地域別

くまから・かまから

みやこふつ(宮古島の方言)で語るエッセイや方言講座、民謡解説、おしらせなどがあります。宮古島出身の人も、そうでない人もまーつき(一緒に)みやこふつを楽しみましょう。

全て表示する >

くまから・かまから vol. 380

2017/01/19

■── 宮古島方言マガジン ────────────────────■
 
  くまから・かまから  第1・3(木)発行 《vol. 380 2017.1.19》
 
■─────────────────────────────────■
   もくじ
    「健康」                  R
    ◇あの話をもう一度
     「宮古方言で読む『我輩は猫である』」   ひさぼう
    「屋号で言葉遊び」             松谷初美
    「編集後記」                  〃
 
      こんにちは〜。
     真冬からいきなり、夏になった宮古です。(笑)
     ぱだーぱだ うらまずなー(お元気ですかー)?
     vol.380 お届けです。お楽しみくださいね〜。
 
===================================
「健康」                   R(平良・西里出身)
 
 くま・かま読者の皆さん、友達が集うと話題は「腰が痛い」「膝が痛い」
「腕が上がらない」などと体の不調について何かと話題になりませんか?
 
 んなま(今)、私の文章を読まれているあなた「いえいえ」と答えても
そういう年齢はすぐ来ますからね。
 
「健康」に関する話題が必ず出る、という年齢は、50代でしょうか?本
屋さんでの立ち読みや待合室にある本を選ぶ時もファッション雑誌ではな
く、健康やダイエットに関する本に手を伸ばす自分がいて、いつの間にか、
自分も50代半ばに突入していることにはっとさせられます。
 
 現在、私の一番の関心事は「健康」です。
 
 だからと言って「あが、あが(痛い、痛い)」と苦しんでいるわけでは
なく、「ここの不調は、どうしたら改善されるのか?」と考えると「楽し
い」といった具合です。楽しんでいるからか「健康」に関する情報に私の
アンテナは、すぐさま反応してしまいます。
 
 のーしゃー(なぜ)、健康を意識し始めたのか?年齢によるもの?あん
な、うや(両親)とも癌で亡くなったから?心臓の悪い主人と結婚したか
ら?いやいや、もっと昔、そう、小学生の頃から健康のことを気にする自
分を思い出すことができます。
 
 宮古島に両親のUターンで引っ越したのは、私が小学4年生の時。その
頃、あんな、うやは、何かと心配することが多く、子どもたちのことを気
にする余裕はなかったと思います。特に私は、なすきしゃ(末っ子)で、
両親、もう子育ての体力・気力は無くなった頃に成長したので、手をかけ
てもらった記憶がほとんどありません。
 
 そんなタイミングで、私は、激しい歯痛を体験しました。歯医者で治療
して治してもらいましたが、同時に両親にかまってもらえないことを学習
しました。
 
 私は、翌年からは毎年夏休みごとに下里通りの歯医者さんへ自分から進
んで通い、その後の予防に努めました。小学生の間は夏休み、漲水港の駐
車場で行っていたラジオ体操を終え、友達としばらく遊んだ後、家に帰ら
ず、そのまま歯医者へ直行。開院時間前から歯医者の玄関外でシャッター
が上がるのを待つ、という具合でした。
 
 多分、その経験が私の「痛く、苦しい思いをする前に治す」という「健
康」への取り組みのスタートだと思います。
 
 しかし、その後は「若さ」がカバーしてくれていたので、自分の体(健
康)の事を考えることなく過ごしていたら、体の冷えからか、不調が ぴ
っちゃ(少し)ずつ表れていました。子育て、両親の闘病・死亡、主人の
状態、友達の大病などを経験すると、元来「痛み・苦しみ」を避けたいと
幼い頃体験している私は、何らかの取り組みを行わなければ、健康は維持
されない、ということに再度気づきました。
 
 以前から「環境」や「健康」を意識していた友達と行動を共にしてみる
と、「衣・食・住」あらゆる視点からの取り組みが必要であることを知り
ました。これまで病気は、ふすす゜(薬)で治すものだとばかり思ってい
た私は、本来の体のしくみが治してくれることを経験しながら、自分の体
のしくみの素晴らしさを知りました。
 
