文学

彼の声

この世界について、この社会について、この時代について、未来について、過去について、人々について、自分が日頃感じていることを率直に語る。

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彼の声 2015.3.29 「誰もが知っていること」

2015/03/29

人と人はどこで繋がっているのだろうか。
何を目当てに連携したがるのか。
金銭的な利益というのが普通の発想だろうか。
それ以外に恋愛関係というのもありそうだが、
ありえない理由を知りたいわけでもなく、
ありふれた理由で連携していることを知って
安心したいのではないか。
しかし何を模索しているのかよくわからない。
ただそこに多くの人たちがうごめいている。
社会を巨視的に見ればそういうことだろうか。
人と人の関係を想像できなくなれば、
そう見えるのも仕方がないのかもしれない。
何かを生産して消費する過程の中で蓄積する。
蓄積するのは資産であり知識であり幻想でもある。
未来の姿を想像し夢を抱き、
そこで何かをやりたいと思っているわけだ。
そしてそのやりたいことが他人と同じことであるとすると、
連携や競い合いのゲームが成り立ち、
そこで他人に力を及ぼすことに自己満足を得ようとする。
他人の自由を奪うことが自らの勝利であったりするわけだ。
それ以外に人は何を求めているのだろう。
できればすべてを求めたいところかもしれないが、
すべてがなんだかわからない以上は、
求められるものは手当たり次第に求めようと欲しているのだろうか。
人によりけりなのではないか。
何も求めていないわけではないのだろうが、
すべてを求められないのはわかりきったことだから、
ほどほどのところでやめておくのが常識的なところだ。
だがやめるとはどういうことなのか。
プロスポーツなら引退ということか。

そうでなければなんなのか。
あとはどうなろうと知ったことではない場合もありうるだろうか。
とにかくやりたい放題好き勝手にやりたいというのが本音だろうか。
誰もがそんなことができるわけではなく、
なんらかの競争に勝ち抜いた一握りの者たちが、
好き勝手にやっていいルールでもあるのだろうか。
誰がそれを望んでいるのか。
それでもそこで何がやられているのだろうか。
たぶんいろいろなことが試されているのではないか。
何がうまくいくのかわからないから、
一通りできる限りのことがやられているのかもしれない。
そしてうまく行ったことが継続されて、
うまくいかなかったことがそこで途絶えるわけだ。
人がやっていることはそんなことの繰り返しだろうか。
それ以外の何ができるというのか。
絶えず新たに何かをやろうとしているのではないか。
何かをそこで試しているわけだ。
そしてそれについて語ろうとしている。
その未だ定まっていないことについて語ろうとしている。
それは語る対象ではないのかもしれない。
すでに評価が定まっていることなら容易に語れるのかもしれず、
ほかの誰かが語っているように語れば、
それらしいことを述べているようになるのかもしれないが、
誰にとっても新たなことについて語ろうとすると、
どう語ればいいのかわからなくなってしまうだろう。
しかし新たなこととはなんなのか。
人間社会の中にまだ誰にも知られてない未知の事柄があるだろうか。
すでに知られていることだけなら、
もはや何も語る必要はないのではないか。
でもすでに知られていることを、
誰かがすでに語ったように語れば、
誰もが安心するのではないか。
人は自分の知っていることを他人が話すのを聞いて安心する。
誰もが望んでいるのはそのような語りか。

だが誰かが語っているように、
誰もが知っていることを誰かが語っているとすると、
他にどのような語りがあるのだろう。
その都度新たな語り方を発明しなければならないのではないか。
これまでとは違うことを違う語り方で語らなければならない。
そういう語り方も求められていることだろうか。
誰が求めているのだろうか。
何かを知りたい好奇心が求めているのだろう。
何か他人とは違うことを知りたいと思うわけだ。
他人の知らないことを知って他人を出し抜きたいのか。
それもなんらかの競争心がそうさせるのだろうか。
他人に勝つためには
他人の知らないことを知っておく必要があるわけか。
それだけではないだろう。
これまでとは違う生き方をしたいのではないか。
そのためには他人とこれまでとは違う関係を築きたいのではないか。
あるいは他人と無関係でいたかったりするのだろうか。
自分一人だけでなんとかなる方法を模索しているのかもしれない。
あるいは自分一人だけ生き残りたいのだろうか。
だがそのためには方法を語ってしまってはまずいのではないか。
やはり何か語るとなるとなると、
語りかける他人がいることを期待して語るのだろうから、
語りは他者との関係を前提としているのではないか。
他人に何か伝えたいのであり、
伝えることによって他者との関係を変えたいのであり、
広く社会を変えたいのではないか。
語ることによって自分も変えることも含めて、
たぶん世界を変えるために語りたいのかもしれず、
それは意識するしないに関わらず、
預言や予言の類いを目指しているのだろうか。

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創刊日:2001-03-26  
最終発行日:  
発行周期:不定期  
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