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くまから・かまから

みやこふつ(宮古島の方言)で語るエッセイや方言講座、民謡解説、おしらせなどがあります。宮古島出身の人も、そうでない人もまーつき(一緒に)みやこふつを楽しみましょう。

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くまから・かまから vol. 219

2010/05/06

■── 宮古島方言マガジン ────────────────────■
 
  くまから・かまから  第1・3(木)発行 《vol. 219》 2010.5.6
 
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    もくじ
    「統計から見た宮古」       宮国優子
    「ミヤコワスレ」         松谷初美
    「沖縄の新聞」          ビートルズ世代の
                        サラリーマン
    「編集後記」           松谷初美

       こんにちは〜。
      ゴールデンウィーク終わりましたねー。
      いかがお過ごしでしたかー?
      くま・かまも充電ばっちり。
      vol.219 お届けでーす。

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「統計から見た宮古」         宮国優子(平良・下里出身)
 
 宮古を統計から見てみました。
 
 最近、宮古にゆっくり帰っていない。でも私のまわりは、だいず宮古に
通っている。なんでかよ、とつっこみたくなりますが。
 
 してからに(それから)テレビでの露出も夏に向かってどんどん増えて
行きます。島田紳介さんの番組でも結構取り上げられていますね。どうな
るかヒヤヒヤしながら見てますが。だいず全国区になってきたさいが、と
テレビの前でつぶやく私です。昔は宮古島というと「どこ?」ってかんじ
でしたが、今や「行った事あるよ!」と言ってくれる人も多いのです。結
構うれしいものです。ぐっと親近感をお互い持ちやすいし。
 
 「テレビなんか来てほしくない!観光客も来てほしくない!」と言う声
もちらほら聞くのですが、私は実は案外いいのではないかと思っている派
です。宮古の人はおもしろいので、どんどん宮古らしさを感染?させても
いいかもと思うからです。
 
 私も宮古にいる頃は、内地という大きいくくりでしか見てなかったけど、
日本全国、いろんな地方に行けば、その地方のしきたりや習わしやお祭り
やいろいろあることに訪れてみて気付きました。そしてどれも面白いなぁ
と思うからです。特に興味深く感じるのは、地元のらしさで熱く語ってく
れる人がいるところ。結局、人なんですよね、人。
 
 例えば、うちの夫はザ・都会人(注・別にかっこいいわけではない)な
ので、宮古に行くと必ず衝撃をうけて帰ります。タバコの自動販売機でマ
ルボロ押してもマイルドセブンが出て来てもいいではないか、買ったビー
ルが沈殿しててもいいじゃないか、一方的に方言でまくしたてられてもい
いじゃないか、と私は思うのです。それがうむっしさいが、と思うんです。
 
 勝手に島の人だからのんびりしていると思うな、おおらかと思ったら大
きな間違いだ、と伝えてあります。外国でもないのにコミュニケーション
能力を試されてしまうのが宮古島なのだ。マルボロに替えてもらうにはそ
れなりの覚悟が必要ってば。
 
 旅行でスケジュールをガチガチに決める人もいますが、友達が一人出来
れば宮古を知る事ができます。一緒に行動すればすべて予定外行動のオン
パレードに驚く事でしょう。島には島の時間があって、別にのんびりじゃ
なかったりもする。案外、宮古の人はせっかちだしなー(私見)。
 
 テレビを見て、旅行に来て、日本でもこういうところがあるんだとか、
今までの自分の定規では計れない何かを感じさせてくれるのも良い経験じ
ゃないかと思うのです。日本のなかでもかなりの異文化理解なはずよ。
 
 で、じゃぁ、本土と比べて何が違うのかなぁと思ったら「やっぱり統計
で見るのがいいんでは?」と思い、いろいろ調べました。出典は生活ガイ
ド行政情報です。宮古の島民性が如実に表れているのは、これかと思った
んですが
 
 結婚⇒1ヶ月に26.1組 285位(806市区中)
 離婚⇒1ヶ月に11.7組 42位(806市区中)
 
 この離婚率。ラテンな香りが満載です。お隣の石垣市と比べてみると、
婚姻率は宮古より全然高いですが、離婚率は同等でした。ふふふ、おもし
ろい。http://www.seikatsu-guide.com/area/compare_cities/1958/1951
ちなみにダントツ一位は浦添市でした。
 
