音楽

歌お!かねひろマガジン

みんなのうた「象だゾウ」の作者、かねこひろゆきの音楽エッセイ。

全て表示する >

歌お!かねひろマガジン186[キサラギハニーな夜]

2006/08/12

================================================================
   
歌お!かねひろマガジン186[キサラギハニーな夜]

================================================================
またまたお久しぶりになってしまいました。
何かと悩み多き日々なのであります。
あーどーしよー!
などと言っているうちにたちまち1月くらいたってしまう。

幸い、このメルマガはあってもなくても良いタイプの
存在なのでとても気楽なのであった。

ではよろしく!

◆キサラギハニーな夜

あれから随分時があいてしまった。
それゆえ、どうにもこうにも今更感がただよう。

江古田にて久々に大人向けのライブを行ったのだ。
前回のメルマガにその告知をのせたのだがご記憶だろうか?

さて、当日
こちらとしては精一杯頑張ったのであるが、
いかんせん相手は大人!
幼稚園・保育園をホームグラウンドにしている私にとって
これは異種格闘技にも等しいシチュエーションなのであった。

私は全力を振り絞った。
ベストを尽くした。
新作短編まで捻り出して見せた。
だが!しかし、
どうやっても幼稚園の一万分の一程度しか受けないのであった。
ああ!やっぱダメかあ!

しかしさすがは大人の観客である。
あたかも受けているかのように手を叩き、盛り上げて下さったのだ。
それは実に真に迫っていて、ややもすると
「ひょっとして本当は受けているのでは?」と錯覚してしまいそうに
なるほどであった。

ありがたいやら、もったいないやら。
情けないやら、申し訳ないやら。

ライブを終えた私は少々片付けを手伝った後、とっとと帰宅した。
幸い、家は近い。
傘をさすほどではないが、雨が降っていた。

シャワーを浴び、ぱたりと横になった。
寝るつもりはなかった。
しかし私はあっと言う間に夢の中に落ちていったらしい。

ふと気がつくと私はペンキの匂いに満ち満ちた部屋にいた。
見覚えがある。
ここは?!まさか?

今はもうなくなったはずのアパート、キサラギ荘の一室に私は立っていた。
周囲の壁には亡霊のような影が林立している。
どわわわ!と普段の私ならパニくる所であるが、なぜか平然と
「ああ、キサラギ荘だ」と思っている。

ドタタタタ!突然、天井裏を誰かが走り回る音がした。
窓をあけて見上げると、逆光でよく見えないが男が2人、屋根にいる。
お互いに刷毛でペンキを掛け合っている。
「うりゃー!」「とりゃー!」
すでに2人ともペンキまみれである。
実に楽しそうだ。

ペンキが飛んできそうだったので私は窓から首をひっこめた。
他の部屋はどうなっているのだろう?
ドアを開け、廊下に出た。
目の前にピンク色のパンダが立っていた。身長60センチくらい。
パンダはととととと走って部屋の1つに入って行った。

なんだなんだ?

私はその部屋の扉を開けた。
「かんぱーい!」「おつかれー!」
30名近い男女が狭い部屋に無理やり集まって飲み会をやっていた。
「いやー終わったねー」
「ホントはまだ描きたいとこあるんだけど」
「でも、よく描いたよ」
「そうそう、あれ気が付いた?」
「どこどこ?」

誰一人私の方を見ようともしない。
ここでは私は幽霊のようなものかも知れない。

ドーン!!

部屋がグラリと揺れた。
地震か?いや違う。
取り壊しが始まったのだ。

ところが皆ぐらぐら揺れる部屋の中で平然とニコニコしている。

ズゴゴゴゴゴ。

巨大な重機が到着した模様である。
「せーの!」などという掛け声まで聞こえて来る。
次の瞬間、側面の壁からパワーショベルの爪が突き出し、強引に
壁をもぎ取って行った。

「もういっかい、乾杯しよっか〜」
「いえーい!」

宴会はまだ続いてる。

私はもう立っているのもやっとだ。
たまらず、部屋の外に飛び出そうとした。
ところが枠がゆがんでしまったのかドアが開かない。

次の瞬間、宴会部屋は崩れ落ちて行った。
体がフワリと浮く。
ああああ〜!

私は奈落の底へ落ちていった。
重機のズゴゴゴという音が次第にズッゴゴズッゴゴと変化して
キサラギ・ハニーのテーマが始まった。

あの歌が聞こえて来た…

♪どこかにある どこにもない
♪キサラギ ハニー
♪夢見るように 目覚めるように
♪キサラギ ハニー

♪キサラギ ハニー …

「キサラギ・ハニーPROJECT」よ永遠に!

次回は「食えないよ」である。
期待せずに待て!

◆編集後記 ------------------------------------------------------

お盆である。
お盆と言えば、盆踊り。

私はおよそ踊りと名の付くものはことごとく苦手で、
盆踊りとてその例外ではなかった。

でも祭囃子のにぎやかな音は大好きであったから
どこかから音頭が聞こえて来ると居ても立ってもいられなくなった。

小学5年の夏だった。
音頭にひかれてたどりついたのはお寺だった。
中央にやぐらが組まれ、その周囲を浴衣姿の人々がくるくると
踊っていた。

その踊りの輪に同じクラスのT子ちゃんの姿を見つけた僕は
びっくりぎょうてんした。
普段の彼女は「じゃりん子チエ」のヒラメちゃんタイプで
みんなから「どんくさいやっちゃな」と思われていた。
ところが、その彼女が実に鮮やかに踊っていたのである。

どんどん曲が変わるが、そのすべての踊りを彼女は完璧に踊る。
それも楽しそうに。

へえ〜!すごいなあ。
私はすっかり彼女を見直した。
普段の彼女とは別人だった。

小学校を卒業してから一度も会っていないが、
今頃は自分の子供と、おそろいの浴衣を着て踊っているに違いない。

感想、大歓迎! kanehiro3@hotmail.com  へ送ってね。

◆かねひろのWeb Site [かねこランド]はこちら
http://www.os.rim.or.jp/~kanehiro/

**********************************************************
発行者:かねこひろゆき
*********************************************************

規約に同意してこのメルマガに登録/解除する

メルマガ情報

創刊日:2001-02-18  
最終発行日:  
発行周期:週刊  
Score!: - 点   

コメント一覧コメントを書く

この記事にコメントを書く

上の画像で表示されている文字を半角英数で入力してください。

※コメントの内容はこのページに公開されます。発行者さんだけが閲覧できるものではありません。 コメントの投稿時は投稿者規約への同意が必要です。

  • コメントはありません。