政治・経済

チホウ政治じゃーなる

「民主主義の学校」と呼ばれる地方自治には、不思議なことがいっぱい。そんな誰もが知れば呆れる「知呆」な「地方」の政治の話を樺嶋秀吉が独断で報告。

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チホウ政治じゃーなる vol.331

2006/03/27

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【チホウ政治じゃーなる】  ■■■ ■ ■ ■ ■ ■ ■■■ ■ ■
 vol.331 特別号      ■   ■■■ ■ ■■■ ■ ■ ■ ■
 2006/3/27 発行      ■■■ ■ ■ ■ ■ ■ ■■■ ■■■
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  知れば誰もが呆れる「知呆」な話題や、思わず褒めたくなる「知褒」な
  出来事を地方紙や地方版から探し、報告する地方政治ミニ・ニュース。
  この号の配信部数は合計3,676部でした。 http://www.kabashima.com/
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      政治家、公務員、都道府県別「ひどさ」を総検証!
        民主主義のコストについてとことん考える
          『「税金ムダ喰い」のカラクリ』
 樺嶋秀吉著 光文社ムック(光文社刊) 定価(本体952円+税)
  内容紹介はこちら→ http://www.kabashima.com/pr/zeikin.html
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発行人より
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●今回の『ニューズレター「コラボ」ダイジェスト』にも「ネット上のコミュ
ニティづくりに最適化したサイトづくり」と題して、XOOPS Cube(ズープス 
キューブ)を使ったモデルサイトを紹介する記事を書いています。

 先月の本欄で「選挙の候補者や市民グループに使ってほしい」と、このモデ
ルサイトの利用を呼びかけたところ、大勢の方にアクセスしていただきました。
少しずつ更新していこうと思いながら、なかなか果たせずにいますが、サイト
内に設けたアンケートに対して「いいので、自分でも使ってみたい」と答えて
くれた方が僅かながらでもいたことに大いに励まされました。

 まだ試作段階ではありますが、モデルサイトをご覧になっていない方は本号
の下のほうにある記事を一読の上、ぜひ一度アクセスしてみてください。
http://www.kenkin.com/index.php


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コラボ vol.31 ■ダイジェスト■          2006-3-01
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[インタビュー書評]
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01:主張する本――『食べても平気? BSEと食品表示』
 (吉田利宏著/集英社新書/05年12月刊)
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宮川純一 Miyakawa Junichi 編集者

★「消費期限」と「賞味期限」違い、わかりますか?★

1「消費期限」と「賞味期限」の違いはどこにあるのか?
2「特定保健用食品」(トクホマーク)と「条件付特定保健用食品」の差とは
なにか?

 この2つの問いにすぐさま答えられる人は、業界関係者ならいざしらず、そ
う多くはあるまい。一般に浅く認知はされていても、実際に食品表示がどのよ
うな意味をもつかまでは知らない。BSE問題を境に、食品行政の検証までし
たうえで、消費者が「食の安全」とどう向き合うべきかを問おうとしたのが本
書である。以下、著者とのインタビューを交え紹介しよう。

★変化する食品行政★

 吉田さんは、02年3月まで衆議院法制局に在職。農水省担当として、食品
に関するさまざまな法律や制度改正に関わってきた。そのため、本書では食品
行政を担当してきた行政組織の変化も見逃さない。

「もともと農林水産省や厚生省は消費者行政を担当していませんでした。当時
は総理府(現内閣府)の仕事とされてきたのです。それが、1970年代以降
の消費者運動の広がり、それに伴う保消費者保護基本法の制定などによって、
所管官庁として事業者対応のほかに、消費者行政を視野に入れざるをえなくな
ってきた。その後一連のBSE問題で、食に関する国民の関心が一挙に爆発し
たのではないでしょうか。政治・行政もその対応を強く迫られたのです」


★自治体の役割は大きい★

「JAS法上も食品衛生法上でも、自治体は主導権を発揮しにくいようにみえ
ます。しかしオリジナルな食品表示マークの活用などによって、自治体が『食』
に関する政策の主導権をとりうることは十分可能なのです。市民に近い自治体
という立場を活かしながら、自治体は市民の食に対する関心をバックアップで
きるのです」と、吉田さんは自治体の活躍に期待を寄せる。

 食育イベントや地産地消活動のほかにも、自治体の役割や取り組みの可能性
は今後増えることは間違いない。

★食品表示制度は消費者の手で育てよう★

 1968年、消費者保護について国の責任を明確にするために誕生した消費
者保護基本法は、04年6月に「消費者基本法」と改正された。法律名称から
「保護」という言葉が削除され、その結果「政府の消費者政策が『保護』から
『自立』を求めるものへと変化した」そうである。吉田さんはその点を「もは
や消費者は、保護されるものではなく、行政と対等なパートナー」となったと
本書で指摘する。

