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【ゼロ金利でもドルキャリートレードが起きない理由】[hitokabu]果たして今週の市況は!

2008/12/22


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  果たして今週の市況は!
  第505号 2008年12月21日

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【ゼロ金利でもドルキャリートレードが起きない理由】
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―◆INDEX◆―――――――――――――――――――――――――――

-■ 今日の論点 ■-


--◆ドルが全面安
--◆ゼロ金利、円とドルの違い
--◆為替と株式


【今後のポイント】


◇付録


[kabu104.com]-――――――――――――――――――――――――――――


--◆ドルが全面安
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 先日、アメリカ中央銀行は、その国の最重要政策金利であるfederalfundの
金利をほぼゼロとする発表を行なった。報道によれば、アメリカ史で前例の無
い事だという。


 この政策により、アメリカ国内の優良銀行が中央銀行から借りることが出来
る金利がほぼゼロとなり、またその銀行から借りる他の銀行も金利がほぼゼロ
となる。
 この事から預金金利はゼロに近づき、お金を貸す場合も非常に低利となる。
日本人であれば身近であろう。ゼロ金利の始まりである。
更にその上、アメリカ中央銀行は銀行はおろか各企業が保有する国債など様々
な資産の買い取りも表明し、ドルを市場へジャブジャブ与えることも約束して
いる。
つまり「量的緩和」政策である。


 アメリカを取り巻く各国だが、イギリス、スイス、オーストラリア、ニュー
ジーランド、カナダ、EUなど、様々な国の政策金利が下げている。しかも大
幅な下げだ。
 上昇させている間は0.25〜0.5ポイントの上昇幅だったが、0.75
ポイント、1ポイントなどその下落幅は大きく、世界中で金利低下を進めてい
る。それほど世界中での景気低迷の度合いが強いことを示して余りある。


 カナダドル、香港ドルなど一部を除き、アメリカドルは全通貨に対して下落。
円ドルについても90円を割って一時87円台と、10数年ぶりともなる円高
が進んでしまう。「アメリカ経済の先行きは悲観的=ドルの手放し」が進み、
世界の基軸通貨としての地位を確実に落とし始めている。
世界では金市場へ投資資金が逃避している。金は利子を生まないが、確実に需
要があると見込まれる点、従来から新興国も先進国も、金は普遍的価値がある
との意味において共通である点では、金買いは驚くことではない。


 アメリカ国債市場では、企業の先行きを悲観した投資家が株式市場から引き
上げ先として投資資金の逃げ場となっており、3ヶ月もの市場では一時ゼロ金
利となる様相まで呈している。
FRB(アメリカ中央銀行に相当)はそれほど経済の下降速度が強いとの認識
で居るのだと、投資家は重く受け止めるべきだろう。


--◆ゼロ金利、円とドルの違い
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 さて、日本円は、ゼロ金利と量的緩和という2つの政策を実施した中央銀行
を擁している。日本銀行だ。
当時の日本円は景気の底辺あたりでウロウロしており、最悪な状況だった。そ
んな円を超低金利で調達、高金利へ投資を行うという「キャリートレード」が
横行した。


 低利で商品を調達してそれを質屋に入れる。質屋から借りた資産を更に別の
質屋に入れる。そうやって資産を元手の何倍にも含まらせる手法は、20数年
前からアメリカやイギリスでは存在していた。
例えば低利で円を借り、日本国債(当時の格付け=シングルA、あるいはダブ
ルA=投資適格)を購入して、それを担保に違う国のファンドを担保の数倍の
規模で購入する。


 この手法が一般的に明るみとなったのは、ここ2〜3年ではないだろうか。
外為法の改正により個人が外貨を自由に保有できるようになったこと、市場が
整備されて個人が参加しやすくなったこと、競争が進んで手数料が下がった事、
などが挙げられる。


 アメリカドルは、この歴史を繰り返すだろうか。結論から言うと「ノー」だ。


 何故なら投資先が無い。円がゼロ金利だった時代は、世界では景気の上昇過
程だった。BRICs始め、投資先は豊富にあった。EUもイギリスでもニュ
ージーランドでもオーストラリアでも中国でも、身近な国の金利は、日本と比
べて非常に高かった。
だが、金利を当てにしない投資は別である。つまり値上がり益だけを追及する
場合はキャリートレードを利用して投資するのも考えられる。何せ元手は金利
がゼロだ。
しかし、トレードに回すお金を持つところはほぼ壊滅。年金やファンドも資金
の引き上げ方法に苦心しているはずだ。
どの国の株式市場も大幅な後退を余儀なくされ、時価総額が東京市場に肉薄し
ていた上海市場では、大崩となってしまった。あれほどの投資資金が大量に抜
け出てしまったためである。


 だが、アメリカのゼロ金利政策がいつまで続くのか、不気味だ。日本円は長
い間金利がかなり低かったため、行き過ぎた流動性の供給が世界経済へお金を
流れ込ませることとなった(推測)。しかも日本円だけではなくアメリカドル
もゼロ金利を始めるのである。過剰な流動性では済まされないほどの流動性が
市場に与えられるだろう。
スイスやイギリス、EU、カナダなどと特別に協定を結んで、ドルの貸し出し
をお願いしているにもかかわらず、今度は自国内の各企業の保有する資産も買
い取り、ドルを供給するというナリフリ構わないこの態度は過剰なのではない
か?一体FRBはどうしてしまったのか?


