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航空全般にわたるニュース情報とコメント。国内外航空会社、航空機メーカー、最新技術開発の動向、民間航空機事故をカバーし、航空機の基礎的知識と航空旅行の楽しみを紹介。

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航空事情 第225号 (2005/6/13)

2005/06/13

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◇◆◇ 航空事情 第225号(2005/06/13)◇◆◇
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【目次】

★航空会社★
イオス航空 ビジネス・クラスだけでロンドン〜NY線に参入へ
エミレーツ航空 パリ・エアー・ショー、新たな機材発注は行わず
アエロフロート航空 ロシア紙、パリでスホイ社にRRJ機を発注へ
ヴァリグ航空 ILFC社、リース中の機材11機の返還を求める
アリタリア航空 再建計画が承認、欧州他社が抗議へ
ジェット・エアウェイズ 米国路線開設に障害、同名米社を提訴へ
中国東方航空 貨物子会社がB747F型貨物専用2機を発注
アメリカ・ウエスト航空 合併でロゴ入りグッズが爆発的な販売増
スカンジナビア航空 ノルウェーの国内線部門に2つの罰金命令
中国東方航空 香港証券取引所、重要発表を控え取引停止に
ベトナム・パシフィック航空 シンガポールのテマセック社が出資へ

★メーカー・技術開発★
ル・ブージェ 下馬評
エアバス社 親会社2社、A350型機の開発決定は9月末までに
ボーイング社 CMO、民間機の需要見込みを引き上げ
ボンバルディア社 Cシリーズ、開発決定を秋以降に繰り延べ

★航空行政・協定交渉・統計★
サウスウエスト航空 ライト修正条項、42億ドルの経済効果
連邦航空局 報告書、予算削減による検査体制の後退に警告

★経営戦略・関連事業・労使関係★
スペアライナー社 欧州2社が設立、A380型機を共同整備へ

★エアバス・ウォッチャー★
EADS社役員会 人事ではなくA350を協議
ドバイ詣で トップ・セールスに失敗

★ボーイング・ウォッチャー★
B747ADV型 7月に開発決定へ
スター・アライアンス B787型機に関心

★空港★
ユナイテッド航空 デンバー空港、手荷物搬送システムを停止へ

★安全・保安★
ユー・エス・エアウェイズ 空港作業員が事故死

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【航空会社】

イオス航空 ビジネス・クラスだけでロンドン〜NY線に参入へ
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ブリティッシュ・エアウェイズの執行役員だったデービッド・スパーロック氏
は8日、ビジネス・クラスだけの航空会社、イオス航空の運航を第3四半期
(7月から9月)に、ロンドン(スタンステッド空港)〜ニューヨーク(ケネ
ディー空港)線で始めることを明らかにした。

既にイオス航空は、プライベート・エクイティーのゴールデン・ゲート・キャ
ピタル社や、ベンチャー・キャピタルのシャッター・ヒル・ベンチャーズ社、
及びマーベロン社から、1億8,500万ドルの資金を調達したとしている。
スパーロック氏はブリティッシュ・エアウェイズで、事業戦略を担当していた。

エミレーツ航空 パリ・エアー・ショー、新たな機材発注は行わず
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ドバイを拠点とするエミレーツ航空は10日、13日からのパリ・エアー・シ
ョーでは、新たな機材は発注しないことを明らかにした。エミレーツ航空は前
回、2003年のパリ・エアー・ショーでは、ワイド・ボディー機を41機発
注していた。

エミレーツ航空は、50機のA350型と30機のB777−200LR型を
発注すると期待されていたが、引き続き将来の運航機材として、A350型、
B787型、B777−300ER型、B777−200LR型の発注を検討
中としている。

13日からのパリ・エアー・ショーでは、エミレーツ航空やカタール航空など、
中東の航空会社からの新たな発注が注目されていた。カタール航空の関係者は
9日、まだA350型かB787型か決まっていないが、パリで発注を発表す
るとしている。

