国際情勢

JOG Wing 国際派日本人のための情報ファイル

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Wing-Mel No.412 テロとの戦いは長期戦?

2001/10/22

 _/          _/  _/                      テロとの戦いは長期戦?
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_/    _/    _/  _/  _/    _/  _/    _/                YoJirou
 _/  _/  _/    _/  _/    _/  _/    _/      H13.10.22 4,833部
 _/  _/      _/  _/    _/    _/_/_/         JOG Wing No.412
                                _/     国際派日本人の情報ファイル
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     米国では上院の事務所内で炭疽菌が検出され、スタッフなど
    に陽性反応も現れた。このため上院も下院も一時休会するとい
    う事態になっている。炭疽菌は加工されて純度の高いものにな
    っているとの情報もある。炭疽菌も郵便で送られる程度なら大
    規模な被害にはならないだろうが、アメリカ国民に与える心理
    的脅威は計り知れないものがある。テロもまたそこを狙ってい
    るだろう。テロとの戦いはどこまで続くだろうか。

     ブッシュ米大統領は、17日に上海のアジア太平洋経済協力
    会議(APEC)首脳会議に出発するのに先立ち、大統領執務
    室で約30分間、日本の読売新聞、中国の人民日報、韓国の聯
    合ニュースの代表と会見した。

     読売新聞(インターネット版)によると、大統領は、「テロ
    リストには相応の結末が待ち構えており、テロ組織をかくまう
    国家も責任を問われるとの明確なシグナルを示すまで、忍耐強
    く、断固たる意思で任務を遂行する」と表明。「テロとの戦い
    には2年以上を要するかも知れない」と、長期戦の覚悟を強調
    した。 (CNN 10.18)

■編集者・YoJirouより■

■いつまで続く世論の支持

     ブッシュ大統領は読売新聞との会見で「一部の人々は、『も
    う(対テロ戦争には)疲れた。なのにブッシュ大統領は戦争を
    続けている』と言い始めるかもしれない」(読売 10.18)と米
    世論の支持が、今後弱まるおそれを率直に認めた上で、テロ撲
    滅を任期中の大きな使命とする覚悟を示した。

     それくらい、今回の対テロ戦争は長期化する可能性が高いと、
    トップシークレットを知り尽くした米国の最高指導者が観てい
    るということだろう。これは容易なことではない。

     今回のテログループの狙うところは、アメリカ憎しの怨念で、
    彼らの神のためにテロを行っている。アメリカに何も望んでい
    ない。望んでいるとすれば、中東地域からのアメリカの完全撤
    退であろうか。彼らは同情されたいと思っていないし、物質的
    な見返りも望んでいないから取引しようという気がない。国際
    社会の一員として認められたいとも思っていない。彼らを駆り
    立てているのは政治ではなく、彼ら独自の宗教的動機だ(彼ら
    は決してイスラムを代表していない。あくまでも彼ら独自の宗
    教であるが、影響力は強い)。誰のためでもなく、ただ彼らの
    神のためだけにテロを行っている。彼らの神に関係ない者は迷
    惑を被っている。

     物質的見返りも、認知も望んでいない、死ぬと聖戦士となる
    ような者を相手の戦争はいつ終わるとも見当がつかないとも言
    える。相当苦しい長期戦となる可能性もある(アフガン攻略自
    体は早期に終わるとしても)。

     ビンラディンはそういうテロ組織ネットワークの象徴的存在
    だ。逮捕されたり、殺されたりすれば、より象徴性が高まり、
    後に続く者がぞくぞくと出てくる可能性大である。

■テロ組織の細胞との苦戦

     ビンラディンのテロネットワークの細胞は世界中に散らばっ
    ているようだ。しかも、一般市民の間に溶け込んでいる。

     炭疽菌騒ぎも手伝って、米市民はかなり神経過敏になってい
    る。FBIに寄せられた新たなテロ情報は10月14日までで
    573件。「報復テロはない」と断言してくれる公的な機関は
    どこにも見当たらない。「念のため」と懐中電灯や保存食、飲
    料水、下着などを一式かばんに詰めて職場や家に置く人が急増
    している。

     「マスコミのテロ予測は何度も外れた。でも、政府とマスコ
    ミが口をそろえて報復テロを警告しているときに、ほかに何を
    信じたらいいのか途方に暮れる」。(asahi.com 10.16)

     全米だけでなく、欧州にも拡大してきそうな炭疽菌事件。ウ
    サマ・ビンラディンの関与も指摘されている。日本に及んでこ
    ない保証はない。“敵”はわずか数ミクロンと「見えない凶
    器」だけに、日本に入った場合の恐怖感、パニックはいかばか
    りであろうか。

     外交・軍事・捜査・情報などのあらゆる力を使って、テロ細
    胞をひとつずつ潰し、ネットワークを殲滅することが、ブッシ
    ュ大統領の言う「New War」だろう。テロ細胞をひとつ
    ずつ潰すのは炭疽菌をひとつひとつ潰すような気の遠くなるよ
    うな作業となるかもしれない。

■「ざまあ見ろ、アメリカ」

     アメリカのテロを見て、「ざまあ見ろ、アメリカ」と言った
    (HPに書いた?)社民党の議員がいるらしいが、まさに天に
    唾をする愚かしい輩が日本国の国会に入っている見本だろう。
    国益を損なうこと著しいものがある。こんな者が議員になれる
    社民党のレベルは最早衰亡寸前ということだろう。