「一人一人のからだには宇宙がある。」体の中で常時行われている白血球
と病原菌との戦いがまるで映画でよく見る宇宙戦争のように感じます。
 
 両親が闘病生活を送っていた時期、私は仕事、子育てで忙しく、かまっ
てあげられなかったのですが、当時、今のこの情報、知識を持っていたら、
少しは二人を癒してあげられたのではないか、と後悔ばかりです。本当に
「親孝行したい時には親はなし」ですね。
 
 さて、ここで私のインフルエンザ予防を紹介してみたいと思います。
 
 それは「鼻呼吸」と「十分な歯磨き」です。あるテレビ番組でお医者さ
んが、インフルエンザ予防として一般に言われている「手洗い・うがい」
ではなく「鼻呼吸」と「十分な歯磨き」と紹介した時、自分の中にストン
と落ちるものがありました。
 
 私は、石鹸、シャンプーを使わないようにする生活を始めて3年が経と
うとしていますが、んなまがみ(これまで)一度もインフルエンザに罹っ
たことはありません。同時に消毒液やうがい薬も使っていません。という
ことは、「石鹸を使っての十分な手洗い、消毒液を使った手指の消毒、う
がい薬の使用ではないな」と思っていました。
 
・現代は、固いものを食べなくなってきたので、顎回りの筋肉が弱くなり
 口呼吸をする人が増えてきた。鼻呼吸で入ってくる空気は、喉に達する
 までに温められるが、口呼吸で入ってくる空気は、冷たいまま喉を通り
 抜ける。
・口の雑菌が喉の壁のバリアーを壊し、そこにインフルエンザのウィルス
 が付着、増殖する。
 
 そのお医者さんの名前等憶えていませんが、ざっと上記のような内容が
テレビで話されていました。
 
 沖縄では一年中インフルエンザが流行しています。それは、虫歯の罹患
率の高さと関係があるのではないかと思う今日この頃です。
 
 1月28日は旧正です。酉年の本年も皆さまの健康とご多幸をお祈りい
たします。
 
===================================
◇あの話をもう一度
 
「宮古方言で読む『我輩は猫である』」vol.56 2003/7/17
 
                                         ひさぼう(平良・西仲出身)
 
 ばーやー まゆ。名前(なまい)や んなだ にゃあん。
(吾輩は猫である。名前はまだない。)
 
 何処(んざ)んうてぃ 生(ん)まりたずがら のーまい知(す)さん。
のーがら っふぁっふぁぬ すぷたや所(とぅくな)んうてぃ ニャーニャー
てぃ 泣きうたず事(くとぅ)がみゃあ 記憶(うぶい)どぅ うず。
(どこで生れたか頓と見当がつかぬ。何でも薄暗いじめじめした所でニヤーニ
ヤー泣いていた事だけは記憶している。)
 
 ばーやー うまんうてぃ どぅ 始(ぱず)みてぃ 人間(にんぎん)てぃ
ぬ むぬうばあ 見いたず。あってぃ 後(あとぅ)から 聞すきつかあ う
りゃあ書生てぃ あず 人間(にんぎん)ぬ 中んうてぃまい んにゃ のー
まいしらいん やなばたむぬぬきゃあ どぅ あたずのーかん。
(吾輩はここで始めて人間といふものを見た。然もあとで聞くとそれは書生と
いふ、人間で一番獰悪な種族であったさうだ。)
 
 うぬ書生てぃぬむのお 時々(ぴょーすんな) 我々(ばんと)を捕(んち
ゃみ)ってぃ あってぃ 煮(に)い食(ふぉ)てぃぬ話(ぱなす)どお。あ
っすうが うぬ当時(ずぶん)な のーぬ考(かんがい)まい にゃあったん
やいば 別段(なんずぅ)恐(うとぅ)るすてぃまい 思(うまあ)ったん。
ただ彼(かい)が掌(てぃぬぴさ)んかい 載(ぬう)しらいってぃ スー 
てい持(む)ち上(あ)ぎらずたず時(とうき)んな のーがら フワフワて
いぬ肝(きむ)がまぬ あたずだきさいが。
(此の書生といふのは時々我々を捕へて煮て食ふといふ話である。然し其の当
時は、何といふ考へもなかったから別段恐ろしいとも思わなかった。但彼の掌
に載せられてスーと持ち上げられた時何だかフワフワした感じが有った許りで
ある。)
 