アエロフロート航空 ロシア紙、パリでスホイ社にRRJ機を発注へ
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ロシアの新聞イズヴェスティアは10日、アエロフロート・ロシア航空がパ
リ・エアー・ショー期間中に、ロシアのスホイ社に民間ジェット機を発注する
と報じた。スホイ社は、民間機ではなく戦闘機で有名なメーカーだが、両社の
関係者の話によると、既に両社のトップが合意し、契約書も用意されているが、
単なる覚書でもなければ厚い契約書でもないとしている。

アエロフロート航空は、運航機材の更新として、2005年から5年間で50
機の新たな機材を導入する計画を明らかにしていた。また、スホイ社は、ボー
イング社からの技術的な支援を受けながら、ロシアン・リージョナル・ジェッ
ト機(RRJ)を開発する計画で、ロシア政府による国内の航空機産業再生に
向けた、中核的プロジェクトと位置付けられている。

スホイ社では既にRRJ機の組み立てが始まり、2007年からの引き渡しを
予定している。これまでにロシアのシベリア航空が、50機のRRJ機を発注
している。スホイ社は、エール・フランスやルフトハンザ・ドイツ航空、イベ
リア・スペイン航空の他、東南アジアの航空会社もRRJ機に関心があると述
べていた。

ヴァリグ航空 ILFC社、リース中の機材11機の返還を求める
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ブラジルの地元経済紙は7日、ロサンゼルスのインターナショナル・リース・
ファイナンス(ILFC)社がヴァリグ・ブラジル航空に、リース料の支払い
が遅れている、運航機材11機の返還を求めていると報じた。

ILFC社がヴァリグ航空にリースし、返還を求めているのは、B737型5
機、B757型4機、B777型2機で、国際線で使用している機材も含まれ
ている。ILFC社は2003年1月、ヴァリグ航空にリースしていた機材を、
パリで3日間差し押さえたことがある。

ヴァリグ航空では、特段の返還期限は定められておらず、ILFC社は法的な
差し押さえを求めている訳ではないとし、リース料の支払い遅延で交渉中だが、
常にこのような脅しは受けており、交渉の一部だとしている。

アリタリア航空 再建計画が承認、欧州他社が抗議へ
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欧州連合(EU)の執行機関、欧州委員会は7日、政府による支援には当たら
ないとして、アリタリア航空の再建計画を承認したことを明らかにした。しか
し、イタリア政府に対しては、アリタリア航空の増資において、一般投資家と
しての立場を堅持するように求めている。

欧州委員会がアリタリア航空の再建計画を承認したことに対して、承認に反対
の意向を明らかにしていた欧州の各航空会社は、不満の意向を明らかにしてい
る。ルフトハンザ・ドイツ航空は、他社と伴に抗議する意向を明らかにし、対
応策の検討を始めたとしている。

ジェット・エアウェイズ 米国路線開設に障害、同名米社を提訴へ
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インドのジェット・エアウェイズ・リミテッドは6日、米国の同名航空会社、
ジェット・エアウェイズ・インコーポレーテッドが、米国の運輸省や国土安全
保障省に、インドのジェット・エアウェイズはアル・カイダと関連があると届
け出たことで、計画している米国路線の開設に支障が出ていることを明らかに
した。

メリーランド州のジェット・エアウェイズは、インドのジェット・エアウェイ
ズが、インド産まれでドバイを拠点に裏社会を支配するダーウッド・イブラヒ
ムを通じて、アル・カイダと関係していると訴えている。

インドのジェット・エアウェイズは、訴えには根拠がなく、名声のある航空会
社の評判を汚そうとする企みだとして、米国の弁護士を通じて、メリーランド
州のジェット・エアウェイズに法的な対応を取るとしている。

メリーランド州のジェット・エアウェイズは5月23日に訴えを出しているが、
それに対してインドのジェット・エアウェイズは、5月27日に反論を出して
いた。

インドのジェット・エアウェイズは6月23日から、ブリュッセル経由のムン
バイ(ボンベイ)〜ニューヨーク(ニューワーク空港)線を週7便で開設する
ことを計画していたが、必要な米国政府の承認手続きが遅れていることから、
数日遅れる可能性があるとしている。

