政治・経済

チホウ政治じゃーなる

「民主主義の学校」と呼ばれる地方自治には、不思議なことがいっぱい。そんな誰もが知れば呆れる「知呆」な「地方」の政治の話を樺嶋秀吉が独断で報告。

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チホウ政治じゃーなる vol.307 特別号

2004/12/27

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【チホウ政治じゃーなる】  ■■■ ■ ■ ■ ■ ■ ■■■ ■ ■
 vol.307 特別号      ■   ■■■ ■ ■■■ ■ ■ ■ ■
 2004/12/27 発行      ■■■ ■ ■ ■ ■ ■ ■■■ ■■■
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   知れば誰もが呆れてしまう! そんな「知呆」な「地方」の政治の
   出来事を地方紙や地方版から探しだし、報告するミニ・ニュース。
   この号の配信部数は合計3,933部でした。 http://www.kabashima.com/
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      政治家、公務員、都道府県別「ひどさ」を総検証!
        民主主義のコストについてとことん考える
          『「税金ムダ喰い」のカラクリ』
 樺嶋秀吉著 光文社ムック(光文社刊) 定価(本体952円+税)
  内容紹介はこちら→ http://www.kabashima.com/pr/zeikin.html
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発行人より
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●毎月第4週はNPO法人コラボが発行しているニューズレター「コラボ」の
ダイジェストをお送りしています。このニューズレターに興味を持った方は、
購読方法をNPO法人コラボのサイトにある「ニューズレター」ページで説明
しておりますので、ご覧ください。
NPO法人コラボのサイト→ http://www.npo-collabo.org/

●ニューズレター「コラボ」11月号のインタビュー記事で紹介した埼玉県志
木市の「市住民自治基金条例案」が12月定例市議会に提案されましたが、議
会の理解が得られず、可決の見込みがないとの理由で審議前に取り下げられま
した。
※ニューズレター「コラボ」11月号のダイジェスト ↓
http://www.kabashima.com/journal/backnumber/303.html

「市側の事前の説明に対し、市議会側から『あえて基金化する必要性はあるの
か』『アンケートの対象が無作為抽出の千人というのは少ないのでは』などと
条例制定を『時期尚早』とする意見が相次いだ」(12月1日付東京新聞埼玉
版)そうです。

 市側は提案を撤回したものの、市民と議会の理解を得て早期に条例化したい
考えで、住民自治基金制度について意見を求めるパブリックコメントを始めま
した。市のHPから意見を書き込めるようになっていますので、志木市在住の
方はもとより、市外の方でも、この制度に賛同する方はぜひ実現に向けた応援
メッセージを送ってあげてください。

※志木市HPのパブリックコメント ↓
http://www.city.shiki.saitama.jp/html/topics/juuminjichikikinnitsuitegoikenwookikasekudasai.html

あるいは、志木市HPのトップページにある「TOPICS 最新情報」の中の「志
木市住民自治基金制度(案)について ご意見をお聞かせください」をクリッ
クしてください。
※志木市HP
http://www.city.shiki.saitama.jp/


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コラボ vol.18 ■ダイジェスト■          2004-12-01
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[feature/特集]
見えてきたリサイクル政策の「盲点」
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01:リサイクル推進するほど増える企業への課税
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松本津奈子 Matsumoto Tsunako
    佐野環境都市計画事務所プロジェクトマネージャー・中小企業診断士

<家電、自動車と汎用製品のリサイクル政策が進む中で、大手家電量販店によ
る廃家電の横流しや、消費者の不法投棄など、自治体が新たな不法投棄の山に
頭を抱えている。オートバイのリサイクル・スキーム立案に携わった環境コン
サルタントの松本津奈子さんにリサイクル政策の盲点を聞いた>

★まちまちなリサイクル・スキーム★ 

―― オートバイも家電のような問題を抱えているようです。この10月にス
タートしたリサイクル・スキームの特徴を教えてください。

松本 もともとオートバイは、自動車リサイクル法を策定する議論の中で検討
されていましたが、自動車と処理方法が違うことなどから、同法の対象とはな
りませんでした。しかし、オートバイ業界は「社会全体でリサイクルへの関心
が高まる中で、2輪車だけやらないわけにはいかない」と、法律に縛られない
業界の自主取り組みの道を選択しました。

 ただ、ひとくちに「リサイクル」といっても、オートバイと、すでにリサイ
クルが始まっている家電、来年1月開始予定の自動車ではそれぞれのスキーム
は異なっています。オートバイのリサイクルの場合、10月以降に発売する新
車には、リサイクル費用を製品価格に織り込み(価格内部化)、消費者が廃棄
するときには無料でメーカーが引き取ることにしました。

★課税避けた家電・自動車業界★

―― どうして、リサイクルの対象品によって、スキームがまちまちになって
いるのですか?

