政治・経済

一新塾ニュース〜今のニッポンを変えろ!

1994年に大前研一を創設者として開塾したネクストリーダー養成のNPO法人一新塾。社会起業家、政治家を目指す方、仕事をしながら市民プロジェクトを立ち上げたい方へ最先端の市民の知恵をお届けします。「あなたの市民力で社会を一新」しませんか?

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【一新塾ニュース】562号『地元、阿蘇の“地元らしさ”を後世に残すために』

2014/04/01


 ■ 塾生活動レポート

      『地元、阿蘇の“地元らしさ”を後世に残すために』

                 一新塾第27期 東京本科 早野慎哉

 ■【参加者募集!】
   一新塾第34期(5月開講)「一新塾体験ワークショップ&説明会」
  (参加予約)→ http://www.isshinjuku.com/03bosu/b2_sietumei.html

    ●東 京:4月 9日(水)19:30〜21:45(定員になりました)
         4月12日(土)15:00〜17:45 
         4月16日(水)19:30〜21:45 
         4月19日(土)15:00〜17:45ほか
    -------------------------------------------------------
    ●仙 台:4月 6日(日)13:00〜15:45
         5月 3日(土)13:00〜15:45
    --------------------------------------------------------
    ●大 阪:4月26日(土)13:00〜15:45
    -------------------------------------------------------
    ●名古屋:4月27日(日)13:00〜15:45

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 メルマガ読者の皆さま、こんにちは。一新塾の森嶋です。
今回は一新塾第27期(2011年11月卒塾)の早野慎哉さんのメッセージを
お届けします。

 東京で建築設計の仕事に携われていた早野さんは、一新塾第27期で
地元である阿蘇を現場に、「千年前の阿蘇らしさを千年後も」とのビジョン
を掲げプロジェクトを立ち上げました。そして、2011年12月に阿蘇
にUターン。地元でますます志を生きる道を邁進されていらっしゃいます。

 Uターン後の活動の歩みと、現場に飛び込みチャレンジを繰り返してきた
からこその深い気づきを振り返っていただきました。

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  塾生活動レポート

     『地元、阿蘇の“地元らしさ”を後世に残すために』

                 一新塾第27期 東京本科 早野慎哉

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 2011年12月、私は会社を退職して実家のある阿蘇に戻り、観光の
視点から展開する地域活性化の活動を行っています。活動のビジョンは
「千年前の阿蘇らしさを千年後も」です。

 実家に戻って二年目、イベント「さけかすさんぽ2歩目」を行っている時に、
ある気付きがありました。「これまでの考え方ではいけない!」と、自分を
改めるきっかけが訪れたのです。以下は、考え方を改めた後に行ったイベント
の記事です。朝日新聞デジタルの全国版に載せていただきました。

 『酒粕ガールズ、熊本でデビュー 「副産物と呼ばないで」』
  2014年3月16日 朝日新聞DIGITALより
  http://www.asahi.com/articles/ASG3J5KFCG3JTLVB00G.html

 この掲載は、自分自身の変化によって、突き抜けることができた証なのでは
ないかと勝手に解釈させていただいて、現在の活動の励みにしています。

 このたび、これまでの自分と変わって行く自分について書こうと思います。


●阿蘇と東京

 私のこれまでを話す時は、両親の話からいつも始めます。
 両親28年前、父が35歳の時に脱サラして、福岡県から熊本県の阿蘇に移り
ペンションを始めました。当時はペンションブームの真っただ中で、たくさんの
旅行者が両親の始めたペンションにもいらっしゃいました。

 当時4歳だった私は、なぜ旅行者がこんな何もない田舎にわざわざ来るのか
わかりませんでした。以前、母に「なぜこんな田舎に来たの?」と尋ねると、
「田舎の環境であなたたちを育てたいと思って阿蘇に来たのよ」と言っていました。

 時は過ぎ、私は大学進学をきっかけに上京、大学卒業後は建築の設計や建築
現場の管理の仕事に就き、その後30歳の時に仕事を辞めて阿蘇に戻るまで、
約10年間東京で生活しました。

 東京の生活は一言で言うと、「便利」だと思います。
 コンビニまで車で10分、歩いて40分ほどかかるような阿蘇の田舎から出て
きた私にとって、歩いて10分で駅があり、駅ビルの中には本やCD、服など、
お金さえあればこれらを買える生活は充実しており、いつしか身の周りに物が溢
れるほどあることが当たり前になっても、便利な生活にどっぷり浸かっていました。


