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歌お!かねひろマガジン

みんなのうた「象だゾウ」の作者、かねこひろゆきの音楽エッセイ。

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歌お!かねひろマガジン 267[あしたのジョー ]

2011/02/14

おひさしぶり。
なぜか最近、締め切りが次々とやって来る。
さながら、障害物競争のような日々なのであった。

そんなこんなで、気がつけばあっと言う間に
1ヶ月以上が経過している始末。

みなさん、お元気でしたか。

さて、「あしたのジョー」が映画化され、
「絶賛公開中」との事である。

テレビで予告を見ていたら、「ハッ!」とした。
バックに流れるのは、アニメ版のイントロではありませんか!

あれは尾藤イサオの歌う、印象的な歌である。
歌詞の途中で「るるるる」とスキャットしてしまう所などは
今聞いても、唖然とするほど斬新であります。
作詞はあの、寺山修司!オドロキの事実であります。

しかしながら、ジョーは自分のことを「おいら」なんて
言ってたっけかな?と疑問が浮かんで来たりもします。
真鍋かをりが「おいら」を使っていたのは断言できますが、
ジョーは原作が手元にないので、不確かなのであった。
あ〜もやもや。

ところで「あしたのジョー」のテレビアニメは2つあるのを
ご存知だろうか?

最初のアニメは原作に追いついてしまったため、
カーロス・リベラ編で唐突に終わっている。

では「あしたのジョー2」はその続きから始まっているか
というと、そうではない。
「2」は力石戦の後、姿をくらましていたジョーが
段平の元に帰って来るところから始まる。
そのため、カーロス戦は丸々リメイクされるのだ。

その「2」のオープニングテーマは
おぼたけしの歌う「傷だらけの栄光」という曲。
1のオドロオドロしたサウンドとは打ってかわり
洗練されたポップロックとなっている。

名曲だと思う。しかし、インパクトでは
どうしても1を越えられない。

これはいかん!と思ったのかどうかは知らないが、
「2」は途中でオープニング曲が変わる。
次はブルース。タイトルもズバリ、「ミッドナイトブルース」。
歌うのは、荒木一郎(この曲の作曲者でもある)。
枯れた味わいで、なおかつポップなナンバーだ。

いい曲なのだが、「るるるる」と比べてしまうと
どうしても軽い。ノリが軽すぎる。

しかし、エンディングの「果てしなき闇の彼方に」
は名バラードで、1のエンディングを凌駕している。

というか、1のエンディングの「ジョーの子守唄」は
ヘンテコな演歌風、ドドイツみたいな歌だし、
「力石徹のテーマ」も印象が薄い。オープニングで
すべての力を使い果たしてしまったかのようであった。

ところが、アニメの「1」が劇場版として編集公開された
時のテーマ曲はまったく別の「美しき狼たち」という曲。
歌うのはテレビ版「2」の最初のテーマを歌っていた、おぼたけし。
曲はドラマチックな展開を持っていて、劇場で聞くにはピッタリだ。

そうかそうか、新しいジョーの歌は、おぼたけしで決まりなのか!
と思っていたら、劇場版2のテーマはジョー山中の「明日への叫び」。
あれれ、また新しい人が登場して来たぞ。
曲は「いかにも」な出来で、悪くはないがインパクトもない。
これだったら、テレビ版の「傷だらけの栄光」をそのまま使った方
が遥かに良かった。

そんなこんなで、ジョーにはいくつものテーマ曲が存在する。

にもかかわらず、今回の映画では一番最初のテーマが使われて
いる訳で、いかに元祖が強いか、という証明になろう。

アニメにはオープニングがころころ変わるパターンが多いが
結局残るのは1曲目なのだ。

「タッチ」「うる星やつら」「ワンピース」「ポケモン」
「北斗の拳」「キャッツ・アイ」……
どれも1曲目がダントツの生命力を持っている。

などと書くと、すぐさまマニアな人は
「ちびまる子ちゃん」はどうなんだ、とか「ガッチャマン」は?
とかいろいろ反証をあげて来るだろうが、
「そういうパターンも確かにあるね」と軽くかわしてしまおう。

それから、今回の映画は「初実写化」ではない。
1970年に、石橋正次主演で映画化されているのだ。
この映画は幻の1本と言うべきで、レンタルショップで見かけ
た事もなく、ジョーについての評論の中で触れている人にも
出会った試しがない。いったいどんな出来映えだったのだろう?

それにひきかえ、原作の漫画は何度も何度も再販を繰り返し、
いつの時代にも簡単に入手できる。

原作に、カーロスがギターを弾くシーンがある。
そこで描かれるギターは、きちんとフレット間隔が下へ行く程
狭くなっている。数えていないが、フレット数も合っていそうだ。
漫画のギターはフレット間隔が均等に描かれているものが多かった
ので、あの正確さには感動すら覚えたものである。

さて、
ジョーと言えば、有名なのはラストシーンだ。
真っ白に燃え尽きた姿!

ああ、それにひきかえ自分はなんとヌルい人生を送っていること
だろう。

いかん、いかん。

あしたのために、歌うべし!歌うべし!歌うべし!

※今回タイトルをあげた曲はすべて、YouTubeで聞けます。
 おそろしい時代になったものだ。

次回は、飯島真理さんの思い出を振り返ってみようと
思っております。

お楽しみに!

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創刊日:2001-02-18  
最終発行日:  
発行周期:週刊  
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