 浦添市は宮古人や二世三世がかなり多いと言われています。県内きって
の宮古色豊かな地域。浦添市議の方々も宮古出身者や二世が多いそうです。
うむむ、これも関係あるんだろうか、などと考えてしまいます。
 
 実は、子どもの頃から統計が大好きでした。妄想はきっとその頃からだ
ったんだと思います。
 
 で、話変わりますが、仕事場をいっしょに借りてる山本貴代さんが本を
出しました。統計資料満載です。山本さんはH報堂という会社で生活者研
究をずっとされていたそうです。私も彼女の書いている本の統計資料を日
々楽しんでいました。『女子と出産』という本です。
http://www.bk1.jp/product/03195993
※もちろん、書店やアマゾンでも買えます
 
 で、私も何故か少し出ています。出産率の高い島の人ってことで、勝手
な持論を喋ってます。世の中、婚活とかいろいろ忙しそうですが、この本
は来るべき産活についても書いております。それだけ産みにくい世の中に
なっているってことかな。
 
 でも、私のまわりは、どんどん産んでいます。特に宮古系友人。私もあ
と一人と言われますが、本気で「何歳だと思っているんだよ」と突っ込み
をいれたくなりますが、案外昔は40代でも産んでたんだよなと思うと、
宮古の人には何も言えません。
 
 しかーし、私が思う宮古レベルで普通に育てようと思ったら、いくらか
かるとおもってんねん!(何故か関西弁)と叫んでしまいます。保育園と
かいろいろと問題山積みです。まず第一に体力がありません。ふと、宮古
は案外子育てに最適な島だと思うのです。じいちゃんばあちゃんもいるし。
うるさいとは思いますけど、子どもには至極いいと思う。
 
 その山本さんの統計資料で驚いたのですが、出産率は宮古島市は4位で
す。でも、もっと驚くのがその分母の数。いわゆる産める人の数ですね。
他の上位とは桁違いだったのです。他は数百単位だけど、万単位でした。
すげー、と声に出してしまいました。(本にも載ってますので、良かった
らどうぞ。おもしろいです)
 
 個人的には別に産んでも産まなくても良いんじゃないかと思うのです。
友達にもチャンスがあればいいんじゃないか的な発言をしております。

 20代も半ばの頃、島に帰ると、やれ結婚だの子どもだの言われてうんざ
りした記憶もあるので。「じゃー相手を探してこい!」とタンカをきった
ところで、宮古のおばさんは本当に探してきそうで怖い。探された人を若
干名知っています。結婚したい皆さん、宮古のおばさん10人に相談した
ら、数年で結婚できると思います。その後は保証できませんが。
 
 で、山本さんをはじめ「宮古の人はなんで産むの?」と聞かれると「素
直だから!」と答えています。あとは「今を生きているから」と。いかが
でしょうか。いつもの妄想ですけど・・・。
 
 ちなみに平成21年度の宮古島市の統計が出ました。うむむ、おもしろ
いです。http://www2.city.miyakojima.lg.jp/toukei_m_2010/
 
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 だいずダルダルだけど、日々更新中
「宮国優子の寝ても覚めても宮古島!!」
 http://miyako3892.ti-da.net/

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「ミヤコワスレ」          松谷初美(下地・高千穂出身)
 
 ばんたがやー(我家)の いみっちゃがまの(小さな)庭に、ミヤコワ
スレの紫色の花が んなばど ばんず(今が盛り)と咲いている。
 
 このミヤコワスレは今から15年前、Sさんから譲り受けたものだ。
 
 Sさんは息子の幼稚園の友達Hちゃんのお母さんで、いわゆるママ友だ。
子どもが幼稚園のころは、親子ともどもで遊ぶことも多く、Sさんの家に
おじゃましたり、我家にも遊びにきたり仲良くしていた。
 
 幼稚園卒園の時にはクラスのママ友たち数名で、「桃太郎」の寸劇(な
ぜか最後は、当時大ブームのセーラームーンが登場して鬼をやっつけると
いうストーリー)をやり、拍手喝采、だいず受けた。おとなしいSさんも
まーつき(一緒に)やり、練習も一生懸命だった。
 
 子どもが小学生になると学校が別々になり、会うこともなくなってきた。
そんな折、共通の友人から、Sさんがガンで入院していることを知らされ
る。びっくりして、お見舞いにいくと思ったより元気そうで安心した。
 
