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彼の声

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彼の声 2015.6.15 「騙しの戦略」

2015/06/16

まともな合意を得るには隔たりが大きすぎるだろうか。
その主張もたわいないものだと思われるが、
でもそういうレベルで何か主張しないと、
多くの人たちの理解を得られないのではないか。
では戦略的に論理の単純化を図り、
敵も味方も騙さないと、
事をうまく運ぶのは無理なのだろうか。
だが単純化は見え透いている。
すぐに無理なことがわかってしまうのではないか。
ならば正々堂々と主張したいことを主張すれば、
たとえ実現しなくてもそれでかまわないわけか。
しかし何を実現したいのだろうか。
実現させようとしているのではなく、
ただの見解を示したいだけなのではないか。
それを示して考えてもらえば、
それで満足するわけでもないだろうが、
世界中に国があって、
それぞれの国に政治家がいるわけだから、
そのような政治制度を前提とした上で、
なんらかの見解を示さなければならないことは確からしい。
そうしないと話に説得力がなくなってしまうだろう。
そこに議会があり政治が行われていて、
立法があり司法があり行政があるわけだ。
それらの三権が国家という制度と機構を維持している。
それでかまわないはずだが、
それらの機構を成り立たせているのが、
ほかならぬ金儲けの資本主義であり、
儲けた金や賃金や不動産や商品の売り上げなどから税金を搾り取り、
さらに国債という担保も定かでない借金までして、
それらを国家予算として使っているわけで、
それらの税収の伸び悩みと行政機構の肥大化によって、
そのようなやり方がだんだん無理になりつつあるのだろうか。
公的資金を使った介入による為替操作や株価操作で、
少し景気が良くなったように見せかけているらしいが、
実質的にはどうなのだろうか。
日本の場合だと産業を立て直して利益が出るようにすれば、
まだやっていけるとふんでいるのかもしれないが、
結局それは非正規雇用を増やして労働者の待遇を悪化させ、
福祉予算を削減して中低所得者層の切り捨てにつながるだけで、
それをそのまま続けていっても先細りのジリ貧になるだけかもしれず、
中には移民を入れろと言っている人もいるようだが、
海外の安い労働力をいくら入れたところで、
今度は民族や宗教の問題で、
国内で深刻な対立をもたらすかもしれず、
中長期的には世界のどの国でも起こりつつある問題を、
日本も共有していくことになりそうだ。
だから政府や政権与党勢力が、
労働者派遣法を企業に有利になるように制定しても、
それで何が根本的に解決するわけでもないし、
集団的自衛権の行使が合憲だろうと違憲だろうと、
また憲法を改正して自衛隊を正式な軍隊と定義したところで、
侵略戦争ができるわけでもないし、
地域紛争で無駄に消耗するだけかもしれない。
もはや世界のどこを見ても
国家の行き詰まりが顕著になってきているのだろうか。

根本的なところで、
税金や借金で国家を運営する手法が限界に達しつつあるのではないか。
軍隊に金をかけて他国と張り合うのがそもそも無駄の極みだし、
公務員の数もその仕事量も非効率かつ多すぎはしないか。
それも国家が衰退してくれば誰の目にも明らかとなってくるので、
この段階で騒いでみてもまだ時期尚早かもしれず、
せいぜい手遅れになってから騒ぐのが
誰もが納得するタイミングなのだろうが、
とりあえずこのままでは国が危ない
と警鐘を鳴らすような行為は避けたいところだ。
別に危なくても手遅れになっても構わないのであって、
国家という存在が遠からず滅びるべきものなのかもしれず、
そうでなくても覇権争いからもたらされる
戦争や経済的な搾取の温床となっているわけだから、
そのような否定的な作用は
なるべくならなくしてゆかなければならない。
ならばそのためには人々は何をしたらいいのだろうか。
まだ国家間の経済競争や戦争にこだわっている勢力に逆らい、
彼らの行為に反対して行けば、
自ずから国家が衰退してゆくだろうか。
しかしそれが問題で、
それらの反体制勢力も一応は国家主義者なのであって、
彼らも彼らで国家の繁栄を願っているわけで、
国家が平和的に繁栄し、
国民も争いのない世の中で安心して暮らして行けることを
願っているはずだ。
間違っても自分たちの行為によって
国家が衰退するなんて思ってもみないはずだ。
だからそういうところで
敵も味方も騙すような戦略が必要となってくるのか。
そしてその戦略とは具体的になんなのか。
たぶん戦略なんて何もないのであり、
何もなくても構わないのではないか。
今はそういうことにしておかないとまずいのだろうか。
少なくとも誰かが意図して
今日あるような国家形態を人工的に作り上げたわけでもないし、
自然と今日あるような形態に落ち着いたはずで、
形式的な憲法上はともかく、
少なくとも人々の総意に基づいているわけではない。
また商品の売り買いが基本の資本主義にしても、
自然とそのような形態に落ち着いているはずだ。
もちろん意図してそれらを変えようと動いている人も大勢いるだろうし、
自分たちの勢力に有利になるように
法律を制定したり改正したりしながら、
覇権を確立しようとする勢力も後をたたない。
そしてそのような勢力の中でも、
国家を衰退させ
資本主義に替わるやり方を模索している勢力もいるわけか。
そのような勢力が今後世の中の主流を占めるかどうかはわからないが、
どのようなやり方が現状に対して有効なのか、
それを探求する必要性を感じていることは確からしい。

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創刊日:2001-03-26  
最終発行日:  
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