松本 政府は、製品の使用済み段階の責任を、生産者(メーカーなど)に課す
ことによって、不法投棄に対する自治体負担といった環境負荷が少なくすむよ
うな社会システムを目指そうとしています。

 ただ 家電や自動車のような耐久消費財の場合、今年販売した商品であって
も、実際にリサイクルされるのは、数年後ということになります。そのため、
販売した会計年度内に発生しない費用の会計上の扱いが現行制度では問題とな
り、その点が、家電、自動車、オートバイそれぞれが異なるスキームとなった
要因といえます。

 つまり、メーカーは、自らの責任でリサイクルを推進すればするほど、新た
な負担を強いられる、という構図になっているのです。ですから、家電も自動
車も、新たな税負担を生じるという事態を避けるために、徴収するリサイクル
費用に課税されない工夫をしたことになります。

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02:対応できていない現行の会計制度
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★Lose−Loseトライアングル★ 

―― オートバイのリサイクル・スキームでは、この課税問題をクリアするこ
とができたのですか?

松本 残念ながら、できませんでした。というか、価格を製品に含ませる内部
化をしたからこそ、会計技術的な問題に直面してしまった、とも言えます。

 従来の会計制度では、「将来発生するリサイクルのための費用」といった考
え方がなかったので、新しい政策に対する会計処理が適切にできない。それが
ために企業がリサイクルを敬遠するようになれば、「何のためのEPRか」と
本末転倒な結果になると懸念しています。

 これは、最終的には消費者や社会にふりかかってくる重要な問題です。私は、
「企業・行政・市民によるWin―Winトライアングル」の実現をモットー
にしていますが、これでは、「Lose−Loseトライアングル」になって
しまうと案じています。

★参考になるドイツの法改正★ 

―― 何かよい手立てはないのでしょうか?

松本 会計技術上の問題がメリットを阻害する、という現状を放置していくと、
社会リスクがどんどん広がっていく危険性が生じることになりかねないと私は
非常に懸念しています。この事態を阻止する一例がドイツの場合です。自動車
リサイクル法を導入するにあたって、処理費用の財源をメーカーが確保できる
ように、所得税法の改正も含め、引き当て計上の損失処理を可能にしました。

「環境」は「平和」と同じで、「当然あるべきもの」なのではないでしょうか。
ですから、無理な“環境負荷”を企業・行政・市民いずれにもかけないよう、
今わかっている懸念ならば、それが深刻にならないうちに解決していきたい、
と切に思っています。
(了)

(インタビュー/構成・木村恭子)


[serial report/知事に特別秘書は必要か vol.6]
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03:政治・行政の素人が知事になる時代を迎えて――最終回
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政野淳子 Masano Atsuko ジャーナリスト

「知事に『特別秘書』(あるいはそれに代わる者)は必要な存在である」と仮
説を立て、その有り様を検証するために始めたこのシリーズを通して見えてき
たのは、一口に「特別秘書」と言っても、それぞれの県によって、事情が違え
ば、機能や仕事の内容も変わるという当たり前の事実だ。

 たとえば、大阪のように、知事与党が議会で多数を占め、「知事部局」と呼
ばれる庁内組織と摩擦が起きる要素も心配もない場合、特別秘書は必要ないと
言わざるを得ない。なぜなら、副知事にできて特別秘書にできない仕事はあっ
ても、特別秘書にできて副知事にできない仕事はないからだ。

★ 独走につながる要注意ライン★

 では、特別秘書を置くことの意味は何か。一つには、副知事とは違い、行政
の意思決定ラインの外にいて決裁権をもたないことが特徴だろう。これを利点
と見るか不利な点と見るかは知事の考え方次第だ。

 一方、制度さえあれば議会の承認もいらない、誰にも相談なしに任用でき、
妥協なしの人選が可能だ。公職でありながら、アカウンタビリティも特別秘書
本人にはほとんど求められない。このラインが強くなりすぎると、独裁につな
がる可能性はある。

★当選から始まる「地方改革の時代」★

 昨今、市民派と言われる知事を、有権者が当選させることも不可能ではない。
行政組織について何も知らない有名人(政治の素人)が市民グループに担ぎ出
されて立候補する県も長野だけの話ではない。

 そんな場合、もしも当選の暁には、有権者の側にも知事を支える責任が生じ
てくる。徳島ではせっかく出した市民派知事が、議会との摩擦から不信任案が
出され、再選を逃した。こうしたことから得られる教訓は何か。それは、知事
を担ぎ出すのであれば、当選後に、その知事をどう支えるのかという態勢まで
考えておかなければならないということだ。当選させたら終わり、ではない。
当選からすべては始まる。

★知事を支えるポストとしての重要性★

「何かを変える」ために市民派知事を送り込めば、必ず議会や行政との衝突が
ある。その時、その「何か」を実現するために知事をどう支えるか。その方策
を考えることも、候補者を出す側に求められるわけだ。その方策の一つとして
特別秘書というポストを使うことができるということは言えそうである。しか
し、それを生かすも殺すも知事次第という意味では、決定打ではない。現時点
で私が出せるささやかな結論だ。
(了)