     「アメリカ、ざまあ見ろ」という言葉は、やがて日本に向け
    られる言葉となるのだ。その可能性は大きい。

     東京の地下鉄サリン事件は化学兵器が戦場以外で初めて使用
    された衝撃的な事件だった。だが、衝撃と受けとめ直ちに対策
    を講じたのはアメリカなどで、日本は対策が遅れてきた。米国
    の生物テロを他人事のように見つめる安全ボケ症が怖い。
    (読売 10.19)

     サリン散布、炭疽菌製造のテロ集団オウムに破防法を適用し
    て解散に追いやる絶好のチャンスを潰したのも、「アメリカ、
    ざまあ見ろ」と言った社民党を先頭にした左翼勢力、“人権
    派”勢力であったことを忘れてはならないだろう。彼らの意識
    下にはテロリストのカリスマ、ビンラディンと大いに通じるも
    のがあるようだ。ということは当然北朝鮮とも大いに通じるも
    のがあるということだ。得体の知れない怨念を持っているとい
    うことだ。

■テロリスト養成国家近在

     北朝鮮への医療援助に携わった末、同国から追放されたドイ
    ツ人医師、ノルベルト・フォラツェン氏は都内で産経新聞の取
    材に応じ、北朝鮮がイスラム諸国に対し「テロ目的のパイロッ
    ト養成を実施している可能性がある」と指摘した。

     ドイツの民間人道援助組織「カップ・アナムーア」の所属医
    師として北朝鮮に滞在したフォラツェン氏によると、平壌市内
    にはイラク、リビア、イラン、エジプトなどのイスラム諸国の
    軍幹部が多数滞在。いずれも各国大使館に所属する制服組だが、
    他の外交官とは異なり自ら自動車を運転するなど、当局の監視
    から外れて平壌市外でも自由な行動が認められていたという。

     こうした異例の待遇を受けている彼らへの扱いに疑問を抱い
    たフォラツェン氏は、診療を通じて実態を探った結果、リビア
    の軍幹部などから、「われわれは(北朝鮮との)共同軍事訓練の
    ためにここにいる」「主にパイロット訓練を行っている」との
    証言を引き出した。さらに北朝鮮から脱出後に韓国の情報当局
    者から、「北朝鮮はイスラム諸国にテロを目的に飛行機を使っ
    たパイロットの操縦訓練を行っている」ことを確認したという。
    (産経新聞 10.20)

     米軍基地を抱える日本はテロの目標になる危険が高い(だが、
    米軍がいなくなれば自衛さえできないのが日本の現状)。しか
    も危険なテロ国家が周辺に存在する。アメリカへの大テロに対
    し、あれもできない、これもできないと非協力的だった日本が
    大きなテロに襲われたら、テロへの報復はおろか援助もろくに
    してもらえず、無視されてしまうだろう。「ざまあ見ろ、Japa
    n」と思う国も多かろう。「いずれの国家も自国のことのみに
    専念して他国を無視してはならない」のに、すでに国際情勢の
    変化に適応できなくなった憲法を口実に半世紀以上一国平和主
    義に逃げ込んできたエゴイズムの報いが現実となる日も近いか
    もしれない。

     国家の危機管理とはその9割以上が危機の到来の防止と、現
    実に危機がやってきたときにはどうすれば被害を最小限に抑え
    られるかを考えることだ。

     テロ対策はまさに総力戦。議論すべき課題は山積している。
    今こそこうした包括的なテロ対策について議論をしなければ、
    日本は国際社会から孤立し、テロの絶好の標的となるだけだ。

【関連】
『当たって欲しくない“予言”(?)』 YoJirou JOG Wing No.408
(H13.10.15)
http://www.melma.com/mag/56/m00000256/a00000414.html
『当たって欲しくない"予言"(II)』 YoJirou JOG Wing No.404
(H13.10.08)
http://www.melma.com/mag/56/m00000256/a00000410.html
『当たって欲しくない“予言”』 YoJirou JOG Wing No.401
(H13.10.01)
http://www.melma.com/mag/56/m00000256/a00000407.html
『日本は相手にしてもらえるか?』 YoJirou JOG Wing No.397 (H13.09.24)
http://www.melma.com/mag/56/m00000256/a00000403.html
『驚愕空前 米中枢部への同時多発テロ』 YoJirou JOG Wing No.394
(H13.09.17)
http://www.melma.com/mag/56/m00000256/a00000400.html
 米国防総省とニューヨークの世界貿易センタービルに対し9月11日朝(日
本時間同夜)、ハイジャックされた国内線民間航空機が突っ込むという同時多
発テロ攻撃があった。アメリカにとって空前の本土攻撃。アメリカ国民は完全
に団結するだろう。完全に団結したアメリカは怖いものなしフリーハンドにな
るだろう。ルーズベルト大統領により完全団結を仕組まれた(?) 60年前(日
米開戦時)のアメリカと何か変わっているだろうか。注目したい。

 このテロで最後にほくそ笑むのは誰だろうか、このテロで一番得をするのは
誰だろうか、という視点でこの悲惨な大事件を冷静に眺めてみることも必要で
あろう。

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