「官が食品表示を周知徹底させるのはもう無理でしょう。むしろ、今後の健康
や安全に関する食品表示制度をよりわかりやすく進化・発展させていくのは消
費者の側です。そのためにも、食に関し、まずは知りたいことを整理し、実際
に問い合わせてみることが、最後には表示制度を自らの手でつくりあげること
につながるのです」
 吉田さんはこう締めくくった。


[会員の声]
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02:テロ対策の国へ「ようこそ」
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まさのあつこ Masano Atsuko ジャーナリスト

★吹き飛んだバケーション気分★

 1月、カナダのバンクーバーで開かれた林業業界の会議の取材に訪れた。往
復に同じ北米西海岸の米国ポートランドを経由すれば3万円(税金込みで約6
万円)で往復できる格安チケットが手に入ったからだ。ちょっとしたバケーシ
ョン気分。しかしそれが吹き飛んだのは、単にバンクーバーへの乗り継ぎをす
るだけなのに、いったんポートランドで入国、税関、出国手続きをやらなけれ
ばならなくなったときである。

「ポートランドで何を?」「用事はバンクーバーにあって、帰りは便がないか
らポートランドで1泊するだけです」
「バンクーバーでは何を?」「会議に出席します」

★入国担当官の口調が突如、尋問調に★

 この辺からおかしくなってきた。
「何の会議ですって?」「森に関する会議」
「森?」

 おおざっぱ過ぎたのかもしれない。「最後に米国に来たのはいつ?」と尋問
調になった。

「だから最後に来たのはですね……。あー、思い出せない。私、そんなに怪し
く見える?」
「誰も怪しくなんか見えないよ。だから僕たちがいるのさ。あなたは日本人に
見えないし」

★「9.11」以降の米国を実感★

 ますます形勢が悪い。日本のパスポートを持ち、日本人の顔をしているのに、
これでは9.11以降、アラブ系の人がいかに苦労したか想像がつく。英国の
地下鉄爆破事件のあと、怪しかったからと射殺され、片付けられた事件があっ
たことを恐怖と共に思い出した。

 やっと気が済んだか、左右の指紋、目紋(?)を撮られ、ようやくポンとス
タンプが押された。パスポートを受け取りながら、「たかが乗り換えがこんな
に難しかったっけ?」と憎まれ口を叩くと、「Welcome to the U.S.(米国へ
ようこそ)」とあちらも皮肉たっぷりにニヤリと笑った。8年来ない間に米国
は、「ようこそ」という言葉が皮肉になる国になってしまった。


[取材メモから]
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03:人口減少と団塊世代
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千葉茂明 Chiba Shigeaki 編集者

★ジャパニーズドリーム★

 かつて北海道東部の酪農一家を取材したことがある。夫妻の出身地は本州の
西日本。広い土地を求めて北海道に移住したのだった。ようやく手に入れた土
地は傾斜がある荒れ地。牛舎につなぎっぱなしの酪農家が多い中、彼らは放牧
型の酪農でコストダウンを図り、高品質の牛乳を生産。農協などからも優良酪
農家と言われるまでになった。子どもたちはいずれも跡を継ぎたいという。い
わばジャパニーズドリームの体現者だ。

★人口減少社会の到来★

 2007年から定年を迎える団塊の世代。その数、約700万人。ある調査
によると、その1%にあたる7万人に田舎暮らし志向があるという。

 昨年末、総務省が05年10月1日現在の国勢調査速報を発表した。「1年
前の推計人口に比べ2万人の減少、我が国の人口は減少局面に入りつつあると
見られる」との結果は、大きな衝撃を与えた。 

★「緑の雇用」から「定年帰住」へ★

 和歌山県では雇用からさらに一歩進め、「田舎暮らし」「定年帰住」をメイ
ンに据えたプロジェクトチームを昨年6月に設置。「和歌山」ならではの「新
たなライフスタイル(わかやま田舎暮らし)」を都市住民に提案し、新たな人
口流動を起こそうと意気込んでいる。

 現役世代ならば、職場の確保と子どもの教育が重要視されるが、リタイア後
の団塊の世代はそれらがネックとならない。すると何が決め手となるか。

 自然環境あるいは福祉・医療、地域の人々の受け入れ態勢だろうか。戦前か
ら戦後にかけての移住は、貧困が主たる要因だった。仮に7万人が田舎に移住
することになれば、これまで日本が経験しなかったタイプの大規模な人口流動
が実現することになる。そのことはもしかすると、日本人のライフスタイルを
も問い直すことになるかもしれない。


[おしらせ]
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04:ネット上のコミュニティづくりに最適化したサイトづくり
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樺嶋秀吉 Kabashima Hideyoshi ジャーナリスト