[books review/テーマ書評]
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04:積み上げられる地域災害の教訓
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宮川純一 Miyakawa Junichi 編集者

★語り継がれる防災教育――地域の教訓★

「稲むらの火」という話をご存知であろうか。『高めよ!防災力――「いざ」
に備えて「いま」やるべきこと』(務台俊介、レオ・ボスナー共著 ぎょうせ
い 2004年)によると、戦中の国定教科書にあった話だそうで、簡単にい
うとこんなストーリーだ。

 地震だ。五兵衛は気づいた。それにいつもの地震と違う、そのように感じて
海を見た。すると、海岸の岩肌や砂浜がいつもの海岸のさらに奥まで露になっ
ているではないか。「津波だ」――五兵衛は、豊年祭の準備に夢中になってい
る村人にどのように伝えたらいいのか、とっさに考えた。「そうだ、稲むらに
火をつけるしかない」そう思い立って、松明の火を放つ。するとあたり一面の
火事に気づいた村人は大騒となり集まってきた。「見ろ、やってきたぞ」、五
兵衛が海岸を指さすや否や、海岸には大津波が押し寄せた。「稲むらの火」に
集まった村人は無事助かったというのだ。

 この話、決して作り話ではない。「安政南海地震」直後の紀州和歌山藩広村
(今の和歌山県広川村)が舞台だという。また本書によると、この話は当時の
小学生にとって強烈な印象を残したと、元消防庁長官が語ったそうである。今
の小学生はもちろん、わたし等も知るはずもない話だが、確かに記憶に残る話
である。

★阪神淡路大震災――住民の教訓★

 震災復興も決して明るい希望だけが満ちているわけではない。ときには「街
のかたちを変える」こともある。さらには、地域のコミュニティを分断するこ
ともあるのだ。

 先の阪神淡路大震災はまだ記憶に新しい出来事だ。マグニチュード7.3に
よる都市直下型地震によって、死者6432名、負傷者4万3792名、家屋
倒壊24万9180棟という膨大な被害が生じた。そして、この震災直後、被
害を受けた地域のマンション建て直しをめぐって、新たな問題が生じたのだ。

『あなたのマンションが廃墟になる日――建て替えにひそむ危険な落とし穴』
(山岡淳一郎著 草思社 2004年)には、マンション復興をめぐる震災の
第2の傷跡ともいえる状況が詳しく描かれている。

★9・11テロ――首長の教訓★

 今も対応に走りまわる新潟県内の市町村首長たちの気持ちとは、一体どのよ
うなものだろうか。『リーダーシップ』(ルドルフ・ジュリアーニ著 楡井浩
一訳 講談社 2003年)には、前ニューヨーク市長ジュリアーノ氏の9・
11事件当日の回想がある。

 ニューヨークの犯罪抑制や財政再建で辣腕を振るった名市長でさえ、その心
労は並々ならぬものだったにちがいない。それでも、「追いつめられても自分
の感情をコントロールしなければならない」と常に肝に銘じ、部下の「パニッ
クに陥った」という言葉を聞いたときには、2度とその言葉を使わないように
戒めたという。

 今年も度重なる台風の襲来に全国各地で被害が続出した。しかし、忘れられ
るのも早い。積み上げられた教訓を行政と地域住民がどのように継承していく
のか――地域防災の課題は大きい。
(了)


[essay/エッセイ]
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05:強さとしなやかさ――子どもたちの「人間力」を育むために
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七海陽 Nanami Yoh フリージャーナリスト

★小学校の生徒会長が見た「政治の世界」★

 最初の政治についての記憶は、小学生のときの田中角栄です(笑)。あると
き母が、伯母と田中角栄がいっしょに収まった写真を見せてくれたんです。

「総理大臣と伯母さんがいっしょに写っている!」。母の姉である伯母とテレ
ビのなかで「まあ、その〜」と言っている人が、集合写真の中央に隣同士で並
んでいたんですからね。それは鮮烈に覚えています。伯母は新潟県で小さな建
設会社を営んでいたので、その関係からでした。

 だけど、直後にロッキード疑惑。伯母の話を聞いてくれたり、田舎の産業を
助けてくれるような、身近でいい人という印象は、変わっていきましたね。政
治とカネや産業はつながっているんだ。難しいんだと素朴に思ったものです。
(後略)


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 告知
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 来年1月のニューズレターはお休みさせていただき、次号は2月初めの発行
となります。ご了承ください。


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チホウ政治じゃーなる
編集・発行人 樺嶋秀吉
ご意見・ご要望は info@kabashima.com
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バックナンバーも http://www.kabashima.com/ でご覧になれます。
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        すべての都道府県政を多角的に評価
          『採点! 47都道府県政』
 樺嶋秀吉著 平凡社新書(平凡社刊) 定価:本体820円(税別)
  内容紹介はこちら→ http://www.kabashima.com/pr/saiten.html
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