ニューワーク空港を管理するニューヨーク・ニュージャージー港湾公社は5月
31日に、運輸省に対してジェット・エアウェイズによる米国路線開設申請を、
熱狂的に支持するとの申し入れを出している。

インドのジェット・エアウェイズは、インド国内線の43%を占める第1位の
航空会社で、シンガポールやクアラルンプールに続き、5月にはロンドン線を
開設している。ニューヨーク線はコンチネンタル航空との、共同運航を予定し
ている。 

中国東方航空 貨物子会社がB747F型貨物専用2機を発注
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中国東方航空は7日、貨物部門の中国貨物航空がボーイング社に、2機のB7
47F型貨物専用機を発注することを明らかにした。発注には中国政府の承認
が必要となるが、2006年7月と2007年8月に引き渡されるとしている。

中国東方航空は4月、エアバス社に15機のA320型シリーズ機を発注して
いる。中国貨物航空は現在、6機のMD11F型貨物専用機を、シカゴ、パリ、
東京などに運航している。

中国政府は2003年に、台湾のチャイナ・エアラインに、中国貨物航空への
出資を認めている。

ボーイング社は、十分な受注が得られない場合、B747型の生産を停止する
ことも検討するとしているが、大韓航空が貨物専用型2機のオプション(購入
選択権)を行使するなど、受注は増えている。

また、計画しているB747ADV型に付いても、貨物専用型への関心が高い
ことや、旅客型にも次第に関心が寄せられていることから、ボーイング社は7
月にも、航空会社への提案や開発を決定すると見られている。

アメリカ・ウエスト航空 合併でロゴ入りグッズが爆発的な販売増
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ユー・エス・エアウェイズとの合併で、その名称が消えてしまうアメリカ・ウ
エスト航空の、ロゴ入りグッズが爆発的に売り上げを伸ばしている。

合併が報道された翌日の5月20日には、販売が通常の800%の増加となり、
販売店のレジには1日中、列が途絶えることはなかった。また、ネット販売も
400%の増加となっている。

最も売れ筋なのが飛行機の模型で、様々な大きさや型式、機体塗装のものがあ
るが、現在は3ヶ月待ちの状態となっている。他にはおもちゃやアパレル製品
が良く売れている。

販売店では、従業員だけでなく一般の人々も、アメリカ・ウエストの名称が消
えることに、いくらかの郷愁を感じているようだとし、アメリカ・ウエストの
ロゴ入り商品は、なんでも売れ筋になっているとしている。

スカンジナビア航空 ノルウェーの国内線部門に2つの罰金命令
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スカンジナビア航空グループでノルウェーの国内線を運航するSASブラーセ
ンズは6日、ノルウェーの競争監視当局から、2,000万ノルウェー・ク
ローネ(約310万米国ドル)の罰金命令を受けたことを認めた。しかし、S
ASブラーセンズは嫌疑を否定し、法廷で争うとしている。

ノルウェーの競争監視当局は1月、SASブラーセンズがオスロ〜ハウゲスン
線で、競合するコースト・エアーの運賃に対して、運航費用を下回る運賃で違
法な競争を行ったとして、SASブラーセンズの事務所などを家宅捜索してい
た。

別にノルウェーの経済犯罪捜査当局は週末、SASブラーセンズに対して40
万クローネ(約6,240万ドル)の罰金を命じている。旅行代理店から違法
な手段で、競合するノルウェーゲン・エアー・シャトルの情報を得ていたとさ
れている。

SASブラーセンズのピーター・ジェンセン最高経営責任者(CEO)は、両
方の嫌疑を否定し、必要な法的対応を取り、会社を守るとしている。

中国東方航空 香港証券取引所、重要発表を控え取引停止に
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香港証券取引所は6日午後、重要な発表が控えているとして、上場している中
国東方航空の株式を取引停止処分とした。中国東方航空では7日に声明を発表
するとしているが、それ以上の言及は避けている。