 掌(てぃ)ぬ上(うわあび)ん うてぃ 少(ぴっちゃ)落(う)ちつきっ
てぃ 書生ぬ顔(みぱな)を見(みい)たずすがどぅ んにゃ 人間(にんぎ
ん)てぃぬむぬぬ 見始(みいぱずみ)だら。うぬ時(ばーつん)妙(ぴん)
なぎむぬやぁてぃ 思(うむ)ずたず くとぅ ぬどぅ 今(んなま)まい残
(ぬく)りうず。第一(まず はあい)毛(きい)しい装飾(かざ)らい う
らだからあ ならんぱずぬ顔(みぱな)ぬどぅ つるつるてぃ んにゃ うり
ゃあ 薬缶(ちゅうか)んどぅ んんかたずだら。
(掌の上で少し落ち付いて書生の顔を見たのが所謂人間といふものの見始であ
らう。此の時妙なものだと思った感じが今でも残っている。第一毛を以て装飾
されべき筈の顔がつるつるしてまるで薬缶だ。)
 
 うぬ後(あとぅ)から 猫(まゆ)んかいまい やまかさ 逢(いでぃお)
うたずすぅが ういんぎ片輪(かたぱむぬ)うばあ 一度(ぴとうん)つん
まい 見いたず事(くと)お にゃあん。
(其の後猫にも大分逢ったが、こんな片輪には一度も出くはした事がない。)
 
 ういちゃあんな あらん 顔(みぱな)ぬ 真中(まんなか)ぬどぅ あて
ぃくとぅ 突起(とぅんがり)うず。あってぃ うぬ穴ぬ中から 時々(ぴょ
おすんな) ぷうぷうてぃ 煙(きうす)う 吹(ぱ)くだらよ。あがいたん
でぃ んにゃ 咽(ぬど)お ぐっふぁみかし だまがりどぅ うたず。うい
がどぅ 人間(にんぎん)ぬ 飲(ぬ)む 煙草(たぶく)てぃ あずむぬぬ
事(くとぅ)てぃや やっとぅ んなまどぅ 知(す)ったず。
(加之(のみならず)顔の真中が余りに突起している。さうして其の穴の中か
ら時々ぷうぷうと煙を吹く。どうも咽せぽくて実に弱った。是れが人間の飲む
煙草といふものである事は漸く此の頃知った。)
 
 ※( )は、夏目漱石『我輩は猫である』の原文
 
===================================
「屋号で言葉遊び」          松谷初美(下地・高千穂出身)
 
 出身の高千穂は、4つの いみっちゃぬ(小さい)集落に分かれていて、
実家はその中のカザンミというところにある。
 
 かながい(この間)、父に んきゃーんぬ(昔の)話を聞いていたら、
いきなり カザンミの集落にあるいろいろな屋号の入った うむっし(面
白い)言葉遊びを言いだした。やらびぱだ(子どもの頃)、よく言って遊
んだそう。私たちの頃にはなかったなぁ。今となってはもうない家もある
が、子ども同士、身近な屋号を使い、屋号のゴロや意味等を繋げて、おか
しく言いあっている様子が想像できて面白い。(カタカナが屋号)
 
 モーニヤー んかい 行き さんかたをー 借り
 スマッチャー んかい 行き すまー とり 勝ちってぃ
 ウプヤー んかい 行き うぷむぬー ゆみ
 ピスガズヤー んかい 行き ぴすがらし
 ブバガマヤー んかい 行き ぶばがま んかい ぱなし
 ブバヤー んかい 行き ぶば んかい 報告
 アンディヤー んかい 行き あんでぃ んーま ふぁい
 ツカザンヤー んかい 行き つぶり
 
(訳)
 モーニヤー に行き さんかたを借り
 スマッチャー(島尻家)に行き 相撲を取り 買って
 ウプヤー(大きな家) に行き 大きなことを 話し
 ピスガズヤー(広がる家)に行き 広がらせ
 ブバガマヤー(叔母がまの家)に行き 叔母がまに 話し
 ブバヤー(叔母の家)に行き 叔母に報告
 アンディヤー(デコボコ家)に行き デコボコの芋を 食べ
 ツカザンヤー(津嘉山家)に行き 潰れ
 
