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彼の声

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彼の声 2015.7.7 「国家財政」

2015/07/08

策士が策に溺れているわけではないのだろうが、
漫画ではないのでそんなに都合良く起死回生の策などありはせず、
何の権限もない個人が、
そんなに込み入ったことなどできはしないのではないか。
実際に誰が何を画策しているとしても、
どこかでやっている会議などで、
何かをやることが提案され、
それが多数決で決定したりしているのではないか。
そしてその会議などに臨む前に、
提案する側によって多数派工作などが行われるわけで、
議題に賛成する人が多くなるようにしたいのだろう。
表面的にはそんなふうにして何かが行われ、
できるだけ多くの人が納得のいく形で何かをやりたいのだろうが、
そのやろうとしていることの中身が、
果たして合理的な行為なのかどうかは、
やろうとしている側にとっては理や利があると思われるから、
やろうとしているのだろうが、
それが万人にとって理や利があるかは、
やってみなければよくわからないことだ。
もちろんそれに反対している側は、
やる前から理や利などないと主張しているわけで、
あるいは特定の勢力にとってだけ理や利があり、
その他大勢には何の理も利もなく、
それどころかやること自体が不合理であり、
やると損害さえ被ると主張するわけだ。
たぶんどちらが正しいかはやってみなければ分からず、
やってからではもう遅いわけで、
そこにジレンマがあり二律背反があるわけだが、
それがどうしたわけでもないのだろうし、
やろうとする側は多数決で押し切ってやることを決めてしまい、
そして実際にやってみて、
それで多大な損害が出て手遅れになったら、
またやり直しとなるしかないのだろう。
多額の債務を抱えているギリシアなどは、
まさにその段階なのかもしれないが、
やはりそれでも当事者たちはやり直しが利くと思っているのだろう。
そしてフィクションではないので、
やり直すための起死回生の策などあり得ず、
現実にはうまくいかないなりにやっていくしかないわけだ。

日本の現状はどうなのだろうか。
表面的にはギリシアほどには深刻な状況ではないのだろう。
だが国の借金である国債の額が半端でないことは確かで、
国民総生産はギリシアの比ではないので、
比較の対象とはならないかもしれないが、
国家財政の内容としてはどう見ても危機的な状況なのだろうし、
しかもそれをもうだいぶ以前から放置し続けてきたわけで、
現在に至ってなお放置し続けるしかなく、
今さら財政を立て直して借金の額を減らすのは、
もはやまともなやり方では不可能なのではないか。
過去の事例だとドイツ・フランス・イギリスなどは、
確か前世紀の二度の世界大戦やその間の世界恐慌などの前後で、
ハイパーインフレを引き起こして
借金を相殺してきた経緯があったかもしれないが、
日本も第二次世界大戦の後にそうなって、
軍事費の調達に使った軍票なども
何の価値もないただの紙切れとなったはずだ。
果たして今後そうなる機会がやってくるかどうかはわからないが、
政府のやり方を批判する人の中には、
政府が周辺諸国との対立を意図的に煽って、
戦争を引き起こして
借金をチャラにしようと画策しているのではないか、
と勘ぐっているわけで、
政権側の人たちが本当にそうしようと思っているとは信じがたいが、
その意図や思惑はないとしても、
現実にちょっと返すのが不可能な国債の額だから、
そうなるしかないような成り行きへと
知らない間に踏み込んでいる可能性もあり、
戦争とは当事者や当事国がやりたくなくても、
何かのきっかけで起こってしまうものなのかもしれず、
そうなれば多くの人が死傷し都市の建物や施設が破壊されて、
それまでに築き上げてきた資産がリセットされ、
そうなれば借金もリセットされてしまうのかもしれないが、
果たしてそれ以外に方法はないのだろうか。
少なくとも政府の財政健全化計画などは
焼け石に水程度の印象しか持ち得ない。

たぶん財務省などは
この状態ではまずいという認識を持っていることは確実で、
何かしら手を打っている最中で、
今のところそれが功を奏しているとは見えないが、
やはりフィクションではないのだから、
起死回生の奇策などあり得ないだろう。
やはり地道に少しづつ借金の額を減らして、
財政を健全化してゆくしかないのだろうか。
円安になったからといって、
単純に大量に保有しているアメリカ国債を
売却すればいいということにはならないだろうし、
現実にアメリカの意向に逆らえないのだろうから、
それは現政権では無理なのかもしれないが、
景気を良くして税収を増やすのが当たり前のやり方で、
実際に少し税収が増えたような報道もあるのだが、
たぶんその程度の税収の増え方では、
毎年その程度税収が増え続けたところで、
財政が健全化するのに何十年もかかるだろうし、
その間にいつまた税収が減るかもしれず、
国の人口もだんだん減少する傾向だし、
それに応じてだんだん国家財政も切り詰めて行くにしても、
たぶん借金は永遠に減らせないのではないか。
それでも国家の財政が破綻しないのなら、
それで構わないのかもしれないが、
最近ではアルゼンチンやギリシアなど、
これまで結構多くの国が財政破綻してきた経緯もあり、
別に国家財政が破綻しても
国家が消滅した例はほとんどないのかもしれず、
そうだとすると日本も将来それらの国の仲間入りをするだけで、
別にどうということはないわけか。
そうなっては困るのは財務省と日銀ぐらいなものだろうか。
もちろん国民も困るのだろうが、
確かに貧乏にはなるがそれで死ぬ人もほとんどいないだろうし、
経済的に苦しい思いはするだろうが、
やはりそれだけのことなのではないか。
そして景気が良くても悪くても財政破綻しようがしまいが、
金持ち連中は相変わらず贅沢三昧ができるだろうし、
末端の低賃金労働者も相変わらず貧乏なまま、
失業している人が多くなって困るだけで、
ただその割合が変わるだけだろうか。

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創刊日:2001-03-26  
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発行周期:不定期  
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