中国東方航空は5月に、同じ持ち株会社の傘下にある、中国西北航空と雲南航
空を約1億1,900万米国ドルで買収し、約10億3,000万ドルの負債
を引き受ける意向を明らかにしていた。

中国東方航空は103機を運航しているが、3社を合わせると163機になる。
中国東方航空の株価は、燃料費の高騰を受け、過去3ヶ月間で13%下げてい
たが、取引停止直前には0.74%上げた、1.36香港ドルを付けていた。

ベトナム・パシフィック航空 シンガポールのテマセック社が出資へ
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ベトナムのパシフィック航空は6日、シンガポール政府の投資会社、テマセッ
ク・ホールディングス社に、株式の30%を売却することを明らかにした。株
式の売却は、今年後半になるとしている。テマセック社の広報は、パシフィッ
ク航空との交渉を認めたが、詳細に付いては明らかにしていない。

ベトナム政府財務省は、パシフィック航空の資産価値を1億6,700万米国
ドルと評価していることから、セマテック社の出資は5,000万ドル程度に
なると見られている。テマセック社の出資でパシフィック航空は、1,400
万ドルの累積損失を一掃し、新たな機材の導入など、投資に回すと見られてい
る。

パシフィック航空はベトナム第2位の航空会社で、現在はベトナム航空を含む
旅行代理店や空港会社など、航空関連の国営企業7社が出資している。運航開
始から10年が経過しているが、多額の累積損失を抱え、運航停止か外国企業
への売却を迫られていた。

ベトナム政府は、パシフィック航空を支援する為、少なくとも3年間は外国企
業に航空会社に株式の売却を認めないとしている。ベトナムの法律では、ベト
ナム企業への外国企業による出資は、30%までしか認められていない。しか
し、ベトナムが世界貿易機構(WTO)に加盟した場合、出資制限は撤廃しな
くてはならない。

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【メーカー・技術開発】

ル・ブージェ 下馬評
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13日からのパリ・エアー・ショーで予定、予想されるイベントをまとめると
以下のようになる。

新たな機体の展示は、引き渡しの遅れが明らかになったA380型が、どうせ
遅れるならとでもうことなのか、毎日、飛行展示される。期間中通して展示す
る予定もないとしていたエアバス社だったが、なにせヨーロッパの誇りだけに、
政治的な圧力もあったようだ。

ボーイング社は試験飛行に2機目が加わったB777−200LR型と、イタ
リア空軍に引き渡されるB767型の空中給油機を、地上展示する。ボーイン
グ社は従来から、エアー・ショーでの飛行展示はしていない。

新型機の開発は、既にエアバス社が、期間中の発表が期待されていたA350
型の開発決定を、9月末まで繰り延べることを明らかにしている。ボーイング
社は、B747ADV型の開発決定が期待されていたが、7月に決定するとさ
れている。ボンバルディア社も既に、予定していたCシリーズの開発決定を繰
り延べ、パリ・エアー・ショーでの発表を見送るとしている。ボンバルディア
社はCシリーズの、客室部分のモクアップ(実寸模型)を展示するとしている。

発注は、エミレーツ航空が50機のA350型と30機のB777−200L
R型を発注するとされていたが、両方伴に見送り、11月のドバイ・エアー・
ショーで発表するとされている。

カタール航空はA350型かB787型を60機発注するとされている。業界
関係者は、カタール航空はA350型に決めたとして、60機のA350型を
発注するとしているが、一部の中東メディアは、B787型を60機発注する
とも報じている。

既に266機を受注しているB787型は、更にいくつかの航空会社が発注を
発表するとされている。また、リース会社のGECAS社は、20から30機
のB737NG型を発注するとされている。

