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彼の声

この世界について、この社会について、この時代について、未来について、過去について、人々について、自分が日頃感じていることを率直に語る。

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彼の声 2015.5.29 「国家総動員体制の無理」

2015/05/30

とりたてて世の中がどうということはない。
それはあまりにも楽観的な判断で、
本当にそう思っているとすれば、
少々世間知らずだろうか。
今後の状況次第で未来は良くもなり悪くもなるだろうが、
実際に良いか悪いかは未来の人たちが判断すればいいことだ。
しかし未来とはいつのことだろうか。
何年後なのかそれとも何十年後の未来なのか。
現状では人々は何を恐れているのか。
地震や火山噴火などの天変地異なら
いつの時代でも恐れていることで、
いつ起こってもおかしくない状況だが、
政治や経済の問題となると、
人の力でなんとかなるとでも思っているのだろうか。
結果的にどうなるかはわからないが、
とりあえずは人の力でなんとかしようとしているわけだ。
もちろんこれまでの歴史的経緯からいくと、
人の思い通りになることはあまりないようだが、
現実に人が動けば世の中も変わるのだろう。
そして人が動いた結果として、
これから世の中の状況が良くなるのか悪くなるのかはわからないが、
多くの人は状況を良くしようとして動いていることは確からしい。
そこでそのやり方をめぐって意見の対立があることも確かで、
国会でも政治家たちが提出された法案をめぐって、
賛成派と反対派に分かれて論争を繰り広げているようだ。
またそれで本当に良くなるのか疑念を抱いている人も大勢いて、
その中には逆に世の中が悪くなると見ている人もいて、
その原因が政治にあると主張しているわけで、
さかんに政権を握っている勢力に対して批判を繰り返しているわけだ。
そしてその批判が我慢がならない人たちもいて、
批判している人たちを罵倒する勢力までいるわけで、
そのような批判を受け付けない勢力が
世の中にはびこっていること現状に、
批判している人たちは危機感を募らせているわけだが、
それも全体としては世の中がどうということはないことからすれば、
枝葉末節な現象でしかないだろうか。
さらに状況が悪化している地域などいくらでもあり、
実際に世界各地で紛争によって多くの人が死傷していて、
将来に対する楽観的な見通しなどあり得ないだろうか。
でもそれは昔からそうだったのではないか。
そして昔と比べればよくなっているはずで、
民主的な制度や法律に基づいて人々が平和に暮らしている地域が、
だんだん増えてきているのではないか。
それは平和な地域においては、
国家権力を掌握する勢力を批判しても、
警察権力によって直接弾圧されないことが、
何よりの証拠だろうか。
確かにあからさまには弾圧されないが、
社会の隅々にまで監視され、
個人や集団の意見や主張が
巧妙に管理され制御されているのかもしれない。
現状ではそれほどでもないだろうが、
政権を掌握している勢力によって、
将来的にそのような社会への移行が目指されているのではないか。

しかしそれは食い止めなければならない事態なのだろうか。
現に批判している勢力や将来を危惧している人々は、
それを食い止めようとしているのではないか。
そしてそれは食い止めようとして
食い止められるようなものでもないのではないか。
ではどうなってしまうのか。
誰も予想だにしない結末を迎えるわけか。
むろんそれが結末ではないかもしれず、
その後も適当に紆余曲折があるかもしれないが、
特定の誰があるいはどんな勢力が、
状況を制御しているわけではなく、
確かに様々な人々や勢力が制御しようとしているのかもしれないが、
そのような勢力を代表するのがアメリカや中国やロシアやEUなどで、
むろんその中には日本政府もあるのだろうし、
人物としては各国の首脳も含まれているわけだが、
たぶんどのような勢力も人物も
主導権を握るに至っていないのではないか。
それもいつの時代もそうだったのかもしれないが、
周期的に必ず世界の覇権を握る国が出てきて、
今はアメリカの次の覇権国を決めるための争いの最中なのかもしれず、
あと何十年かは混沌とした時代が続くのかもしれない。
だがそのような覇権争いが繰り返されるとしても、
その争いの内容は以前とは異なり、
その度ごとに違った様相を呈していて、
いつかその覇権争い自体に終止符が打たれる可能性もあり、
それが今の時代の世界的な混沌状態なのだとしたらおもしろいが、
どうなるかなんて今のところはなんとも言えないだろうし、
相変わらずの人や企業や国などの勢力争いに、
誰もが巻き込まれている現状があるわけだ。
その中で政権を掌握している側がやろうとしていることはといえば、
自分たちが国土や人口を
完全に管理して制御しようとしているわけだが、
それは行政を司る官僚機構の集団意志のようなもので、
そのような意志が官僚や政治家や政党を操りながら、
その意志が目指す秩序を実現しようとしているわけだが、
一方でそれに逆らう意志も想定できるかもしれず、
それは集団意志というより個人の意志のようなもので、
てんでばらばらで目指す方向も人それぞれで違うのかもしれないが、
そのばらばらでまとまりの欠ける分散状態が、
政治的な無関心となって顕在化していて、
それも批判勢力が危惧しているところの状態なのだろう。
確かにそれらが一つの目的の下に一致団結すれば、
政治的な力を発揮するのかもしれないが、
目下のところはそうはなっておらず、
ばらばらの状態でいることが、
むしろ政権を掌握している勢力を利する結果になっていると思われ、
それも批判勢力が危機感を募らせる原因となっているわけだが、
たぶんばらばらで力を発揮できない状態でかまわないのだろう。
このままばらばらで
集団としては何を考えているのかわからない状態である方が楽だ。
一つの方向性を持った集団として捉えられなければ、
いくら監視を強化しても制御できないし、
管理しようがないわけだから、
たぶんそのような分散状態が、
国家に対する最高の抵抗形態なのだろう。
国家の下に国民が一つにまとまれないのだから、
それでは国そのものが一つの目的や方向へと機能し得ないのだ。
その一つの目的が戦争であろうと国家間の経済競争であろうと、
それらの争いに勝つためには国民が一丸となって、
総動員体制を築く必要があるわけで、
その体制が永遠に整わないとすれば、
戦争や競争などできはしないだろう。

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創刊日:2001-03-26  
最終発行日:  
発行周期:不定期  
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