文学

彼の声

この世界について、この社会について、この時代について、未来について、過去について、人々について、自分が日頃感じていることを率直に語る。

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彼の声 2015.4.7 「不可能なレベル」

2015/04/07

何がくだらないわけでもないのだろうが、
的が定まらないのは語りようがない。
権力の関係が幻想でないことは明らかだが、
そこからでは何も語れないだろうか。
具体的に何がどうなったかについて語らなければならない。
では何がどうなったのか。
何もどうにもなっていないと言ったら嘘になるか。
嘘ではないような気がする。
この世界では何もどうにもなっていない。
物質のレベルではそうなのではないか。
たぶんそれではダメで、
人間の思考のレベルで何かがどうにかなっていなければならない。
そうでないと誰かが自己満足に浸れないのではないか。
なぜその必要があるのだろうか。
何かがどうにかなることで自分を納得させたいのかもしれず、
考えたり思ったりしたことを主張して、
それがなんらかの行動に結びつき、
その結果として何かの事態が
思惑通りに進展して欲しいのかもしれない。
今はそうなることを願っている段階なのだろうか。
現実にはまだ何も進展していない。
そう感じられないだけのようだ。
もう少し時が経ってみないとわからないか。

時ならすでにかなり経っているはずだが、
一向に考えがまとまらない。
まとまる時期を逸してしまったのかもしれない。
それでもかまわないのだろうか。
何かに導かれていると信じているのではないか。
それが錯覚だとは思えず、
思い違いだとしても、
もうだいぶ時が経ってしまったはずだ。
もはや引き返すことができない段階まできているのだろうか。
そうだとしてもまだ何も語っていない。
今さら信じすぎるということもないはずだ。
どこかへ導かれていることは確かなのだから、
このままさらに語ってゆけばいいのではないか。
疑念を抱いたらきりがない。
他に何を求めているのでもなく、
ただなんらかの思考を導き出したいのであり、
それについて語りたいのではないか。
少なくとも以前はそう思っていたはずだが、
いつしかその想いも劣化して磨り減り、
もはやどうでもよくなっているのかもしれない。
このままではどこにもたどり着けず、
何ももたらせないままとなってしまいそうだが、
それでもかまわないのだろうか。
それは目指していたのではなかった状況かもしれない。
ではそれ以前に何を目指していたのか。

そんなことはとうの昔に忘れてしまったらしい。
今はもう目指すべき状態などなく、
どこへも至れない地点まできてしまったのかもしれない。
語るべきことなど何もなく、
メディア上で語られていることにもあまり興味を感じられない。
ふざけたことならいくらでも述べられるような気がするが、
真面目に語られるべきではないことが語られ、
それについて真面目に語ろうとすると、
途端に他の誰かが語っているような
紋切り型的な内容となってしまい、
語っている途中で嫌気が差してしまうのだが、
もはや世の中は新たな思考に至り得ないような
飽和状態となっているのだろうか。
そこに全てが出尽くしていて、
そこで同じよう考えがうんざりするほど繰り返し語られ、
飽き飽きすると同時に不快感を覚え、
どうしても厭世的な気分となってくるのだが、
それでもまだ見落としている何かがあり、
辛抱強く探求してそれを見出さなければならないのだろうか。
ともかくここまできてなお
まだ何も語っていないような気がするので、
さらに言葉を連ねて何かを語らなければならないのかもしれない。
たぶん求めているのは思想のような定まった思考ではなく、
常に変化し、
その都度状況に合わせて
違ったことを述べなければならないのかもしれず、
総体としてはとりとめのない内容となってしまうのかもしれないが、
たぶんそこにとどまるべきで、
その先で何かに凝り固まってしまってはいけないのだろう。

それは求めているような内容ではなく、
目指すべき状態でもないのかもしれない。
だがそう語らないと、
他の誰かが語っているような紋切り型的な内容となってしまう。
言説の調和などあり得ず、
動的に語らないと、
それらの不均衡な現象を静的に捉えてしまい、
誰も安心するような物語となり、
そこで繰り広げられている成り行きを、
語りに定着し損なってしまうのではないか。
定着させてしまうこと自体が物語であり、
その時点ですでに
フィクションでしかなくなってしまうのかもしれないが、
それでも絶えずそこから逃れるように語らないと、
やはりそれでは退屈な内容となってしまう。
だが果たしてそんなことが可能なのだろうか。
求めていることが求められないことであり、
何も求めていないのと同じ結果となっているのではないか。
それでかまわないのだろうか。
かまわないわけではないのだろうが、
やはりのその状態にとどまらないと、
すぐにわけ知り顔で語る輩の
利いた風な意見となってしまうわけだ。
だからそこから外れて語ることによって、
そうではないことを示さなければならない。
しかし本当にそんなレベルで語っているのだろうか。
たぶんそこまで達していないから、
何も語れなくなってしまっているのだ。
だからさらに語り、
絶えずそう語るように心がけながら語らなければならない。
本気でそう思っているわけでもないのだろうが、
とりあえず語るとなるとそう語るしかないわけだ。

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創刊日:2001-03-26  
最終発行日:  
発行周期:不定期  
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