●何もない田舎

 そんな自分の生活を反省する行事が、1年に2回訪れました。お盆と正月に実家
に帰る時です。と言っても、実家に帰るメインの目的は帰省ではなく、ペンション
の繁忙期を乗り切る為の人手として働くことでした。いやいやながらも実家に帰った
時に感じる人工物の少なさは、普段は都会のコンクリートジャングルに囲まれた
生活を送っていた私にとって、懐かしさもあり、妙に安心したのを覚えています。

 4歳の時に感じた「なぜ旅行者がこんな何もない田舎にわざわざ来るのか」という
疑問は、都会の生活を長く経験すればするほど、少しずつ解消していきました。
同時に、人工物の少ない地元のことが少しずつ好きになっていき、自分の感性や
価値観を育ててくれた阿蘇の自然や温かい地元の人々、そして脱サラして阿蘇に
連れてきてくれた両親に感謝するようになりました。


●阿蘇に戻る

 30歳で仕事を辞めて、阿蘇に戻ることに決めた理由は、感謝するようになった
地元に活気が無かったからです。近所のスーパーでは若い人があまりおらず、
お年寄りばかり。小中学校が同じだった友達は、多くが熊本市内の会社に就職し、
市内に住んでいます。

 阿蘇を代表する景観の草原は、地元農家の方々の営みによって千年以上前から
保たれ続けていることを知った時は、誇りよりもまず焦りを感じたことを覚えて
います。  

 千年以上続く阿蘇の草原文化は、今若者が地元から離れて行っていることで、
維持できなくなるかも知れない。そう思うと居ても立ってもいられませんでした。

「一刻も早く阿蘇に戻らなければいけない。」

 妻には、会社を辞めて阿蘇に戻ることを相談し、理解してもらい、一緒に阿蘇
に移りました。

 阿蘇に戻ってきた私たち夫婦を両親は優しく迎えてくれました。ペンションの
食事部門を私たちに譲ってくれ、両親が経営する宿泊部門と連携して、営んでいます。
現在もこの関係は続いており、その仕事の合間を縫っては活動を行っています。


●阿蘇の高森町での活動

 私が住む高森町の人口は約6700人。平均年齢は51歳です。

 阿蘇に戻ると、一新塾でチームを立ち上げプロジェクトを検討した内容を、
早速地元に残る友人を巻き込んで実行しました。

 「あか牛BBQ」、「阿蘇ローカルガイド」、「山菜ツアー」、「わらカフェ」、
「こびととおさんぽ」、「ICT昔話読み聞かせ」…戻ってきて2年4ヶ月の間、
思いつくことはなんでもやってみました。

 小さい頃からペンションの手伝いなどで得た観光業の経験と、東京に生活したことで
阿蘇に来る都会の観光客のニーズを知っている(外から目線で地元を見れる)こと、
小中学校の同級生がいることが、他の人には無い私の武器だと思っています。

 今振り返ると、まずはとにかく、高森には若者がいるんだ!ということをプロ
ジェクトのイベントを通してアピールし、活気を取り戻そうと考えていたのだと
思います。ほぼ自分がプロジェクトの中心となって動いてきました。


●現状・根本原因・これまでの自分

 阿蘇に戻って来てからの生活や地域活性化の活動を通して高森町を見た時に、
人同士のつながりが無くなっていることが大きな問題だと思っています。以前は
生活集団として必須だった地域のつながりも、物の充実によって徐々に無くなっ
てきています。(田舎にも「便利」が浸透してきています)

 地域で助け合う精神や、地域に対して意識を持つ機会が減り、近所付き合いも
疎遠になり、仕事場や友人などの特定の人とだけ接する生活を送る私と同じ30代
の友人が増えています。

 私が活動するテーマは、
(1)環境を維持すること
(2)従来の観光の在り方を変えること
(3)コミュニティを維持すること
の3つを柱としていますが、そのどれもがつながりが無くなっていることによって
起こっているように感じています。

 これら現状になってしまった根本原因を考えてみると、「利己的」という文字が
頭に浮かんできます。誰かの為に、地域の為に、自分の少しの時間や手間を犠牲に
するといった考えが、悲しいことに地元には少ないことにがっかりしました。

