文学

彼の声

この世界について、この社会について、この時代について、未来について、過去について、人々について、自分が日頃感じていることを率直に語る。

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彼の声 2015.5.18 「弱肉強食の自然」

2015/05/19

その場の空気を感じ取るというのは、
単なる思い込みである場合が多そうだが、
やはりそこで何かしら感じ取っていて、
感じ取ったことに対処しようとするわけだ。
例えば本当に感じ取れたかどうかはわからないが、
なんとなく周囲から敵意のような雰囲気が伝わってくることがあり、
ここは早々に退散しなければと思ってしまうわけだ。
確かにそれが思い違いであったり
勘違いであったりする場合の方が多いのかもしれないが、
実際にそんなふうに勘が働けば、
それに伴った行動や言動になるだろう。
それでなんとなくそのままでは陥るかもしれない危機を
未然に回避したことになるわけか。
思い違いや勘違いかもしれないが、
実際にそのように動いて何事も起こらなければ
一安心するのではないか。
勘が働かなかったとしても
何も起こらなかったのかもしれないが、
時間を遡るわけにはいかないので、
済んでしまったことは仕方がなく、
とりあえずそういう成り行きに身をまかせて今に至っているわけだ。
それが良いか悪いか判断する気にもなれないだろうし、
現実にその先へ進むことしかできないわけだから、
やはりその場の空気を感じ取って
機転を働かせた結果の上に生きていることになり、
その過程で発生した行動や言動を、
肯定したり正当化したり逆に否定したり後悔してみても、
過ぎ去った時間を取り戻すことはできず、
これから体験していく時間の中で何かやるしかない。
今までにやってきたことがうまくいっていたのか否かも、
判断や評価を保留しておくしかないだろうか。
全てが現在進行形でやっていることなのだろう。
周囲の環境に影響を受けながら、
偶然の巡り合わせや必然的な成り行きで
様々な出来事に遭遇しながら、
何か考え何か語り何かやっているらしいが、
これといって目に見える成果などないのも、
偽らざる実感だろうか。
そしてそのままでも構わないのであり、
淡々と日々を生きてゆくしかないだろう。
そういう状態を限られた期間内で保っていること自体が、
成果といえば成果かもしれないが、
それは自分にとっても他人にとっても周囲にとっても
どうでもいいことだろう。
弁護士になりテレビタレントになり
大阪府知事なり大阪市長になった人と比べれば、
取るに足らないようなことでしかない。

何と何を比べてみても比べる必然性を感じられなければ、
そんなことはどうでもいいことになってしまうわけだが、
比べることでしか語れないだろうし、
何かと何かを比較することから思考が生まれ、
それ特有の言説が導き出されるのだろう。
何かを肯定したり正当化することは、
その何かを宣伝することにつながるだろうか。
そしてそれを別の何かと比較して、
比較する対象に対して、
肯定したり正当化したりしている何かの
有用性や優位性を語るに至れば、
それはすでに宣伝そのものになりそうだ。
そんな宣伝文句で世の中は満ち溢れ、
その中で喧伝している有用性や優位性が実証されなければ、
それは詐欺やペテンの類いとなりそうだが、
実証されるとはどのようなことを言うのだろうか。
実際にそれが使われ試されてみないことには
わからないのではないか。
だがそれ以前のプレゼンの段階で
詐欺やペテンが見抜かれたとすれば、
それは試す手間が省かれて良かったのだろうか。
原発のようにその有用性や優位性が強調されて、
実際に何十年も使われた末に、
事故によって取り返しのつかない惨状を招いてしまったとしても、
なおもそれを強引に使いたがる勢力もいるわけで、
そこにたとえ詐欺やペテンが含まれているとしても、
政治的な権力を握っていればごり押しできるわけで、
そうなると宣伝云々ではなく、
強要してまでも使わせるということになって、
そういう強要に慣れてしまうと、
それが普通で何も感じなくなってしまうのかもしれないが、
とりあえずその手前の段階にとどまって宣伝合戦をやって、
どちらがいいか人気投票をやるぐらいの状態が
ちょうどいいのだろう。
それより先に事態が進んで、
嫌なのに力まかせに強要しようとする段階にまで至ってしまうと、
そこにいる人たちも精神的に耐えられなくなってきて、
なんでもありの暴力的なやり方がはびこってきて、
社会の常識や良識で
かろうじて成り立っているように思われる世の中が、
その幻想を剥ぎ取られて崩壊してしまうのかもしれない。
要するにきれいごとやタテマエの後ろに隠れていた
弱肉強食の自然状態がむき出しになるわけか。

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創刊日:2001-03-26  
最終発行日:  
発行周期:不定期  
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