 「松谷さん、花好きでしょう?今、うちにミヤコワスレの花があるんだ
けど、うちの人たち(家族は男の子二人とお父さん)は手入れしないから、
良かったらもらってくれない?」
 
 「自信ないけど、いいよー、やってみるね」
 
 病院からのその足でSさんちに行った。誰もいなかったけれど、庭に回
ると花の終ったミヤコワスレの鉢植えが所在なげにポツンとある。花に詳
しい友人が、株わけをして植えるといいよと教えてくれ、庭に地植えした。
 
 それから一年後、Sさんは闘病のかいなく、まだ小さい子どもたち(小
学二年生と四年生)を残して、天国に旅立った。Sさんはどんなに心残り
だったことだろう。
 
 お葬式のとき、二年生のHちゃんはお母さんが亡くなったことがまだよ
く理解できず、友達がたくさん来ていることにうれしそうにしていた。そ
れが余計に悲しみをさそった。
 
 中学になり息子とHちゃんはまた同じ学校になった。ときおり遊びにく
るHちゃんは小さいころの面影はそのままに、大きくなっていた。あの頃
は何も知らなくても、長じるにしたがって感じることはたくさんあっただ
ろうことを思うと、胸がいっぱいになった。
 
 我家に根付いたミヤコワスレは、毎年きれいな花をさかせた。(私にし
ては大成功。きっとSさんが密かに見守っていたんだはず)花が咲くたび、
Hちゃんは、お父さん、お兄さんと仲良く元気に過ごしていること、高校
に合格したこと、高校を卒業して、就職が決まったことなどを報告した。
 
 ミヤコワスレのことをHちゃんに話そうと思いつつ、逆につらい気持ち
になったらどうしようとこれまでなかなか言えずにいた。あれから15年。
ちっちゃかったHちゃんも今では立派な社会人。今度遊びに来たら、ミヤ
コワスレとお母さんのこと、話してみようと思っている。
 
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「沖縄の新聞」   ビートルズ世代のサラリーマン(平良・下里出身)
 
 職場の つかふ(近く)に図書館があるので、昼休みには ゆくい(休
憩)がてらよく利用する。新聞コーナーでは、全国の主だった地方紙が揃
っていて、2〜3日遅れだが沖縄の新聞も見ることが出来る。
 
 んなま(今)の時代、ネット上でいくらでも沖縄の新聞を読むことは出
来るが、刷り上がった新聞には、沖縄の生活のいろんな情報が載っていて、
ネットでは味わえないようなものを発見する。
 
 紙面を ぴすぎると(広げると)、はるばる海を渡って届いたからだろ
うか、こころなしか沖縄の かざ(匂い)がしてくるようだ。
 
 そして、3面記事に行くほど、小さい囲み記事に行くほど、沖縄のかざ
が濃厚になってくる。大和に生活していて、沖縄のスーパーのお買い得商
品や沖縄の格安不動産情報等は、もちろん必要ないのだが、つい、記事を
離れ生活感溢れるデパートの広告や不動産広告等に目が移ったりする。
 
 そんな中で、一際、沖縄を感じさせるのが死亡広告欄である。沖縄の新
聞には、かなりの紙面を割いて死亡広告が載る。他の地方紙も覗いてみた
が、沖縄のように大々的なものは見られなかった。沖縄の死亡広告は、そ
の内容、規模からして明らかに群を抜いているのだ。
 
 いかにも沖縄的だなーと思うのは、故人の名前の下に屋号や俗称という
か愛称というかが附されているものがある。○○ヤー、○○小(ぐゎー)
等だ。沖縄では、本名ではなく愛称のほうが通りがいい場合がある。三線
○○というのも見える。生前、三線が上手な人だったんだろうなと、故人
の様子が偲ばれたりして、なんとも微笑ましい。
 
 しかし、なんといっても凄いのは、亡くなった本人の名前の後にずらっ
と続く身内や親戚縁者の数の多さだろう。故人が親の場合、子供はもちろ
んのこと、孫や曾孫の家族の名前が並ぶのも珍しくない。
 
