音楽

歌お!かねひろマガジン

みんなのうた「象だゾウ」の作者、かねこひろゆきの音楽エッセイ。

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歌お!かねひろマガジン194[自分がスポンサー]

2006/12/11

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歌お!かねひろマガジン194[自分がスポンサー]

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いつもいつもひさしぶりで、どうもすみません。
かねひろです。
亀戸でストリートを2時間やってきました。
投げ銭をほぼ2千円いただきました。
このところストリートは黒字続き。ありがたいことです。

ではかねマガ書きます。せーのっ!

◆自分がスポンサー

やばいのである。
いつか来ると思っていたが、とうとう今年は失業である!
つまり、この一年作曲の仕事が皆無であったのだ。
注文がない訳ではなかったが、全部ボツ。
仕事として成立しなかった。
コンペにもいくつか提出したが、これもボツ。
何をやっても、どう頑張ってもダメだったのだ。

だが私には幼稚園コンサートという収入源があるので
なんとか持ちこたえていられるのである。
まさに綱渡り人生である。
常人の神経ではとても耐えられまい。

今の私の状態こそが今回のテーマに繋がるわけである。
つまり、
作曲家の私を童謡演奏家の私がスポンサーとなって支えている
という訳だ。
わっはっはあ〜!って笑い事ではない!

ぶっちゃけ、音楽だけで生計を立てるのは無理。
100パーセント無理だと考えるべきだ。
希望的な観測を持つのは勝手だが、現実を片目で見ることを
忘れてはならぬ。

武道館を満杯にしたアーチストがその時点で4畳半の部屋に
住んでいたという話を聞いたことがあるだろう。

音楽ファンなら誰もが知っている中堅アーチストの1人は
新譜発売の取材を受けに行く電車賃がなく、CDを中古屋に
売り、やっと切符を買う有様だという。

モーツアルトだって晩年は借金ばかりしていたのである。
おびただしい曲数を書き倒したあのモーツアルトでさえ、
結局は音楽で食えなかったのだ!

つまるところ、
音楽でどうすれば食えるか?と考えるのは無意味である。
そんなヒマがあったらバイトだ。
あるいは定職につくべきである。
音楽の収入が無くても暮らせるような算段こそが重要だ。

音楽家(芸術家)には絶対、スポンサーが必要なのである。
自分以外の誰かがなってくれるのならそれが一番だ。
しかしそうでない場合がほとんどだろう。
ならば自らがスポンサーになるしかない。

そうすることによるメリットもある。
自分がスポンサーならば、
誰からの指図も受けず、やりたい音楽がやれる。

でもここで「自分のやりたい音楽」というものに価値はあるのか?
という疑問にぶちあたる。
自分にとって価値ある音楽の対価を他人に要求できるのだろうか?

自分の価値は他人が決める。

こと芸術に関してはそうなっている。例外はない。
なぜなら芸術は衣食住とは無関係の虚業であるから。

おおっと、ここで結論が出てしまうではないか。
支持者なき表現者はプロにはなれない。
たとえ支持者があったとしても、人1人の生計を支えるほどの
人数がいなければ副業を持たざるを得ない。

私としてはプロ志向の方々に助言できることとてあまりないが、
無制限に頑張り続けるよりは期間を決めて売り込みを展開し、
それでダメならすっぱりプロへの道はあきらめることをお勧めする。

あきらめるためには自分のできる限界までやりきらねばならない。
ここまでやってダメならしかたない、と思えたら悔いは残らない。
「ひょっとしたら」「うまくいったら」「いつかきっと」
こんな言葉を支えに人生を棒に振ってしまったらそれこそ悔いが残る。

定職に就いて本業で得た収入のほとんどを音楽につぎ込み
豪華なリスニングルームと最高の楽器に囲まれて暮らしている人を
私は知っている。
売れないミュージシャンの何百倍も豊かなくらしである。

一方、売れないミュージシャン代表の私は真性の貧乏である。
一切れ89円の鮭の切り身を2食分のおかずにすべきか
一度で食べてしまおうか悩む日々を送っている。
実はこの鮭自体が今の自分には贅沢であって、大抵は納豆を
おかずにご飯を食べているのだ。(又はパスタか蕎麦)

さて、ここで今回のテーマに立ち戻る。
スポンサーの自分はアーチストの自分と時間とお金をわけあって
二人三脚で歩いていこうどこまでも、と思う人が多いと思う。
しかしそれでは共倒れになりかねない。

ロケットの打ち上げは第一段がもっとも推力を必要とする。
売り込みも同じだ。
そこでまず、スポンサーたる自分は1年分の生活費を貯金し、
しかる後、スッパリと退職し音楽活動に専念するのだ。
そして、一年果敢に売り込みを展開し、ダメならあきらめる。

この一年間の活動を働きながらやろうとすると10年かかって
しまう。
賢明な読者はもうおわかりだろう。
10年コースを選んでしまったのは他ならぬ私である。

人生は一度。お互い、悔いのない一生を生きようではないか。
あーなんか話が重くなった。次回は軽くしよう。

◆編集後記 ------------------------------------------------------

さて、来年こそは童謡界に新風を吹き込むぞお!
とばかりに新曲を書きまくっております。
今年は練習ばかりしていて録音がおろそかになっていた。
心機一転、部屋の掃除から着手。
すると出て来たのは忘却のかなたの古い譜面たち。
知らないよこんな曲!とばかりに全部処分!
ここまで才能がなかったとは!げげげげ!
周りがみんなして止めたわけだ。
どうして音楽でなんとかなると思えたのか?謎である。

感想、大歓迎! kanehiro3@hotmail.com  へ送ってね。

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http://www.os.rim.or.jp/~kanehiro/

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発行者:かねこひろゆき
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創刊日:2001-02-18  
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