文学

彼の声

この世界について、この社会について、この時代について、未来について、過去について、人々について、自分が日頃感じていることを率直に語る。

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彼の声 2008.7.1

2008/07/01

たぶん今日は今日のまま終わるのだろう。
それがどうしたわけでもないが、
見聞しているすべてがフィクションの中にあるようだ。
語っているのは本当の自分ではない。
そういう嘘も虚構から生じているのだろうか。
何を空想しているわけでもない。
眺めているのは車窓の外か。
それが見慣れた風景になるだろうか。
どこまで行っても同じような景色が続いている。
どうやら今回は何が冗談でもないらしく、
ただの現実を
どこかに書き留めているつもりになっているようだ。
そして得体の知れぬ感覚に包まれる。
それはあり得ないことかも知れないが、
意識は先を急いでいるようで、
何かに急かされている。
そんなことはどうでもいいことか。
この際記された言葉なら何でもかまわないようだ。
それのどこに呼応しているとも思えない。
心はどこにあるのだろう。
間もなく何かが通り過ぎる。
たぶんどこかにこだわりを見出さなければ、
そのまま状況に流されてしまうのだろう。
しかし現状とは何だろう。
何がそれらの状況を構成しているのか。
また何か気が散るような成り行きに
持っていかれそうになる。
それらの感覚は
何らかの事物によって操られているのだろうか。
事物とは何だろう。
そこから何を語ればいいのか。
たぶんそういう話の展開にはならないのではないか。
ひたすら無駄に言葉を連ねているようだ。
それで何を語っているとも思えず、
何を批判しているわけでもないらしい。
それでも人は生き続けようとするのだろうか。
誰かがひたすら走っている。
そんな夢を見たわけでもなく、
そういう映像が画面に映し出されているだけだ。
幻影のたぐいに違いない。
オリンピックが近いらしく、
誰がそこに出るかが話題となっているようだ。
ある種目では単純に走ったり泳いだりして、
その速さを競い合っているわけだ。
人々はそこで何に驚き、
何に感動しなければならないのか。
深夜の時間帯には
網付きの棒で球を打ち合うゲームが行われていた。
昼の時間帯では誰かが働いているようだ。
そして夕方になり、
夜になる。
君には興味のない話でしかないらしい。
少なくとも考えるべきことではない。
マネーゲームの方はどうなったのだろう。
投機的資金によって物資が買いあさられ、
それで物価が上がっているようだ。
それだけのことなのだろうか。
それでも至って平穏な日常が続いている。
マネーゲームもどこかで歯止めがかかってしまうわけか。
一部の人々は国家に幻想を抱いている。
未だに国家間競争の枠組みを信じてやまない。
影から誰が何を操作していようと、
それで何がどうなるわけでもないらしい。
絶えず社会の不具合が顕在化していないと
気が済まない輩もいるらしいが、
それで何を暴き立てることができるだろうか。
それらの人々は何を告発しなければならないのか。
どこかで誰かが不正を働いているわけか。
この世界では
ルールを破らなければ利益を得られないのではないか。
それはそれとして、
利益を得た後はどうするのだろう。
その利益を何か社会貢献にでも
役立てようとしているわけか。
いったい何のための利益なのだろう。
ただ生き続けるためだけなら
それほど多くの利益を必要としないはずか。
たぶん何らかの欲望を満たすためには
多額の金銭的な浪費が必要とされているのだろう。
それも社会の構造的な欠陥か。
不具合や欠陥が人々の欲望をかき立てるらしい。
そこに快楽の源泉があるらしく、
功利主義者たちはそこへ向かうことしかできないのだろう。
たぶんそれは何でもないことだ。
否定するわけではないが、
やはり何でもないことでしかない。
そういう成り行きの中で
そこへ向かうことを強いられている。
そういう人々がいないとつまらないのかもしれず、
そういう人々について語ることが
おもしろいのかもしれない。
小説とはそういう人々についての話だ。
それらの哀れな末路を語ることで
人々の興味を引きつけようとしているわけだ。
人間にはその一生の中で
栄枯盛衰がないとつまらないのだろう。
その手の意識は波瀾万丈ばかりに惹かれるようだが、
君にとってはそれもなんでもないことか。
そういうドラマを見れば感動するのかもしれない。
ただ感動してやがて忘れ去られる。
忘れたらまた別の波瀾万丈を見聞すればいい。
要するにそれは暇つぶしの娯楽なのか。
そこから何か教訓のようなものを学び取れたら、
少しは暇つぶしにもいいわけが伴うだろうか。
だが何が目的でもなく、
それらのどこに芸術性を見出そうと、
それはそれでおめでたいことだ。
そんな君を無視して
誰かはひたすら空疎なことを述べ続け、
どこへも至らない代わりに、
それらの迷路の中にとどまり続け、
さまよい続けることが目的となってしまうのだろう。
だからどうだというのか。
要するにそこでの結論は何なのか。
虚無に心を支配されているだけのことか。
それだけでも結論が出たのだから、
それはそれで大したことか。
ではまた冗談で感動しなければならないのだろうか。
何を皮肉ってみても虚しいだけだろう。
もう少し前向きな結論に至らないものか。
たぶんそうなるためには
この世界に明るい未来が訪れることを
信じなければならないのだろう。
たとえ破滅的な状況に陥ろうと、
それを乗り越えて
幸せをつかむために努力しなければならないか。
それはいつになるのだろうか。
たぶんいつかそうなってしまうのではないか。
だからこれから無責任に
心にもないことを誓うつもりらしい。

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創刊日:2001-03-26  
最終発行日:  
発行周期:不定期  
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