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彼の声 2014.12.31 「荒廃に加担する人々」

発行日:12/31

何をあきらめることもできるし、
一方で何をあきらめているわけでもない。
法もルールも、
そこから逸脱した者に
社会的な制裁を加えようとする者たちが利用する分には、
邪悪な力を発揮するのだろうし、
理不尽な行為に逆らう者を弾圧する手段に使えるわけだ。
法律に抵触しなければ、
たとえそれが理不尽に感じられる行為だろうと、
文句を言われる筋合いがないとなれば、
その理不尽に感じられる行為を
禁じるような法改正が行われるべきなのだろうが、
そんな機運が生じるに至るには、
理不尽な行為によって
不利益を被る犠牲者たちの抵抗が不可欠なのかもしれず、
多くの犠牲者を出しながら、
それが取り返しのつかぬ社会問題となった末に、
ようやく行政が重い腰を上げて、
言い訳程度の軽い法改正に踏み切る場合がほとんどだとしたら、
そのような仕組み自体が、
理不尽な行為に抗う人たちを、
助けたり守ったりするようにはできていないということだ。
逆にそのような行為には目を瞑り、
多少の行き過ぎは大目に見て、
とにかくその地域の雇用を確保して利益を継続的に出し、
そのような地域経済に貢献する企業を優遇する方向へと、
行政が動くことはよくあるパターンだろうし、
結局そうやって産業振興の功利主義が優先されるとすれば、
それによって生じる環境破壊に、
ごく一部の人たちが反対の声を上げたところで、
地域ぐるみでその声は封殺され、
逆に声を上げた人たちを
弾圧する結果を招いてしまうのかもしれない。
法はそれを破る者を罰するためにあり、
権力に逆らえば法から逸脱するようにできていて、
逸脱した者を見せしめに罰することで、
社会の秩序が権力の支配のもとに
保たれるようになっているわけだが、
ともかく法を破る者がいなければ、
法のもとに暮らす人々は、
法の存在を意識できないのであり、
破る者を罰することで法の存在意義が強調されるのだから、
破る者の存在を前提とした法があるわけで、
世の中には法を守る者と破る者の両方が存在する。
そしていつ自らが法を破る側になるとも限らないわけで、
直接の利害関係になければ、
何も行政や司法と一緒になって、
法律を破った嫌疑をかけられた者を弾圧する必然性などありはせず、
攻撃したり差別したりするいわれもないわけだ。
行政や司法や立法を担っている権力者たちが
法を破っている場合ならば、
法を強要している側がその法を破るわけだから、
それこそ非難の対象となり、
そのよう行為は徹底的に糾弾されるべきだろうが、
例えば近所に産廃を積まれて騒いでいる人を、
なぜ産廃を積んだ業者の味方づらをして攻撃する必然性があるのか。
別に騒ぎすぎて目障りだから訴えられて有罪となったとしても、
赤の他人がその人を非難したり、
犯罪者扱いしたりするのはおかしいだろう。
嬉々としてそんなことをやってしまう人たちが、
世の中を荒廃させていることは確実なのだろうが、
たぶんそんな人たちを法的に罰することはできないだろうし、
そんな状況に絶望して
頑なな原理主義者になってしまう人が出てくるのも、
無理もないことかもしれない。

ではどうすればいいのか。
身軽な立場で自由に行動できる人は、
理不尽な行為に抗う人たちを
できる範囲内で支援するしかないだろうし、
それが高じて頑なな原理主義者になったところで、
まあ仕方のないことなのではないか。
たとえ彼らが攻撃的かつ独善的な言動で
企業や行政を糾弾していようと、
それを不快に感じても非難すべきことではないのかもしれず、
それはそれとして、
そのような成り行きを招いている現状があるのだから、
肯定も否定もせずに受け止めておけばいいのではないか。
そして例えば選挙で投票に行かない人たちを、
そういう人たちと一緒になって
批判する気にもなれない人たちがいるとしても、
それもそれでかまわないことかもしれない。
現実に様々な立場の人たちが、
様々な立場を維持しながら生きていけているわけだから、
そのような状況を否定的にとらえる必要はないわけだ。
このままでは社会が荒廃して、
国家が破滅すると本気で思っている人たちがいるのかもしれないが、
現実にそうなったとしても、
なおそのような状況下で
平気で暮らしている人たちが大勢いるのではないか。
現実に無政府状態のソマリアでも
そこで多くの人たちが暮らしているわけだ。
そこに行政を統括する政府や官僚機構があろうとなかろうと、
理不尽な行為がまかり通っていようといまいと、
人は人を求めていて、
何かをやる対象としての人を必要としているわけだ。
だからそこに社会があり、
そこに人々が暮らしているのだろう。
そこで何かを生産して、
生産した物や情報を交換し合いながら生きているわけだ。
理不尽な行為や不快な行為に抗ってもかまわないし、
無視されたり黙殺されたら騒ぎ立ててもかまわないわけで、
騒ぎ立てる勇気や根性がなければ、
黙って権力の圧政や地域的なムラ社会の中で
耐え忍んでいてもかまわない。
要はやれる範囲内で何かやるしかなく、
そのやっている行為が気に入らない人もいれば、
中には同調したり同情したりして、
そのような行為を支援する人もいるわけで、
そのような状況の中で、
自分の価値観に照らし合わせて、
そのような行為を肯定したり否定したりすればいいのではないか。
無論そんな傍観者的な立場でいられないから、
人はそれらの成り行きや現象に巻き込まれていってしまうわけだが、
巻き込まれたとしても、
その中でもできる範囲内で何かしらやるしかないだろう。
ともかく出口などありはしないのであり、
その中で右往左往して思い悩んだり絶望したりしながらも、
うごめいていることしかできはしないだろう。

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