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彼の声 2015.5.22 「それとは別の選択肢」

2015/05/22

地方自治とか国家統治とか言われる概念に、
何か肯定的な意味付けができるだろうか。
現に行政が機能しているのだから。
行政を活用してそこに暮らす人々の暮らしを助け
豊かにしていけばいいのだろうが、
それを幻想だと断じてしまうのも、
現状から逃げて、
何でもかんでも否定的に捉える思考に屈しているだけかもしれない。
しかし現状とはなんなのか。
人々はどんな現実に直面しているのだろうか。
それは人によって異なるだろうし、
一部の金持ちなら行政などに頼らなくても、
金の力で何不自由なく快適に暮らしていけるのかもしれないが、
普通の一般人や貧乏人などにとっては、
行政に頼らなければ生活が立ち行かない面もあるのだろうか。
医療保険や失業保険や年金などの他に、
家賃の安い公共住宅の利用や、
冠婚葬祭も費用の安い公共施設があるだろうし、
乗り物も鉄道やバスなどかつての国鉄ほどでないにしても、
市町村の助成を受けて安い料金で運用させているのもあるだろうし、
学費の安い公立の学校などに子供達を通わせ、
公務員にでも就職できれば、
親方日の丸で食いっぱぐれることもないだろうか。
そしてそれでも様々な事情によって生活が立ち行かなくなったら、
最後の救済手段として生活保護制度があるわけだが。
現状ではそのような制度やシステムを
維持できなくなっているのだろうか。
財政赤字がその理由となっているわけだが、
赤字となってしまった原因としては、
公共事業に絡んで役人の天下り企業に便宜を図るために、
無駄で必要のない事業に
どんどん予算をつぎ込んでしまったことによって、
財政赤字を拡大させてしまったのではなかったか。
結局そちらの便宜供与のカラクリはそのままにしておいて、
そこで暮らす人々に対する
福祉関連や行政サービスなどの予算を削ろうとしていることが、
人々の反発を招いているのだろうが、
役人の天下りによる行政と企業の癒着構造が日本経済を支えていて、
それを断ち切ってしまえば日本そのものが崩壊してしまうのだろうか。
その辺がよくわからないところなのだが、
役人は政権与党にも多数天下りしていて、
政財官の強力なタッグを形成しているわけだから、
現状では癒着構造など断ち切れるわけもなく、
それどころが本来なら
それを批判し糾弾すべき立場のメディア関係者の中にも、
元官僚がゴロゴロいるわけで、
その強力なタッグは
政財官+マスメディアの様相を呈しているわけだから、
普通の一般人や貧乏人にはもはやなすすべがないのかもしれない。
人々はそんな現実に直面しているわけだ。

これは絶望的な状況だろうか。
行政にすがりつこうとするなら、
確かにそうかもしれない。
では果たしてそれ以外の選択肢があるだろうか。
あるにはあるだろうが、
それは人々がどうしても認めたくない選択肢なのだろう。
それとは何か。
たぶんそれはなんでもないことだ。
今まで通りに普通に暮らして行けば、
自ずからその道を選択することになるだろう。
逆らいたければ
せいぜい選挙や住民投票で反対勢力に投票すればいいだけだ。
その程度のことでかまわない。
そして逆らうのが嫌ならその手の投票を棄権すればいいし、
また積極的に政財官+マスメディアの癒着連合に
忠誠を誓ってもかまわないのではないか。
有能な人なら積極的に取り立ててもらえて、
甘い汁が吸える立場にもなれそうだ。
それらの選択肢のどれを選んでも構わないだろう。
しかしそれ以外にはないのだろうか。
中にはそれ以外の道を模索している人もいて、
行政の助けを借りずに、
独自に金銭的な関係を極力排して、
贈与に基づく相互扶助的なネットワークを
築こうとしている人たちもいるのではないか。
実際にそういうネットワークがすでに出来上がっていたりして、
それの恩恵を受けながら暮らしている人たちもいるのかもしれない。
そんなふうにして人と人の立場も関係も様々にあり、
それらのどれを肯定してどれを否定するわけにもいかないのだろうし、
多く人たちそれぞれ違ったやり方を駆使して
暮らして行くしかないのではないか。
そうやって新たな状況を作って行くしかないだろうし、
違った道を歩んでいようと、
必要とあらば相互に連携してもかまわないのであり、
そのような可能性も模索しながらやっていくしかないだろう。
資本主義市場経済では金を持っている者が有利だが、
それとは異なる経済が成り立つとしたら、
そこでは必ずしも金持ちが有利になるとは限らないかもしれず、
ネットワークの構造次第では
誰にとっても有利不利がなくなる可能性もあるのかもしれない。
その辺は今後の成り行き次第なのだろうが、
国家主義という一つの価値観に凝り固まっていれば、
確かに貧乏人や政治的な反対勢力に属している人にとっては、
政財官+マスメディアの癒着連合にやりたい放題やられて、
絶望するしかない状況なのかもしれないが、
たぶんそれはそれで国家と国民の関係が
必然的にもたらした結果だと受け止めるしかないのだろう。

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創刊日:2001-03-26  
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