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彼の声

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彼の声 2015.2.21 「賛成と反対以外の何か」

2015/02/22

なぜ賛成したり反対したりするのだろう。
それらの物事の単純化は何を目指しているのか。
そうしないと何事も前に進まない。
多数決の原理というやつだ。
そういう成り行きの中で何も決まらなければ何も実行できない。
だから多数決をとって決まったことをやろうとするわけだ。
とにかくそうやって何かをやろうとしているわけで、
それ自体が悪いというのではない。
ただそこに至るまでの紆余曲折の経緯を
大事にしなければいけないということだろうか。
多数決をとって賛成多数でやるべきことを決めて、
それをやろうとすれば、
反対していた者たちがそれで納得するわけではないが、
少なくともそれをやる口実はできたのだから、
事を進めたい側にしてみればうまく行ったことになるのだろう。
そこまでこぎつけるには並大抵の努力ではなかったかもしれず、
よくやったと自分に言い聞かせて、
自画自賛でもしたいところだろうか。
だがそれでかまわないとは思わないようだ。
何か気に入らないことでもあるのだろうか。
そういう手順で物事を進めるのは仕方がないにしても、
途中で何かが抜けてしまっているらしい。
それはそれ、
これはこれとして、
そこに至るまでの経緯にこだわりたいのはどうしてなのか。
そもそものやり方が間違っているのではないか。
だがこうなった以上は、
すべてを白紙に戻すことはできず、
できるのはその上に何かを付け足すしかない。
一度決まったことの上に、
さらに新たな採決を足して、
そうやって反対派を追い詰め、
うまく排除しようとしているのかもしれず、
たぶんそういう思惑で事を進めようとしているのだが、
それがうまく行ったとしても、
まだ何かが足りないと思っている。
足りないのはなんなのか。
ただそこで行われている物事の複雑な構造を
捉えきれていないだけか。
感覚がそれらの現象を捉えようとしているのではない。
ではやはり説明するために単純化しているわけか。
そういう意志が感じられるのかもしれないが、
しばらくは眺めているだけで満足しているのであり、
満足してしまえば余計な説明など不要だろうか。
しかし付け足しに過ぎないにしても、
説明しなければ感動が伝わらず、
ほかの誰にそれを伝えようとしているのか、
伝えるあてなどないのだが、
それにしても説明が雑すぎないか。
なぜ人は言葉と現実を区別できないのか。
現実の体験も言葉による説明を要するからか。
だが実質的には現実を説明しているのではなく、
結果的に虚構を語っているのではないか。
そんな疑念がわざとらしくもそう思えるのは、
言葉が現実を捉えきれていない理由だと思いたいのかもしれない。
しかしなぜその理由を導き出したいのか。
そしてそれがなんのための理由にもなっていないところが、
まだ意識が現実に囚われている証拠だろうか。
どうやらまたいつもの調子ではぐらかされているらしい。
自分で自分を欺いてどうするのか。
少なくともここは虚構の世界ではなく、
感知している全てが現実であり、
作り事なのは、
それを説明する言葉の組み合わせだけだ。
言葉を組み合わせて何かを語ろうとしていること自体が現実だろう。
語ろうとしている自身が、
それをわざとわかりにくく語ろうとしているのだろうか。
その理由はなんなのか。
わざとではなく自然とそうなってしまうのかもしれず、
実質的にはまだなんの説明なのかわからないままであり、
意識がとりたてて何を説明しようとしているのでもないらしい。
ただ言葉を組み合わせて文章を構成しようとしている。
そういうことにしておけば、
自由な感覚でいられるだろうか。
でも自由を目指しているのではなく、
何かをわかりやすく語ろうとすることを目指しているのであり、
しかもそれに失敗しているのではないか。
意識の内部から何を説明しようとしても、
そうやって何を保とうとしているのでもなく、
ただその体験しつつある現実を語ろうとしているのではないか。
しかし相変わらずまともな説明になっていない。
そう思っている時点で
すでに現実から意識が外れているようにも思われ、
現実とはなんなのかと改めて問うてみても、
その現実の中で生きていることに変わりはなく、
これが現実なのだと実感するしかないのではないか。
でもそれで何を説明したことになるのか。
そう語ることが現実なのではないか。
そう語れなくなればフィクションになってしまうかもしれないが、
たぶん実際にはそうはならずに、
フィクションになるような作り話さえ、
現状ではまともに語れなくなっているのではないか。
結局実質的には話など何もありはせず、
空疎な気分に満たされた心の内を
語っているつもりなのかもしれないが、
実質的には何も語っていない現状がある。
これ自体が実質を伴わない空虚そのものなのではないか。

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創刊日:2001-03-26  
最終発行日:  
発行周期:不定期  
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