 ロンドンでの取引であるライボー(LIBOR=ロンドン銀行間取引=世界
中で注目される取引市場)では、まだFRBの満足する金利まで低下していな
いようだ。つまり、アメリカドルが欲しい人が多く存在し、ドルを貸す側が少
ないために金利が下がらない。
以前から比べれば随分低下しているが、このLIBORの金利が、今後のドル
政策を左右する一つの目安とみてよいだろう。


--◆為替と株式
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 さて、アメリカのゼロ金利政策という異常事態に直面しているが、それを踏
まえて株や債権に対して、どう投資するのかを考えなければいけない。


 ゼロ金利であるということは、それほど経済がヨレヨレで頼りないと考えて
よい。
今は外国人が冬休み。為替もアメリカ市場もさほど動かないのはそのせいで、
決して行く先を楽観視しているためではない。


 ゼロ金利がいつまで続くのか予想は出来ないが、アメリカ景気がまだ下がり
続ける事を考えれば


1.アメリカ向け輸出が減る(アメリカでは物が売れない。ドル安、自国通貨
高になるので物が売れない)。
2.アメリカ向け輸出が減るため、中国等の新興国は景気を減速させる。
3.域内経済が強かったEUでは、アメリカ市場で失った金融機関の投資資金
の穴埋めが難しく、金融機関は合併等で乗り越えようとする。融資基準も厳し
く行ない、財務体質を強化する。
4.各企業はリスクを取った投資は行なわず、設備への投資も凍結。従業員の
整理を行なうようになる。
5.収入不安を迎える従業員は財布の紐を締め、モノを買わなくなる。
6.企業は、輸出減、販売減により収益逼迫に直面する。


 どこかで聞いた話ではないだろうか。そう、デフレの進行懸念だ。収入が減
るのに物価も安くなる。いつぞやの状況に逆戻りの可能性がある。


 金利が下がる。つまり株式市場は敬遠される。
 金利が下がる。つまり債券高となり、債券市場にお金が流れ込む。


 景気悪化が進む場合、中央銀行は中心金利である政策金利を下げる。預金利
率も借金利率も徐々に下がる。お金を金融機関に預けずに、借金をしやすくし
てお金の廻りに弾みをつけたい考え。


 今後クリスマス商戦の様子などがアメリカから聞こえてくると思われる。そ
の芳しくない商戦をみながら日本株式市場は下げ続けるのではないだろうか。
8000円を割っても不思議ではない。


 円ドルの関係では、さほど動かないのではないかと見ている。90円を割っ
たが、強い抵抗にあって90円台に押し戻されている。逆に言えば、90円割
れが長く続くようだとドル売り円買いに対する抵抗勢力が消えたと考えてよい
のではないだろうか。
市場では90円を割ったことに対するショックは大きいようで、80円台にな
ってもどこまで円高が進むのか予想が付かないようだ。
円はいつまでも100円まで戻さないところを見ると、ドルの先安感は相当、
根強いとみるべきではないか。


 アメリカのお家芸である自動車産業が大揺れに揺れている。もしあそこで、
法的整理に当ててしまったら、アメリカ経済は腰砕けもいいところだろう。
確かに従業員への給料が高いのかもしれない、福利厚生に行き過ぎがあったの
かもしれない。
それを是正する良い機会ではあるが、日本と違い、権利の主張が激しいお国柄
である。長年の慣習を改めるのことはむつかしいのではないだろうか。


 アメリカドルはゼロ金利政策と量的緩和政策に出た。これ以上アメリカ景気
が下げてしまった場合、他に手立てがあるのだろうか。その手立てを見ること
が出来るだろう2009年は、非常に厳しい年となるだろう。