ボーイング社とエアバス社、パリ・エアー・ショー期間中に両社で共通してい
ることは、CEOが伴に暫定であることだ。

エアバス社 親会社2社、A350型機の開発決定は9月末までに
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エアバス社を80%保有するヨーロピアン・アエロノーティック・デイフェン
ス・アンド・スペース(EADS)社は8日、親会社2社の役員会が、計画し
ているA350型機の正式な開発を、9月末までに決定することを目指してい
ることを明らかにした。

20%を保有する英国のBAEシステムズ社も、エアバス社は論議のあるA3
50型機の開発決定や開発費の資金調達に付いて、最終的な決定に至っていな
いことを明らかにしている。

BAEシステムズ社は、既に100機以上の確約(コミットメント)をした顧
客同様に、A350型機の開発計画を全面的に支援する、と述べている。

13日からのパリ・エアー・ショーでは、エアバス社がA350型機の開発決
定を、正式に発表することが注目されていたが、見送られることになった。あ
る業界アナリストは、A380型機の引き渡し遅延の影響が、連鎖的に影響し
たと見ている。

しかし、A380型機の引き渡し遅延は、エアバス社内部では早い段階で分か
っていた問題で、政府による開発費への補助(融資)が流動的なことや、これ
までに確実で十分な発注が得られなかったのではとの見方もある。

A350型機は、昨年12月の開発計画の発表以降、航空会社からの関心が得
られず、これまでに大幅な仕様変更を強いられている。

ボーイング社 CMO、民間機の需要見込みを引き上げ
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ボーイング社は8日、2005年版のカレント・マーケット・アウトルック
(CMO)を発表し、2005年から2024年までの20年間で、民間ジェ
ット機の需要が、アジアでの低コスト航空モデルの発展に伴う需要の増加など
から、昨年の見込みより、2.8%増加するとの見込みを明らかにした。

昨年7月に発表したCMOでは、25,000機としていた20年間での需要
を、25,700機に引き上げたもので、カテゴリーごとに見ると、90座席
未満のリージョナル・ジェット機を唯一、昨年の4,290機から3,900
機に引き下げたが、90座席から200座席までのナロー・ボディー機は14,
770機から15,300機に、400座席未満のワイド・ボディー機は5,
150機から5,600機に、400座席(B747型)以上の大型機は79
0機から900機に、それぞれ見込みを引き上げた。

ボーイング社は20年間での旅客需要の伸びを年率4.8%を基にし、世界の
民間ジェット機は2024年末には35,000機に増加すると見込んでいる。
また、需要が見込まれる25,700機の内、僅かに7,200機が経年機で
退役する機体の後継としている。

大型機に付いては、900機の内、590機が旅客機で、残りは貨物専用機と
している。エアバス社は昨年発表したグローバル・マーケット・フォーキャス
ト(GMF)で、大型機の需要を1,650機と見込んでいた。

ボーイング社は8日、B787型への21社から、266機の発注の内、これ
までに9社からの128機が確定発注になったことを明らかにしている。

ボンバルディア社 Cシリーズ、開発決定を秋以降に繰り延べ
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ボンバルディア社は7日、21億ドルを投じての開発を計画しているCシリー
ズに付いて、予定していた13日からのパリ・エアー・ショーでの開発決定を、
秋以降に繰り延べることを明らかにした。

ボンバルディア社は4月、開発には10億ドルが必要とされる、Cシリーズ向
けのエンジンに付いて、国際的な合弁会社のIAE社、及びCMFインターナ
ショナル社との交渉が不調に終わっている。

現在はモントリオール近郊に生産設備を持つ、プラット・アンド・ホイット
ニー社が唯一、ボンバルディア社とのCシリーズ向けエンジンに付いて交渉し
ていることを認めている。

従来型機に比べ運航費用を15%削減し、2010年の路線就航を目指してい
るCシリーズは、従来型エンジンの派生型ではなく、全く新たなエンジンの開
発を求めている。

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【航空行政・協定交渉・統計】

サウスウエスト航空 ライト修正条項、42億ドルの経済効果
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サウスウエスト航空は7日、同社の依頼でキャンプベル・アビエーション・グ
ループ社が作成した、ライト修正条項が及ぼす消費者への不利益と題した、ラ
イト修正条項が破棄されることにより想定される影響に付いての、調査報告書
を明らかにした。

