文学

彼の声

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彼の声 2015.5.25 「自主憲法制定の夢」

2015/05/25

それだけはないことは確かだ。
語り足りないことや語り得ないことがある。
美学が悪いわけではない。
美学的な試みが感動を呼ぶのではないか。
人は美しい事物を見聞して感動する。
そんな簡単なことではないのだろうが、
そんなふうに語ればそれらしいことを述べているような気がする。
それでかまわないのだろうか。
ひっかかるものを感じるが、
何かが足りないような気がするのは、
美学に関してそれほど詳しくないことから生じる
自信のなさの表れだろうか。
たぶん冗談で済まそうとしているのではないか。
決め手を欠いているわけで、
確かなことが何も言えず、
それだけではないとしか言えないところが、
その足りない何かを示せないことに起因しているのではないか。
求めているのが美学でないことは確かなのだろうが、
何か実質を伴った見解を示したいわけで、
そして現状に対する有効な処方を語りたいわけか。
そんな言説を構成することが果たして可能だろうか。
中身のない装飾的な語りで済ませておいて方が楽だろう。

しかし具体的に何が美学なのだろうか。
何も美しいとは言えないのではないか。
それが眺めている光景だとしたら、
美しいと思う以上の何かを求めているはずだ。
風景を眺めているだけではらちがあかず、
何か獲物を求めて行動しなければならないのではないか。
風景を眺めていられるなら、
他で何かをやっているからそうしていられるのであって、
別の場所で別の時間の中で獲物を求めて行動しているのだろう。
獲物とは何か。
経済的な利益なのだろうか。
それが現代人ならそうなるだろう。
しかし眺めている風景の中には何があるのか。
心を安らかにさせる何かがそれらの風景の中に含まれているのか。
人がそれらの風景を醸し出す自然から
引き剥がされているわけではない。
それを見ようとすることで
別の風景から目を背けているのではないか。
別の風景とはなんだろう。
それは自らが関わっていることの中で、
自らを含んだ光景なのではないか。
人はそれを直視することができないのだ。
それはあまりにも退屈であまりにも味気ない日々の日常だろうか。
そうは思っていないだろうし、
そう感じているわけでもなく、
それなりに充実した毎日を送っているとしても、
それでもここにはない何かを求めているのではないか。
それだけでは飽き足らない。
できればそれ以上の何かを体験したい。
でもそれが眺めている風景の中にあるとは限らないのではないか。
たぶんそこにはないのかもしれないが、
眺めながらそれを想像しているわけだ。

風景を眺めながらその中にはないものを想像している。
それが美学的な事象だろうか。
想像すること自体が美学的な態度だと言えるだろうか。
例えばそこに心地よい音楽が流れてきたら、
観光案内などの内容を含んだテレビ番組の類いになるだろうか。
イヤホンで心地よい音楽を聴きながら
観光地巡りでもしている気になれるだろうか。
要するに風景を眺めながら心地よい音楽を想像しているわけか。
そうなると眺めている風景に足りなかったのは
心地よい音楽になるだろうか。
要するに足りないものを想像で補うのが美学的な態度となるわけか。
では例えば今の日本に足りないものを想像できるだろうか。
それが日本人の手で作り上げた日本独自の憲法となるわけか。
そんなことを妄想している人たちも少なからずいるようだが、
やはり自分たちにとって心地よい環境を確保するには、
自主憲法は是が非でも手に入れておきたいところだろうか。
そのような憲法を手に入れることができたら
世の中はどうなってしまうのか。
今誰もが感じている退屈で味気ない日常から
抜け出ることができるだろうか。
今ある憲法では飽き足らない人にとっては、
それ以上の何かを体験することができるわけか。
目障りな反日活動家たちを一掃して、
政権与党の政治家たちが
逆らう者のいない夢の世界へと誘われるのだろうか。
それを目指しているのなら実際にそうなるのではないか。
あてが外れることはないだろう。
そんな妄想の世界に浸る気のない人は無関心でいてもかまわない。
反対派は必死で反対票への投票を呼びかけるだろうが、
興味のない人なら耳を傾ける必要のないことか。
また現実の世界へ踏みとどまれる自信のない者は、
自主憲法制定にかけてみるのも一興かもしれない。
推進している政治家たちとともに夢の世界へと誘われるとすれば、
それは心地よい体験となるだろう。

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創刊日:2001-03-26  
最終発行日:  
発行周期:不定期  
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