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Wing-Mel No.2851 「元号問題は深追いしなくて良かった」(山村明義)

2019/04/10

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           「元号問題は深追いしなくて良かった」

                                                  山村明義
■■ 転送歓迎 ■■ No.2850 ■■ H31.04.10 ■■ 7,791部■■


 まずは5月1日からの新しい元号である「令和」が、良き時代となることを日本人として心よりお祈り申し上げます。

 さて、今回は報道各社は結局どこも「元号スクープ」が出来なかった。特に朝日・毎日は最後まで追っていたようだが、元号報道について、自分の経験を踏まえて少し触れておきたい。 

 というのは「平成」の元号が決まる過程で、私自身も「元号を追って欲しい」と頼まれたことがあるからだ。どの社も元号に関してはエース記者が投入され、駆り出された私も約2ヶ月間という短期間で把握するために、ある程度「決め打ち」をする必要があった。つまり、「元号を誰が決めるのか」という人選を最初からこちらで絞り、過度な深追いはしないやり方だった。

 そこで決め打ちしたのが陽明学者で有名な故安岡正篤氏。当時、取り沙汰されていた漢学者・諸橋轍次氏や貝塚茂樹氏は亡くなっており、「今回は安岡氏が元号を決める」という情報が事前に大量に流れていたからだ。

 そのため急遽四書五経などを勉強し直し、新宿区初台にあった安岡氏の自宅に私は通った。ところが、安岡氏は自宅にまったく帰ってこない。当時、細木数子氏と同棲していたため神楽坂の家に住んでいたことを知ったのは少し後のことで行き先を変えたが、致命的だったのは、この情報自体が政府関係者の流した「囮(デコイ)情報」だったことである。

 実際に「平成」は、当時の的場順三内政審議室長が東京大学の東洋史学者だった山本達郎教授に極秘裏に依頼し、彼の発案で決まっており、私を含め多くの記者たちはそのことを知らなかったはずだ。私自身も「政府が本命で委嘱したのは山本氏であり、安岡氏は囮(偽)情報だった」とある政府関係者に後で聞かされた。

 当然安岡氏ならばと考えた予想もはずれ、元号は平成となったが、いまでも元号問題は深追いしなくて良かったと負け惜しみではなく思っている。元号が何になろうと、良い時代にして行くか行かないかを決めるのは、マスコミではなくあくまで当事者である日本国民であり、それをリードして行くのは日本の政治家の責務だと考えるからだ。

 建て前では「国民の知る権利に応える」としながら、本音では「政府に一泡吹かせてやろう」と考えているような「左翼ジャーナリズム」とは、私は一線を画したい。

 日本の元号は、やはり日本人自身が、厳粛にきちんと出来る限り古式に則って手続きを踏み、自らの誇るべき暦文化として決めて欲しいからである。万が一、抜いたところでその案は差し替えられる。総責任者の菅官房長官は、「首取り」に走る記者から追われる立場で大変だっただろうが、今回は本当にお疲れ様でしたと申し上げたい。

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