 モーニヤー、ウプヤー、ツカザンヤーは現在はなく、モーニヤーはなぜ
そのような屋号なのか意味は分からないとのこと。モーニヤーで借りる
「さんかた」も何を言うのか知らないが、何か分からないことがあると、
モーニヤーから「さんかた」を借りくー(借りてこい)とよく言われたそ
う。母は、計算機のようなものじゃないかー?と話していたが・・・さて。
 
 普段口数の少ない父だが、昔の話になるといろいろ思い出すらしく饒舌
になる。屋号の話でひとしきり盛り上がった、日曜の朝であった。
 
===================================
「編集後記」                      松谷初美
 
 沖縄製糖工場も本格始動して、サトウキビ収穫本番です。職場が沖縄製
糖工場の つかふがま(近く)なので、砂糖を煮詰めた かばすかざ(良
い匂い)がしています。今年は糖度も高く高品質だそう。ハーベスターで
刈り取る農家が多くなりましたが、手刈りもまだまだあるので、キビ農家
は忙しくなりますね。葉タバコの畑への植え付けも始まりました。葉タバ
コ農家も収穫まで忙しい日々が続きます。豊作でありますようにと願うば
かり!
 
 それにしても2〜3日前は、どうりゃーにゃーん(道理のない)寒さで
したが、昨日は25度越え。いきなりの夏日です。東平安名崎では、テッ
ポウユリが咲いたとニュースでやっていました。かと思えば日本列島では、
うまかま(あちこち)で雪が降っていますね。どうぞ、お気をつけくださ
いね。
 
 さて、今回の くま・かまぁ のーしが やたーがらやー?
 
「健康」が気になるお年頃です。模合の座でもよく話題になりますが、怠
けものの私は、のーまい ししうらん(何もやっていない)。Rさんのイ
ンフルエンザ対策はすぐにでも出来そうですね。宮古もインフルエンザは
季節に関係なく流行ります。(宮古に帰って知りびっくり)頑張ろうっと。
 
 ひさぼうさんの「宮古方言で読む『我輩は猫である』」は、約14年前
に掲載したものです。方言の部分に漢字を当てていますね。その訳のセン
スは最初から光っていましたね〜。本当に素晴らしいと思います。味わい
深い方言です。どうぞ声にだして読んでみてくださいね。
 
 屋号の言葉遊びを私は今回初めて知りましたが、もしかしたら、他の地
域でもあるかもしれませんね。ほとんどの家に屋号があるので、屋号を知
るだけでも楽しそう。ご存じの方は、ぜひ下記のアドレスまでお寄せくだ
さいね。よろしくお願いします。
 
 貴方からの感想もお待ちしてます!
宛先は、くまどー(こちらです)。kumakama@mbp.nifty.com
投稿もお気軽にお寄せくださいね〜。まちうんどー(お待ちしています)

 きゅうまい しまいがみ ゆみふぃーさまい すでぃがふー!
(きょうも 最後まで  読んでくださり ありがとうございました!)
 
 次号は2月2日(木)発行予定です。
がんずぅかり うらあちよ〜(お元気でお過ごしくださいね)
あつかー、またいら!
 
──◆─────────────────────────────◆──
   編集・発行  : 松谷初美
   ホームページ : http://km22.web.fc2.com/
   メール    : kumakama@mbp.nifty.com
   バックナンバー: http://www.melma.com/backnumber_33637/
   配   信  : melma! <http://www.melma.com/>
   登録・解除  : http://km22.web.fc2.com/
──◆─────────────────────────────◆──

規約に同意してこのメルマガに登録/解除する

メルマガ情報

創刊日:2001-03-20  
最終発行日:  
発行周期:月2回 第1・3木  
Score!: 99 点   

コメント一覧コメントを書く

この記事にコメントを書く

上の画像で表示されている文字を半角英数で入力してください。

※コメントの内容はこのページに公開されます。発行者さんだけが閲覧できるものではありません。 コメントの投稿時は投稿者規約への同意が必要です。

  • コメントはありません。