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Wing-Mel No.2805 1分で読む日本の思想(15) 世阿弥 〜 秘すれば花なり

2019/09/13

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    1分で読む日本の思想(15) 世阿弥 〜 秘すれば花なり

■■ 転送歓迎 ■■ No.2905 ■■ R01.09.13 ■■ 7,741部■■

世阿弥は、応永六年(1399)三十七歳のとき、芸を子孫に伝えるために『風姿花伝』を執筆し始めた。芸能とは、貴賤の別なく、あらゆる人々の心をやわらげ、感動を与え、生きる喜びを与え、幸せを感じさせることである。能は美しい花である。観客にとって、常に面白く珍しいものでなければならない。
この能の本質を忘れずに、この道を修行し稽古を重ねるのであるが、毎回同じものになれば観客は飽きてしまう。そこで、自力によって工夫して新しいものをつくり出す。この創造する力は、「心から心に伝える花」だから、言葉で説明することはむつかしい。自力で自得して掴むしかない。
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離見の見

 舞に、目前心後といふことあり。「目を前に見て、心を後に置け」となり。(略)見所より見る所の風姿は、わが離見なり。しかれば、わが眼の見る所は我見なり。離見の見にはあらず。離見の見にて見る所は、すなはち見所同心の見なり。その時は、わが姿を見得するなり。(『花鏡』舞声為根)

【訳】舞には、目前心後ということがある。「目は前を見ながら、心は背後に置く」ということである。(略)観客から見た演者の姿は、演者が自分の姿を自分で見たものではなく、自分を離れて、観客から見た客観的な見方である。演者自身が自分を見るのは、主観的な我見である。
 客観的に見ている離見ではない。心の目で、客観的に自分を見ているのではない。自分を離れて他人の目で自分を見るとは、観客と同じ心で自分の姿を見るということである。
その時、はじめて自分の正しい姿を見たことになる。

1. 國武忠彦『語り継ごう 日本の思想』、明成社、H27
http://www.amazon.co.jp/o/ASIN/479421426X/japanonthegl0-22/

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