文学

彼の声

この世界について、この社会について、この時代について、未来について、過去について、人々について、自分が日頃感じていることを率直に語る。

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彼の声 2015.4.18 「退屈で死にそうな現状」

2015/04/19

それが何事であれ、
うまくいく確実な方法はない。
ただ結果的にうまくいくことはある。
世の中はすべてそういうことなのかもしれない。
別にあきらめているわけではないが、
うまくいくとは思っていない。
でもうまくいくことを願っているのではないか。
うまくいけば儲け物だろうか。
うまくいったためしがあるのか。
それは結果に対する受け止め方でしかない。
結局うまくいこうがいくまいが、
そんなことをやっている現状があるわけだ。
やっているのはそれだけなのかもしれない。
どうもその程度のことから抜け出られないようだ。
何かもっとマシなことを考えていたような気がするのだが、
思い出そうとするとそんなことしか出てこない。
大したことはないわけで、
言葉をいくら大げさに並べ立てても、
実感との落差が大きすぎるのかもしれない。
世の中を動かしているつもりの人たちにとっては、
現状はうまくいっていると思われ、
少々の不具合があるとしても、
とりあえずそれでなんとかおさまっていると感じられるのではないか。
そういう状況の中で、
いくら危機感を煽るような言葉を並べて批判を展開しても、
世の中がうまく回っていると思われる人たちからは相手にされず、
無視の対象にしかならないのではないか。
そのような状況を覆すにはどうしたらいいのだろうか。

たぶん方法はない。
どんな惨状を呈しているとも思えないが、
どうやっても現状は覆せないのではないか。
そしてそれでかまわないのかもしれない。
現状ではそうなるしかないのではないか。
何を批判しても無効であり、
批判に何の力も影響力もないことを思い知っていればいいのだろう。
そういうレベルではそれだけのことしか語れない。
無理に大げさに批判している言葉が空回りするだけで、
具体的な批判の対象すら定まらないまま、
何を述べているのかわからなくなって、
そこでおしまいとなってしまいそうな雲行きか。
それでもかまわないのだろうか。
たぶんそうだ。
語れないのなら語らなければいいだけで、
語れないのに無理に語る必要はないわけだ。
それをどうにかしようとするのはかなり難しいのではないか。
やはりうまくやる方法などないだろう。
うまくいかないのならうまくいかないように見せればいいわけだ。
実際にそうなっているのではないか。
ならばそれをこれから覆すことなど不可能だろうか。
駄目なら無理に覆そうとしない方がいいだろう。
駄目な時は駄目なままでもいいのではないか。

だが現状がそれほど駄目だとは思えない。
これでもかまわないのなら駄目なわけがないか。
しかし本心では何がどうなって欲しいのだろう。
それを語るわけにはいかないのか。
本心そのものが作り事の虚構なのだろうか。
何が本心というわけではなく、
語っている中から本心が自ずから浮き出てくるのではないか。
それがフィクションそのものだろうか。
どう語ってもそれは本心ではないのかもしれず、
心そのものを架空の概念とみなせば、
それについて語ることで、
かろうじて人の意識の内容が言説の中に定着され、
それが本当らしく思われてくるのではないか。
そう語ることでなんとかその場をごまかして、
危うい心理的な虚妄から離脱できたわけか。
だがそれで誰を説得できるとも思えない。
冗談に逃げることもできず、
ますます窮地に陥っているのかもしれないが、
ここはそう語るしかなさそうだ。
何に突き動かされてそう語っているわけでもなく、
できればそれ以外のことを語りたいのだろうが、
なぜか成り行き的には語っている通りの状況に追い込まれているわけで、
そこから抜け出られないままに記述を継続してしまったらしく、
もはや後戻りができないところまで来ていると思われ、
このまま続けて終わりまで持っていく以外になさそうだ。

現状はそれほどまでに強固で動かし難いのか。
何事も成り行きがあり、
現状もなんらかの成り行きの途中なのだろうか。
そんな現状に意識が絡め取られているわけか。
そしてそこから抜け出ようとしては駄目なのだろうか。
その気になっているのをかろうじて押しとどめている何かがあり、
その場に留まり続けていた方がいいような気になってくるのだが、
それは怠惰のなせる業なのだろうか。
どうも現状ではどう判断すればいいのかわからなくなっているようで、
それが現状そのものの力であり、
そこに引き止めるようになんらかの力が働いているのだろうか。
しかし現状は退屈で死にそうだ。
たぶん退屈では死なないだろう。
そう思うのもフィクションなのではないか。
そこで何かを幻想しているのだ。
死にそうで死なない現実の中で、
死というフィクションを空想している。
思い描いているのは現実の死ではなく、
フィクションとしての死にそうで死なない死なのだろう。
だからそこで終わりとなるわけではなく、
真の終わりはまだだいぶ先なのかもしれず、
今はその途上で行き詰っているだけなのかもしれない。
実際には死からは程遠い状況で、
そこに留まろうとしている怠惰な意識が
現実の死を遠ざけているわけだ。
だから現状から抜け出るわけにはいかず、
現状の中でまだやらなければならないことがあるのではないか。

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創刊日:2001-03-26  
最終発行日:  
発行周期:不定期  
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