サウスウエスト航空が拠点とする、ダラスのラブ・フィールド空港は、アメリ
カン航空が拠点としているダラス・フォートワース空港の開港に伴い制定され
た、ライト修正条項により、直行便の運航が近隣7州に制限されている。調査
には3ヶ月間を掛けたが、年間で約42億ドルの経済効果が期待できるとして
いる。

報告書は、ライト修正条項が破棄された場合に想定される、ラブ・フィールド
空港からの新たな15の路線が与える影響に付いて分析したもので、1)航空
便の増加に伴いテキサス州北部に年間で17億ドルの経済効果、2)15路線
で370万人の旅客が増加する、3)アメリカン航空のダラス・フォートワー
ス空港からの運賃と比較した場合、旅客は年間で7億ドル近く安い運賃を享受
する、ことなどが期待できるとしている。

サウスウエスト航空はこの条項の破棄を求めているが、アメリカン航空は反対
している。この2つの空港は、東京の羽田空港と成田空港のような関係にある
が、この議論は羽田空港の国際化を巡るものにも近く、成り行きが注目される。

この報告書は掲示板「データクリップ」にPDFファイルとして掲載していま
す。

連邦航空局 報告書、予算削減による検査体制の後退に警告
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米国連邦航空局の検査総監事務所は6月3日付けで、変革期にある航空業界で
の安全上の見落とし、と題した報告書を発表した。検査の必要性が高まってい
るのにも拘わらず、予算の削減により検査官の数が、2005年には233人
削減される計画に、警告を与えている。

報告では、大手航空会社は財務状態が悪化し、規定通りに整備点検が実施され
ているか検査する必要が高まる一方で、好調な低コスト航空会社は殆どの整備
業務を外部の業者に頼っているとして、検査体勢を強化する必要性を指摘して
いる。FAAには現在、約3,100人の検査官がいる。

ある航空会社は、過去3年間で機材を56%増やす一方で、整備士を14%減
らしたとし、航空会社は整備費用にして平均で、その53%を外部の整備業者
に外注している。また、2003年には検査官の不足で、予定した検査の26
%が実施できなかったとしている。

この報告書は掲示板「データクリップ」にPDFファイルとして掲載していま
す。

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【経営戦略・関連事業・労使関係】

スペアライナー社 欧州2社が設立、A380型機を共同整備へ
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ルフトハンザ・ドイツ航空は10日、同社の整備部門、ルフトハンザ・テク
ニーク社とエール・フランスの整備部門、エール・フランス・インダストリー
ズ社が合弁で、A380型機の整備事業子会社として、スペアライナー社を設
立したことを明らかにした。

2社がそれぞれ50%対等出資するスペアライナー社は、A380型の就航に
先立つ、2006年に業務を開始するとしている。エール・フランスとルフト
ハンザ航空は合わせて25機のA380型機を発注、ルフトハンザ航空が20
07年に1号機の引き渡しを受ける予定になっている。

スペアライナー社は管理部門と顧客サービス部門をハンブルグに置き、従業員
7人で業務を開始する。機体サービス部門、物流管理部門、及び予備部品の保
管は、パリのオルリー空港に置くとしている。一部のA380型機の装備品に
付いては、自前でも購入するとしている。

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【エアバス・ウォッチャー】

EADS社役員会 人事ではなくA350を協議
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エアバス社を80%保有するEADS社は7日、アムステルダムで役員会を開
き、13日からのパリ・エアー・ショーで、正式な開発を発表するとされてい
る、A350型に付いて協議したと、関係筋が明らかにした。

当初、この日の役員会では、遅れているEASD社とエアバス社の、経営幹部
の人事に付いて協議されると見られていたが、フランス側とドイツ側の、株主
間での人事を巡る争いは収拾されていないらしく、議題になかったとしている。