 しかし、それは地元だけではなく、これまでの自分にも当てはまっていたことを
反省しています。自分がプロジェクトの中心となって目立つことで、どこかで頑張っ
ている自分をアピールしようという利己的な考えがあったのです。

●転換点

 そんな自分が変わるきっかけになった出来事は、昨年12月〜今年1月に行った
イベント「さけかすさんぽ2歩目」の中での「かす・コレ」企画の準備中に起こり
ました。この企画は、町の老舗酒蔵から採れる酒粕を使った商品開発を、町内の
飲食店などに依頼し、フランスのパリ・コレみたいにモデルが花道を歩いて、
花道の横に並ぶ観客に開発された商品をPRすると言った内容です。モデルの女性は
「SKG(酒粕ガールズ)」と名付けました。

 SKGのメンバーには町に住む20代〜30代の女性4人にお願いしました。

 私は、その女性メンバーのパワーに驚かされました。田舎では、女性は男性を
立てなきゃいけない、女性は前に出てはいけないという暗黙の了解みたいなもの
がある、と聞いていたので、それが今回のようにモデルとして、SKGという
グループとして人前に立つ場が設定されたことで、今まで押さえつけていたが
蓋が外れて、パワーが溢れ出たのではないかと考えました。

 同時に、自分も今まで周りを押さえつけて、自分が目立つようにしていたので
はないかと、ふと思ったのです。プロジェクトの中心に自分が立っていないと
成り立たないと思い込んでいる自分に気付いた瞬間でした。どこかでメリットを
見つけようと思っていた自分が急に恥ずかしくなりました。

 「かす・コレ」本番で着物を着たSKGは地元の方から大人気で、
◯◯ちゃんかわいい!と言われている姿を見て、この思い込みは捨てて、
このグループを本気で支援しようと強く思いました。


●利己から利他へ

 SKGは地元からの反応がとても良く、町を盛り上げるアイドルグループ
(愛される存在)として、もともと構想に入れていたデビュー曲初披露のステージ
を3月の町の祭りでしてはどうかというお話をいただきました。

 場を設定し、女性のパワーを引き出すこと。自分はプロジェクトにおいて中心
にいる必要はなく、下から支える役割になること。そして、利己(自分中心)から
利他(相手支援)に考えをシフトすること。私はこれらを念頭において、SKGを
プロデュースしていくことにしました。

 本番の日、高森町で開催された新酒まつりには、天気も良く約5000人の来場者
があったそうです。大勢が見ているステージで、デビュー曲「高森酒粕娘〜副産物と
呼ばないで〜」を初めて歌わせていただきました。結果は好評で、みなさん一緒
に歌ってくださり、地元出身のグループが登場したことに興味津々の様子でした。


●ポイントは“利益無し”

 今回のステージに対して徹底して支援を行うことで、町の中でも協力してくださる
方が数人現れました。数人でも町内で強力な発言力を持つ方々です。

「自分がこういったことをやってしまうと、地元の中で自分だけ利益を得るような
 形に見られてしまい、カドが立つのでできなかった。でも、若い人が頑張って
 やっていることを応援するくらいはさせてくれ。」

 協力者からのこの言葉が、今の高森のしがらみの多さとこれからの進む方向性を
的確に表していると思っています。

 このように、町が元気になる為に自分の利益無しで頑張っているグループや組織が
あることを多くの人に伝えていけば、そのグループを中心にした支援関係によるつな
がりができ、今までの利己的な考え方を変革することができないかと考えています。

 最後に、“利益無し”の行動は、“利益無し”では無いことを伝えておきたいと
思います。行動には時間や手間はかかりますが、その行動を田舎ではどこかでちゃん
と見ている人が必ずいます。その人が協力者になってくれたり、仲間(同志)に
なったりしてくれますよ。

(参考URL) さけかすさんぽ HP:http://sakekasusanpo.com/
      ペンション/ゲストハウス CottonClub HP:http://www.cottonclub.jp/
      食事処 兎野六歩HP:http://www.usaginoroppo.com/


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      【参加者募集!】東京・大阪・名古屋・仙台
        一新塾体験ワークショップ&説明会

        「“根っこ力”が社会を変える!」
        〜誰もが主体的市民を生きる時代〜

       一新塾第34期、2014年5月開講
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一新塾第34期は2014年5月開講です。

第34期の「一新塾体験ワークショップ&説明会」を下記日程で開催いたします。
末尾の申し込みフォーマットにて、ぜひとも、お待ちしています。

新しい時代の拓けに向けて一緒に一歩踏み出しましょう!