★叩き台の試作版が登場★

 ネット上で情報を発信する手段としてブログが流行っています。個人で活動
している分には不都合はないのでしょうが、グループでサイトを運営しようと
すると、ちょっと物足りなさを感じます。そこで、本文のタイトルにもあると
おり、ネット上でのコミュニティづくりに適したサイトづくりに挑戦してみよ
うと思います。

 じつは、当NPO法人コラボの今年度事業のひとつに「NPO・市民団体・
政治家のためのホームページ作成指導」があるのですが、そこまで仰々しくな
くても、とりあえずその叩き台となるようなものを模索して、まずまず納得の
できるものに仕上がった暁には(かつ、それを使ってみたいという要望があっ
たときには)、セミナーを開きたいと思います。

 その叩き台の、そのまた試作版を作ってみました。http://www.kenkin.com/
XOOPS Cube(ズープス キューブ)というコンテンツマネジメント・ソフトを
使っています。これを使えば、ホームページビルダーのようなHP作成専用ソ
フトは要りません。モジュールとよばれる機能部分(ブログをはじめとして予
定表、リンク集、掲示板など多数)とテーマと呼ばれるサイト全体のデザイン
をインストールだけで簡単に作ることができます。

 ただ、XOOPS Cube自体はフリーソフトなので利用に際して料金はかからない
のですが、インストールする先のサーバーがXOOPS Cubeに対応していないと動
きません。でも、XOOPS Cubeが利用可能なレンタルサーバーは月額千円程度で
すぐに見つかります。

★複数のメンバーが役割ごとにサイト運営★

 このソフトの特長はなんといっても、その豊富な機能を操作する権限をサイ
トにログインするユーザごとに細かく設定できることです。つまり、複数のメ
ンバーがそれぞれ異なる権限=役割(例えばブログ担当、スケジュール担当、
フォーラム担当など)をもってサイト運営に参加できるというわけです。どの
権限を誰に与えるかも自由に設定できます。

 また一般的なブログではコメント機能をオンかオフのどちらかしか選ぶこと
ができないので、不快な書き込みを避けるためにオフにしてしまい、せっかく
の双方向機能を生かしていない例もみられます。その点、XOOPS Cubeならば、
書き込みができる人を例えば「ユーザ登録した人だけ」というように絞り込む
ことができます。

 試作版ではとりあえず、スタッフ1(総括責任者)、スタッフ2(フォーラ
ム担当)、スタッフ3(スケジュール担当)、ボランティア、支援者、そして
サイトを運営する管理者の6種類設定してあります。管理者(樺嶋)を除く5
者のユーザ名とパスワードが出ていますので、実際にログインしてみて、どの
機能が使えるか(あるいは使えないか)を試してみてください。

 ちなみに、サイトのメニューの中にある「お知らせ」はブログ、「このまち
をこう変えたい」はフォーラム(掲示板)、「アンケートに協力して!」は投
票、「いろんな行事に参加しよう」はイベント案内、「こんな活動してます」
は写真アルバム、「スケジュール確認を!」は予定表の機能となっています。

 このような多種多様な機能を、まるでパズルのように組み合わせていくわけ
です。私もまだまだ1ユーザにすぎませんが、皆さんのメンバーの中にインタ
ーネットに少し詳しい人がいたら、すぐに利用することができます。

 なお、詳しいことはXOOPS Cubeの公式サイトをご覧ください。
http://jp.xoops.org/


[あとがき]
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05:あなたのまちの「県庁の星」は輝いているか
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 映画「県庁の星」を観ました。桂望実さんが書いた同名のベストセラーを映
画化したもので、織田裕二(エリート県庁マン)と柴咲コウ(織田の研修先で
ある三流スーパーのパートリーダー)が主人公です。映画のパンフレットに拙
文を寄せた関係で原作と脚本の両方を読んでいたのですが、やはり映像の力と
いうのはすごいと感心しました。

 映画では、エリート県庁マンの奮闘でスーパーは大きく変貌を遂げましたが、
県庁のほうは手強そうでした。それはそうです。現実に引き戻れば、県庁職員
の意識改革に取り組んだ知事は数多いますが、成功例はほとんどないと言って
いいほど難しい課題だからです。生活者起点をモットーに意識改革に取り組ん
だ、あの三重県の北川正恭前知事でさえ、在任中に変えることができた職員の
割合は半分といわれます。職員との間に深刻な溝を作ってしまった長野県のよ
うな例もあります。

 県庁や市町村の役所に、織田が扮した「野村聡」のような行政マンが果たし
て何人いるでしょうか。住民の幸福度は、その人数で決まる――そんな思いが
映画を見終えて強まりました。
(樺嶋)


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チホウ政治じゃーなる
編集・発行人 樺嶋秀吉
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