エアバス社がA350型の開発を決めるには、エアバス社の残り20%を保有
する、BAEシステムズ社の承認が必要となっている。
 
ドバイ詣で トップ・セールスに失敗
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エアバス社がパリ・エアー・ショーでの、A350型の正式な開発を見送った
背景には、やはり十分な受注が得られなかったことがあるようだ。これまでに
A350型の発注を明らかにしたのはスペインのエアー・ヨーロッパの10機
に2機のオプション分に留まっている。アメリカ・ウエスト航空とユー・エ
ス・エアウェイズは、合併が成功すれば、A350型を発注するとしている。

エアバス社のノエル・フォジャール最高経営責任者(CEO)とジョン・リー
ヒー最高販売責任者は週末、ドバイにエミレーツ航空を訪ね、A350型の発
注を求めたとされているが、残念ながら成功しなかった模様だ。

エミレーツ航空はパリ・エアー・ショーで、50機のA350型と30機のB
777−200LR型を発注するとされていたが、正式に10日、パリ・エ
アー・ショーでの新規発注は行なわないことを表明した。

ジョン・リーヒー氏は、A350型の開発決定が遅れるとの発表後、A350
型への発注は、パリ・エアー・ショー後の数週間以内に出る見込みで、年内に
100機以上の発注を見込んでいると述べている。また、A350型は(求め
られる)正しい機体となった、1年前にこの機体だったら良かったが、遅くな
っても、以前と変わらないよりはましだ、と述べている。

カタール航空は、13日からのパリ・エアー・ショーで60機を発注するとさ
れているが、A350型かB787型か、まだ決めていないと9日、関係者が
明らかにしている。

しかし、A350型の開発決定の見送りは、予想された事態のなかでも、最悪
の結果となった。A380型の引き渡し遅延問題が、A350型の開発決定に
影響したとは思わないが、A380型の引き渡しがこれ以上遅れることになる
と、技術者を裂くことが出来ず、連鎖的な影響も避けられないだろう。

A380型の引き渡し遅延に付いては、やはり単純な問題ではなく、機体の性
能が、航空会社に契約上で約束した経済性を満たしていないとの見方が多い。
問題は技術者だけの責任ではなく、早くから重量オーバーの問題など、内部で
は明らかだった事柄に、真剣に対処しなかった経営の責任も大きいと思われる。

A380型に問題を抱えながら、A350型の発注を求める、その経営者の神
経を疑いたくもなるが、パリ・エアー・ショーでは何も発注しないとしている
エミレーツ航空の判断は、使う側が必要とする機体の開発を求める意味で、エ
アバス社だけでなく全てのメーカーに対する姿勢として、適切で重要なことだ
と言える。

つい数年前にはスーパー・セールスマンと呼ばれたリーヒー氏は、それでも強
気で、パリ・エアー・ショー期間中にA380型の発注があるだろうと述べて
いる。A380型の引き渡し遅延で、エアバス社は1機当たり約100万ドル、
全体で約2,500万ドルを負担しなくてはならないだろうとされているが、
エミレーツ航空のように、契約上、全ての損害はエアバス社が負担するから問
題ないと、これから発注する航空会社も言うのだろうか。

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【ボーイング・ウォッチャー】

B747ADV型 7月に開発決定へ
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ボーイング社は計画しているB747ADV型機に付いて、7月の開発決定に
向けて動き出したようだ。特に貨物型への関心が高いが、旅客型の開発も進め
ることになりそうだ。

ニュージーランド航空のラルフ・ノリス社長兼最高経営責任者(CEO)は、
B747−400型の後継として、B777−300ER型機を発注している
が、主要な国際線での機材として、B747ADV型機に関心があることを明
らかにしている。

スター・アライアンス B787型機に関心
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タイ国際航空のカノク・アピラディー社長は、B787型機の導入を検討して
いるとして、発注するか4ヶ月以内に決めると述べている。

シンガポール航空のチュウ・チュン・セン最高経営責任者(CEO)は、25
0座席クラスの機材を20機導入したい意向で、メーカー2社に仕様提案を求
めることを明らかにしている。