 時折、カタカナの名字が混じったりする。カニメガ、メガ、カメ、ウシ
はもちろん人間である。それ以外にもカタカナがあるのは外国の縁者であ
る。
 
 沖縄は南米やハワイに移民された方が多いのと、米軍基地がある関係で
米国人と結婚して遠く海外で暮らしているも多いからである。在アメリカ
とか在ハワイと書いてある。
 
 死亡広告を見て、ほうーあそこの孫はアメリカ嫁になったのかとか、あ
そこの長男はまだ結婚をしていないのかとか、あらためて、個人情報を収
集したりするのである。
 
 そういえば、私の両親なども毎朝、朝刊の死亡広告欄に目を通すのが日
課だった。「あがい ○○さんが亡くなっているよー」、「長男はヤマト
嫁を探して、東京にいるってよー」とか「次男は しゅくぱぎっつぁー
(働いていないってさ)」と朝の食卓は、ひとしきり故人では無く故人の
周辺の話題でかしましい。はっきりいって、うるさい。
 
 内地では、最近、老人の孤独死が話題になる。身内に看取られることな
く、一人暮らしの老人がひっそりと息をひきとり、何週間も発見されなか
ったという悲しいニュースがテレビで報道される度に、あの頃の朝の食卓
の光景が思い出される。
 
 わいわい、がやがやと皆の話題にのぼりながらあの世に旅だって行く沖
縄のお年寄り達は、幸せではないだろうかと思う。たとえそれが、口さが
無い人々の朝の食卓の話題にされたとしても、都会の片隅で誰にも看取ら
れることも無く死んでいく孤独死よりはましだ。
 
 本土復帰後、那覇の街も大和の地方都市と大して違わない風景になって
きた。そして、また、沖縄らしさも徐々に失われつつある。沖縄の社会も
大家族制が崩れ、人と人の繋がりも希薄になり始めているのであろうか。
 
 今のところ、図書館で手にする沖縄の新聞には、いつものようにかなり
の紙面を使って死亡広告が載っている。沖縄にこのような土壌がある限り
沖縄の未来は明るいと思う。これからも、ずーっと無くならないでいても
らいたいものである。
 
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「編集後記」                     松谷初美
 
 関東は ぴしーぴしの日が多かった春から一気に夏が来たように気温が
上がったゴールデンウィークでした。そちらはいかがでしたかー?

 宮古ではあまり天気が良くなかったようですが、3日は天気に恵まれ、
うえのドイツ村での「こいのぼりフェスタ」には、やまかさの人で賑わっ
たようですね。
 
 私は3日、東京八王子にある高尾山に登って、新緑を満喫してきました。
それにしても だいずな人出でびっくりでした。
 
 そんなゴールデンウィーク中の4日、くま・かま読者のんみゃーちおじ
さんの訃報が届きました。んみゃーちおじさんは、掲示板でもおなじみな
のでご存知の方が多いと思いますが、宮古が大好きで、くま・かまのこと
も やまかさ(たくさん)の人に宣伝してくださったり、東京でのオフ会
に名古屋から参加してくださったりと、とてもくま・かまのことを応援し
てくださいました。感謝の気持ちでいっぱいです。掲示板には、おじさん
の逝去を悼む書き込みがたくさん寄せられました。おじさんの人柄が分か
りますね。心よりご冥福をお祈りします。
 
 三週間ぶりのくま・かま、vol.219は のーしが やたーがらやー?
 
 優子さんの「統計から見た宮古」、面白かったですね。島田紳介さんの
宮古を思う気持ちも ぷからすむぬですよね〜。観光では分からない島の
魅力をどんどん紹介してほしいと思います。山本貴代さんの『女子と出産』
今の時代の産むということの大変さがいろいろな角度から書かれています。
ばんたが優子さんとの対談も必読。ぜひ!
 
 B.サラ(ビートルズ世代のサラリーマン)さんの死亡広告の話、内地
の人はびっくりしたかもしれないですねー。うちの母ちゃんも、他の記事
は読まなくても、そこだけは毎日確認すると言います。死ぬということも
大切なこととして扱われている気がしますね。
 
 あなたの感想もぜひお寄せくださいね。
あて先は、くまがみ(こちらまで)!
 kumakama@mbp.nifty.com
 
 きゅうまい しまいがみ ゆみふぃーさまい すでぃがふ〜。
 (きょうも最後までお読みいただき ありがとうございました)
 
 次回は、5月20日(木)発行予定です。どうぞお楽しみに〜。
そして、きゅうまい(きょうも)かぎぴかず(佳き日)でありますように!
あつかー、またや〜。
 
──◆─────────────────────────────◆──
   編集・発行  : 松谷初美
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