【主な内容】
 ●試練の時代を乗り越える自分軸の作り方
 ●現場主義で道なき道を切り拓くには?
 ●不可能を可能にする同志とのコラボレーション
 ●削ぎ落とす学びで「もやもやの思い」から「鮮明な志」へ
 ●「根っこ」と「幹」をつなげるフレームワーク「6つの箱」
 ●一年間で人生と社会をここまで変える!
 ●なぜ、3つのコースがあるのか?(政策提言・社会起業・市民PJ)
 ●塾生・卒塾生の挑戦の紹介

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【東京本科 体験ワークショップ&説明会】
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 日時:2014年4月 9日(水)19:30〜21:45(定員になりました)
    2014年4月12日(土)15:00〜17:45
    2014年4月16日(水)19:30〜21:45
    2014年4月19日(土)15:00〜17:45
    2014年4月23日(水)19:30〜21:45

 会場:一新塾セミナールーム
    (住所)東京都港区芝3-28-2カスターニ芝ビル2F
    (地図)http://isshinjuku.com/map.html

 テーマ:「“根っこ力”が社会を変える!〜誰もが主体的市民を生きる時代」

 講 師:森嶋伸夫(一新塾代表理事・事務局長)

 参加費:無料

 お申込み:末尾の申込フォーマットにてお願いします。


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【仙台地域科 体験ワークショップ&説明会】
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 日時:2014年4月6日(日)13:00〜15:45
    2014年5月3日(土)13:00〜15:45

 会場:「仙台市民会館」
    (住所)仙台市青葉区桜ケ岡公園4番1号
    (地図)http://www.tohoku-kyoritz.co.jp/shimin/koutu/guide.htm

 テーマ:「“根っこ力”が社会を変える!〜誰もが主体的市民を生きる時代」

 講師:森嶋伸夫(一新塾代表理事・事務局長)

 参加費:無料

 お申込み:末尾の申込フォーマットにてお願いします。


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【大阪地域科 体験ワークショップ&説明会】
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 日時:2014年4月26日(土)13:00〜15:45(最終回)

 会場:「難波市民学習センター」
    (住所)大阪市浪速区湊町1丁目4番1号 OCATビル4階
    (地図)http://www.osakademanabu.com/namba/

 テーマ:「“根っこ力”が社会を変える!〜誰もが主体的市民を生きる時代」

 講師:森嶋伸夫(一新塾代表理事・事務局長)

 参加費:無料

 お申込み:末尾の申込フォーマットにてお願いします。


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【名古屋地域科 体験ワークショップ&説明会】
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 日時:2014年4月27日(日)13:00〜15:45(最終回)

 会場:「ウィルあいち(愛知県女性総合センター)」
    (住所)愛知県名古屋市東区上堅杉町1番地
    (地図)http://www.will.pref.aichi.jp/frame/f-kotu.html

 テーマ:「“根っこ力”が社会を変える!〜誰もが主体的市民を生きる時代」

 講師:森嶋伸夫(一新塾代表理事・事務局長)

 参加費:無料

 お申込み:末尾の申込フォーマットにてお願いします。


< 一新塾 第34期 概要 >━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 ◎開 講:2014年5月
 ◎期 間:12ヶ月、『講義』『プロジェクト実践』『コンサルティング』
      平日夜間・土日で学びます(月4〜5回程度)
 ◎コース:政策提言・実現コース
      社会起業コース
      市民プロジェクトコース
 ◎ 科 :本 科(東京)
      地域科(大阪・名古屋・仙台)
      通信科
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-------------<申込フォーマット宛先:iss@isshinjuku.com>-----------------

 ■一新塾第34期(2014年5月開講)「一新塾体験ワークショップ&説明会」
 に参加します。

 【東京会場】
  2014年
    ( )4月12日(土)15:00〜17:45
    ( )4月16日(水)19:30〜21:45
    ( )4月19日(土)15:00〜17:45
    ( )4月23日(水)19:30〜21:45

 【仙台会場】
    ( )4月 6日(日)13:00〜15:45
    ( )5月 3日(土)13:00〜15:45

 【大阪会場】
    ( )4月26日(土)13:00〜15:45

 【名古屋会場】
    ( )4月27日(日)13:00〜15:45


 お名前:
 ご住所:                        (〒  −   )
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創刊日:2001-01-16  
最終発行日:  
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