また、エア・カナダのロバート・ミルトン会長兼CEOは、全日空、ニュー
ジーランド航空と伴に、B787型機の仕様統一に付いて協議していることを
明らかにしている。

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【空港】

ユナイテッド航空 デンバー空港、手荷物搬送システムを停止へ
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ユナイテッド航空は8日、開港以来、一度も正常に稼動していないデンバー国
際空港の自動手荷物搬送システムの運用を年内に停止し、マニュアルの搬送方
法に切り替えることを明らかにした。運用を停止しても、空港を運営するデン
バー市への年間6,000万ドルのリース料は、約25年の契約が切れるまで
残るとしている。

自動手荷物搬送システムは、コンピューターが制御する地下の鉄道網を、荷物
を載せた車両がコンピューターと電波で交信しながら、手荷物を搬送するもの
だが、送り先が間違ったり、手荷物が装置に挟まれたり、車両の脱線や渋滞が
頻発し、1995年2月に開港したデンバー空港の、開港が16ヶ月間遅れる
原因にもなった。

デンバー市は自動手荷物搬送システム自体に2億5,000万ドル、建設に1
億ドルを投じ、その後の運用に3億4,100万ドルを使っている。ユナイテ
ッド航空は、作業員が手荷物の仕分けを手作業で行うことになるが、10年間
に渡り負担となっていたシステムを停止することで、経費が削減できるとして
いる。

システムはダラスのBAEオートメイテッド・システム社が生産しているが、
ユナイテッド航空は1996年にBAE社を、稼動状況が仕様を満たしていな
いとして、訴えている。逆にBAE社は、1,750万ドルの支払いを停止し
たユナイテッド航空を訴えていた。

両社は1997年に和解しているが、和解内容を明らかにしていない。200
2年にBAE社はG&Tコンベア社に売却されている。デンバー空港に乗り入
れている他の航空会社は、既に同システムの利用を停止し、使用されなくなっ
た部分のシステムは、スクラップとして廃棄処分されている。


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【安全・保安】

ユー・エス・エアウェイズ 空港作業員が事故死
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現地時間の7日午前6時半頃、ワシントンのレーガン・ナショナル空港で、シ
カゴ行きのユー・エス・エアウェイズ・エクスプレスの機体と、機体からの荷
物の搬入出に使うベルト・ローダーの間に、女性従業員が挟まり死亡する事故
が起きた。

事故は国家運輸安全委員会(NTSB)とユー・エス・エアウェイズが調査し
ているが、死亡した従業員は機体を操作する担当で、挟まれたベルト・ロー
ダーを運転していたと見られている。事故調査の為、7時の出発予定だったシ
カゴ行きは、欠航となった。

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【編集後記】

■このメールマガジンが配信される頃には、46回目のパリ・エアー・ショー
が開幕します。前回、2003年の42カ国から1,728の出展から、今回
は41カ国から1,916の展示が予定されています。飛行機は約220機が
展示され、内60機以上が飛行展示される予定です。13日午前10時にはシ
ラク大統領が、18日にはド・ビルパン首相が会場を公式訪問します。多分、
訪問中にA380型の飛行展示が行なわれるでしょう。

□A350型やCシリーズの発表が見送りになり残念ですが、何が起きるか楽
しみな1週間です。エアバス社もA380型のどこに問題があったのか説明し
なくてはならないでしょう。既に開幕前夜のプレス・カンファレンスでボーイ
ング社は、B747アドバンスト型の開発を認めるような発言をしていますが、
どうなることやら。いずれにしろ全般的に業界に活気が戻ってきていることを
感じます。

□パリ・エアー・ショーの会場図(PDFファイル)をサイトの掲示板、
「データクリップ」に掲載しています。

【お知らせ】

このメールマガジンの内容に関しては万全を期していますが、その内容を保証
するものではありません。記載内容に関していかなる損害、トラブル等が発生
しても、その責任は一切負いません。

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創刊日:2001-02-20  
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