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彼の声

この世界について、この社会について、この時代について、未来について、過去について、人々について、自分が日頃感じていることを率直に語る。

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彼の声 2015.8.28 「この先」

2015/08/28

何が違っているわけでもなく、
誰もが正しい主張をしようとしている。
しかし現実は主張通りにはいかず、
常におかしな事態となっていて、
それをまた誰もが批判しているわけだ。
要するに誰もが思っているような
正しい価値観に基づいた行為がなされていない。
だから延々と現状に対する不満や批判がなされているわけだろうか。
それ以外のことも言われているのだろうが、
目につくのはそんなことばかりで、
たぶんその不満や批判を批判したがっているのではないか。
批判中毒になっているのかもしれず、
ありのままの現状を見失っているのかもしれない。
というか批判中毒になっている現状があるわけか。
そして批判中毒から逃れようとしているのかもしれず、
ありのままの現状を捉えようとしているのかもしれない。
しかしありのままというのが
どのような状態なのかわからないのではないか。
それを言葉で説明できない現状があるらしい。
説明するとフィクションとなってしまい、
何やら誰かが語っているような
ありふれた物語となってしまいそうか。
少なくとも誰もどんな勢力も
世の中を思い通りに制御できていない現状があり、
ただ誰かがあるいはなんらかの勢力が、
世の中を支配しようとして、
実際に人々を洗脳して操っている、
という妄想にとり憑かれている人が少なからずいるようだが、
どうもそうではないらしく、
支配や洗脳とかいう操作とは
無縁の世の中になっているのではないか。
例えばメディアによる世論調査の結果が、
政権を握っている勢力に有利になると、
途端に世論操作だと批判されるわけだが、
どうも人々は操作されるほどメディアを信用しているわけではなく、
それは商品の広告宣伝程度の水準で、
意識の中では捉えられているのかもしれず、
信用の度合いが洗脳とか催眠のような
重度の依存状態ではないのだろう。
ただ軽く触れる程度でメディアに接していて、
メディアの言うことに従うわけではなく、
上下関係のある隷属とは違う間接的な関係なのではないか。
世の中はすでに人を支配したり服従させたりするのとは違う
人間関係や社会関係が主流の時代となっているのではないか。
と言っても労働を介した企業との雇用関係が、
支配や服従のたとえとして語られることが多く、
劣悪な労働環境で働かせるブラック企業で行われていることが、
奴隷労働と呼ばれたりするから、
どうしても人は支配や服従の関係を、
現代の人間関係や社会関係などにも適用しがちになる。
果たしてそれが適切な言葉を用いた説明となっているのか、
あるいはその人の偏見と思い込みに依存した
フィクションとなってしまうのか。
その辺が現状の捉え方によって、
どちらにも説明できてしまう微妙さがあるわけか。

もしかしたら支配や服従の関係も、
人の歴史を通して全てがそうだったわけではなく、
そのような関係が全盛だった時代でも、
全ての人がそれに依存していたわけでもなく、
そして現代でも全ての労働者がブラック企業で働いているわけでもなく、
ものは言いようで、
そこにばかり話の焦点を合わせれば、
そうなってしまいがちになるだけなのかもしれず、
そして自らの批判の主張に
多くの人たちの賛同を得たいがための脅し文句として、
格差社会の到来によって
このままで多くの貧困層が奴隷労働を強いられる、
というような批判をしてしまいがちになるわけだ。
だからと言って政治の力にも限界があり、
世の中の経済的な成り行きに逆らってまで、
社会の仕組みを変えるほどの力が政治にあるとは思えないし、
行政を担う官僚機構にも、
そのような組織特有の
自己保存本能と言ってもいいような作用が働いて、
選挙で選ばれた政治家たちの思い通りにはならない性質もあるようで、
それを外部から批判するのはたやすいだろうが、
例えば批判者が政治家となって、
いったんそれらの官僚機構と関係すると、
丸め込まれてしまうというか、
自分たちの力ではどうにもならない
機構や制度の壁のようなものにぶち当たって、
挫折を余儀なくされたのが
数年前の民主党政権だったのかもしれず、
また彼らが再挑戦する機会を
国民が選挙で投票して与えてくれるかどうかは、
現状では厳しいようだが、
たぶんこれからも挑戦してくる政治家集団が現れるのだろう。
それはそれとして是非とも挑戦してもらいたいところだが、
それ以前の問題として、
国家を超えた力が働いているのかもしれず、
政治の力ではどうにもならない問題がそこにあり、
もしかしたら世界各国も世界中の政治家たちも、
そのような力の前に敗れつつあるのかもしれない。
そのような作用によって、
国家も国家を動かしているつもりの政治も、
だんだん機能しなくなりつつあるのではないか。
それが経済の力だと言ってしまうと身も蓋もないわけだが、
昔から人や企業の経済活動を
国家や政治家たちが制御しきれていなかったのは確かで、
国家や政治家たちは経済活動を活性化させるために、
保護主義とか自由貿易体制とか様々な政策を行い、
経済的な苦境を乗り切るために、
侵略戦争などをやらざるを得なくなったりしてきたわけだが、
どうも時代が下るにつれて
だんだん手詰まりとなってきたのかもしれず、
現状で経済を制御するための有効な策があるとは考えられず、
ただ株価や為替相場が急激に変動しないように策を弄する以外に、
これといってやれることがなくなってしまったのではないか。
もちろんそれ以外にも色々とやっていることは確かなのだが、
何かやったからといって、
急激に景気が良くなるようなことはありえないのではないか。
もはや世界中で人も物も金も何もかもが飽和状態で、
新たに融通が利かずに身動きが取れない状態なのかもしれない。
そうなるとあとは破滅を待つだけなのか。

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創刊日:2001-03-26  
最終発行日:  
発行周期:不定期  
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