精を出しているわけだ。
そのためのデモ行進であり集会なのだろうが、
どうも熱くなっているのは反体制側だけで、
体制側に至っては
本気を疑うような言動や行動が続出しているようにも感じられ、
首相がテレビで戦争を火事にたとえて、
失笑を買うような紙芝居をやってみせたり、
国会でも度々野次を飛ばして、
それが余裕があってやっていることなのか、
半ばやけくそでやっていることなのかわからないが、
それでも大丈夫だと思っているのかもしれず、
その辺に何か気の抜けたような雰囲気を感じるわけで、
当事者意識が希薄というか、
自分たちが法案を提出しておいて他人事というか、
たぶんそれと意識はしていないが、
全てが茶番劇にしかならないような成り行きを、
その気の抜けた言動や行動が先取りしてしまっているのではないか。
そんな状態なのだから、
件の法案がたとえ国会の多数決で通ったとしても、
何がどうなるわけでもない結果が待ち受けているのかもしれず、
やっていることの全てが
形骸化していくような脱力感に包まれていくのだろうか。

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創刊日:2001-03-26  
最終発行日:  
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