 この歴史的瞬間を生きる私たちは、生き証人だ。




[kabu104.com]-――――――――――――――――――――――――――――

■今後のポイント


 色々な人が色々な事を主張する金融業界ですが、皮肉もあれば的外れもあり、
様々な情報が、かなり錯綜しています。


 勉強をするにはもってこいの環境だと思いますが、生活が掛かっている方に
は洒落にならない状況だと思います。


特に金融業界に席を置いている方は大変だと思います。
生命保険業界では、米AIGさんの法的整理によるマイナス影響。
都銀や地銀では、株式市場の下落による投信の大幅な評価減とマイナスの確定
によるお客様の苦情。
証券業界でも株式市場の大幅な下落は、営業成績の上げられない状況だと思い
ます。
不動産業界でもマンションの投げ売りや、建設業者の破綻、買い手の付かない
土地、住宅ローンの厳密化など、厳しい状況だと思います。


 この状況は、来年は更に厳しくなると思います。
あのトヨタがまさかの営業赤字予測、日産なども派遣をすべて解雇するなど、
その対応はまさに急です。急激にアメリカ経済がしぼんでいく様子が伺えます。


 早く、アメリカ経済には立ち直ってもらいたいと強く願います。



 
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付 録


1.


 長い間、お休みをいただきました。


 個人的にはこの数ヶ月、色々とネタを書き集めては消して、かき集めては消
して、の繰り返しでした。


 短期間にあれよあれよと状況が変わり、為替の大幅な変動、株式市場の大幅
な下落、政策金利の急低下。どの話から手を付ければよいのか散々迷い、迷っ
た挙句に発行を見送ってしまいました。


 先日の日経には「個人が株を買い越し」とありました。皆さんも株を買いま
したか?


 私も目をつけている銘柄が凄い安くなっていたので、非常びっくりしていま
す。まさに「ノドから手が出るほど買いたい」状況ですが、まだ買わずに居ま
す。


 恐らく来年2〜3月頃に買場が来るのかな、と見ています。もしくは、3月
決算が出る4〜5月頃でしょうか。


 その頃には各企業が、先行きを予想するはずです。1ドル90円として利益
予想を計算している、といった感じです。その内容次第で決断したいと思いま
す。


 私が見た日経では「配当の割に株価が安いから」といったくだりがあったと
思いましたが、良い決算を示す企業が一体どれほどあるのか、と日経を読みな
がら思いました。良い決算を示せない企業が配当なんか出せるはずが無い。


 PERや配当利回りなどの数値に惑わされずに、皆さんも慎重にどうぞ!


2.

実はマガジンの最下部でアンケートを取っておりました。


結果は、役に立つという意見と役に立たないという意見が真っ二つ。
うーん、私としては意外な結果です。やはり目先の投資スタンスを書かなきゃ
駄目なんだろうなという予想を覆しました。

逆に言えば「目先の予想ばかりで浅いマガジンも多いのかな」とも感じます。

ご協力を頂いて大変にありがとうございました!


3.


*果たして今週の藍(あい)は! 9月28日生まれ 7歳2ヶ月


 「あやとびが飛べない」


 私は体育会系ではないので、運動は苦手です(きっぱり)。ですので、サッ
カーやキャッチボールを子供とやる、という、よく聞く「大人の夢」はありま
せん。


 私が教えられないものの1つに、縄跳びがあります。


 私は縄跳びで苦労した覚えはありません。二重飛び、後ろ二重飛びだって、
当時は出来ました。二重あやとびは出来なかったかな・・。ですが、どう飛べ
ば良いのか、本能で飛んでいた私には、藍に教えられるようなイメージが沸き
ません。


 藍は私に「なわとび練習帖」なるものを見せ、あやとびをやるので数えてて
欲しい、というのです。


 練習帖には1回、5回、10回飛べたら丸をするように書かれています。


 ところが風が強かったため、髪の毛をまとめるピンが外れるため、ズボンが
すぐ落ちてきてしまうため、上着がゴワゴワして邪魔だったため・・・つまり
10回は飛べなかったのです。


 藍はその場にしゃがんで泣きました。お腹が痛くて飛べない、と。


 そんな甘ったれた藍を見て私は回りもはばからず怒鳴りました。甘えるな。
飛べるまで帰らないぞ。泣いて飛べるんだったら、いつまでも泣け。


 藍は泣きながら挑戦しました。風が強かろうが、髪の毛が乱れようが、ズボ
ンが落ちようが、上着が邪魔だろうが、何度でも練習させました。


 約40分ほど練習したでしょうか。日が落ちて、寒風に私も耐え切れず。藍
には「5回飛べたら今日はもう良い」と、許しました。


 その帰りにスーパーで藍の欲しがったキャンディとガムを買って帰宅しまし
た。


 藍は約束しました。私が居なくても毎日練習する、と。
(平日は毎日22時〜23時ごろ退社するので付き合えない)


 藍が甘ったれるのは私のせいだ、と家内は言います。私はそういう自覚は無
かったのですが、自分を客観視するのは難しいもの。やり過ぎなのかやり足り
ないのか、教育もむつかしいですよね・・。




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