文学

彼の声

この世界について、この社会について、この時代について、未来について、過去について、人々について、自分が日頃感じていることを率直に語る。

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彼の声 2015.5.16 「本音とタテマエ」

2015/05/17

語っている内容の何が真実であるわけでもないが、
語っていることの全てが真実でもある。
要するにそこで何か語っているという真実があるわけか。
でもそれが文章で示されているとすれば、
そこで示されている語りの何が真実であるわけでもなく、
その語りが示されている文章こそが真実の全てとなるだろうか。
別に何が真実の全てであろうとなかろうと、
そんなことを気にしているわけでもない。
それが全てではないのかもしれない。
そう思っておいて構わないのだろう。
そう思うことが間違っていてもかまわないわけだ。
正しさを求めているわけではなく、
それがいかに機能しているか説明しようとしているのではないか。
しかしそれとはなんなのか。
それをはっきりと示せなければ説明していることにならず、
何を述べているのでもないことになってしまいそうだ。
ではそれとはなんなのだろうか。
社会の仕組みや制度のことを述べたいのではない。
しかし結果としてはそれについて述べているのではないか。
何か理想の仕組みや制度を模索しているわけだ。
多くの人がそれを求めていて、
世の中がそういう仕組みや制度に従って成り立つ日を
夢見ているのかもしれないが、
それは実現不可能であり得ないことだろうか。
たぶんそうではない。
目指すべき状態としてはそういうのが必要なのだろうし、
それと比べて現状がいかにかけ離れた状態であるか
認識したいのではないか。
そして世界の中で特定の地域や国だけ、
国の中でも特定の階層だけ恵まれていてはまずいのだろう。
良くなるなら世界全体が良くなって欲しいわけだが、
たぶんその辺で人によって認識のズレがあるのではないか。
競争で勝つことを求めている人にとっては、
あからさまにそう主張するわけではないが、
日本や日本と同盟関係にある国だけが良くなって欲しいわけで、
日本政府を批判する国は滅んで欲しいわけだ。
そして国内では自分たちの属する階層が良ければ
それでいいとも思うわけか。
そうは思っていないのだろうし、
そう意識しているわけではないが、
結果的にそうなろうとしていることについては、
それを受け入れるとは表明しないが、
そうなればそれを受け入れるつもりなのではないか。
全ての人が良くなるわけではなく、
努力をした人たちが
その努力に報いる形で良くなって欲しいのだろう。
そしてその努力というのが
自分たちが信奉する価値観に基づいた努力であって、
そのような努力をしない人たちは救われなくてもかまわない。
そういう人たちの代表格が
生活保護受給者とみなされているのかもしれず、
どのような事情があるとしても、
働かずに行政から生活費を受給されている人たちを
目の敵とすることで、
同じ考えの人たちと精神的に連帯しているわけだ。

自分が気に入らない人や団体や国家が滅んで欲しいと思うのは、
誰しもが思うところだろうか。
たぶんそうなのでありそう思うことの延長上に、
自分が信奉する価値観に基づいた思想があり、
そんな思想や思考に心を支配されているとしたら、
そう思うのは当然のことだろう。
そう思うことの何がいけないのか。
そう思うのが当然なのだから、
その当然の心境に逆らうことは難しいのではないか。
難しいからこそ逆らわなければならず、
逆らってきれいごとやタテマエを前面に押し出さないと、
世界全体が良くなることはないと思うわけか。
そうでなくても人は基本的に私利私欲で生きているのに、
何か主張するときはそれを隠して、
きれいごとやタテマエを語らなければならない。
そして語るだけではなくきれいごとやタテマエが実現するように、
広く世の中に働きかけなければならないわけだ。
そういう矛盾を意識しておかないと、
自分や自分の賛同者や団体の利益を
優先して追求しなければならなくなり、
そんな行為を正当化するようになれば、
世の中が競争や闘争に勝った者や団体や国の天下となり、
その結果として格差社会や階級社会となるわけだが、
きれいごとやタテマエとしてそれは否定されるべき状況であり、
そうならないような社会の実現を目指すべきと
競争や闘争に勝った者たちは主張するわけで、
要するにそう主張する人たちは偽善者なのだが、
結局そういう人たちが政治の実権を掌握しているのであり、
そういう人たちに
格差や階級をなくすような改革の実行が求められているわけで、
そういう矛盾した現状があることを認識すべきだし、
世の中のすべての人がその現実を直視すべきだ。
そして他人の私利私欲を一方的に批判し糾弾すること自体が、
欺瞞でしかないことを自覚すべきだろう。
実際にそれを非難し糾弾していた当人が、
競争や闘争に勝ってその立場になったときにどうなるかは、
韓国の二代前の大統領だった盧武鉉(ノ・ムヒョン)氏が
崖から飛び降り自殺した現実が如実に物語っている。

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創刊日:2001-03-26  
最終発行日:  
発行周期:不定期  
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