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JOG Wing 国際派日本人のための情報ファイル

政治・経済・外交・社会・文化などの分野において「元気な日本」を作るためのオピニオン誌です。

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JOG Wing No.0188 by CLICK INCOME

2000/06/30

 _/          _/  _/                      憲法改正を求めて(下)
 _/          _/      _/_/_/      _/_/_/    〜 改正の方法論
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 _/  _/  _/    _/  _/    _/  _/    _/      H12.06.30 3,277部
  _/  _/      _/  _/    _/    _/_/_/        JOG Wing No.0188
                                 _/     国際派日本人の情報ファイル
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              ほそかわ・かずひこさんからの投稿

◆改憲には団結が必要

     これまで述べたように、私は、我が国は独立回復後に即、憲
    法を改正すべきであったと考えます。それができずに半世紀近
    く過ぎて来たことに、今日の日本の危機の原因の過半があると
    思います。日本の家庭・社会・国家を崩壊から救うために、憲
    法改正は喫緊の課題です。早期実現が必要です。

     本年1月に国会に憲法調査会が設置され、両院で憲法論議が
    進められています。国会の憲法調査会の報告を見ると、護憲派
    は最近の安保関連法・国旗国歌法の成立等に危機感を持ち、現
    行憲法を守るために団結しています。憲法は、彼らにとって最
    後の砦なのです。それゆえ、護憲派は改憲阻止のために、あら
    ゆる言辞、屁理屈を用いていると見られます。

     これに対し、改憲派はいかにもまとまりを欠いています。個
    々が自説を述べるばかりのように感じます。提案権のない調査
    会での発言ということもあるでしょうが、根本的には、改憲派
    に戦略戦術がないためでしょう。

     国民の過半数から6割は改憲を望んでいます。しかし、憲法
    に関しては、守る側(護憲)が守りやすいのです。改憲を問う
    国政選挙の際、どのような方法を取ってでも、改憲派が3分の
    2に達しないようにすればよいのですから。スキャンダルの暴
    露でも揚げ足取りでもなんでもあるでしょう。攻める側(改
    憲)は戦略戦術を練り、よく団結しなければ、目的を実現でき
    ないと心得るべきです。

◆段階的改正が現実的
 
     そこで私は今後、憲法改正を行なうにあたって、改正は一挙
    にではなく、段階的に進めるのが、現実的と考えます。

     その理由の一つは、現行憲法は占領下にGHQによって立案
    されたという特殊な成立事情を持ち、また50年以上も一切改
    正されていないため、多くの課題が山積していることにありま
    す。

     また他の理由として、現行憲法の改正規定は、極めて条件が
    厳しいことがあります。改正は国会の両院の3分の2以上の議
    決をもって発議し、さらに国民投票で過半数の承認を必要とし
    ます。そのため、国民の大多数の合意を形成できなければ、一
    言一句も改正できません。緊急を要する課題であっても、対応
    できません。

     そこで改正のための方法論として、まず大多数の合意を得ら
    れることから改正し、段階的に進めることが現実的だと、私は
    思います。

     まず第1段階の目標としては、第9条と改正条項の改正を挙
    げたいと思います。前者は、憲法論議の最大の焦点です。国
    防・安全保障という国家の重大事に関することですから、これ
    までの論議の結果を出さねばなりません。また後者は、今後、
    多くの課題に関して改正を効率的に進めるために重要です。こ
    れらの改正の実現により、憲法というものは、国民の意思で変
    えられることを体験することが、国民の自覚を高め、改正を促
    進すると思います。

     併行して推進しなければならないのは、国民の意識改革と、
    次世代の教育です。憲法の文言を変えるだけで、国家・社会が
    変わるのではありません。国民の意識が変わってこそ、国家・
    社会の課題を解決できるのです。

     次に第2段階で、より大きな改正に取り組みます。ここでは、
    これまで改正の必要が論じられてきた課題を、多く解決するこ
    とが目標です。この課題には、現行憲法の内容と表現の欠陥を
    直すことが含まれます。前文、天皇の位置付け、国民の権利と
    義務、総合安全保障、非常事態態勢、家族の重視、プライバシ
    ー保護、環境権、知る権利等、多くの課題が存在します。これ
    らを一挙に検討し、合意を得ることは容易ではありません。私
    が段階的改正を考える所以です。

     第2段階でも、憲法の改正と併行して、さらなる意識改革と
    次世代教育を進めます。課題が多岐にわたるゆえに、国民全体
    の関心と理解が深まり、多くのことに意思決定がなされねばな
    らないからです。

     そして、次の第3段階では、全面的に新しい憲法の制定を行
    なうことを、めざします。新憲法は、日本の文化・伝統に則り、
    しかも21世紀の地球社会をリードできるようなものを目標と
    します。そうした新憲法の実現には、第1・第2段階を通じて、
    政治・社会の基本概念の検討や、人間・生命・自然を貫く根本
    原理の研究を深めてゆくことが必要です。そのためには、西洋
    近代思想を止揚する新しい哲学の構築が求められます。

     私は以上のような段階的推進が、憲法改正の現実的方法論で
    あると思います。目標期間は、第3段階までを10年で実現と
    考えます。
 
     (上)で述べたように私は、日本人は歴史的な分水嶺に立っ
    ていると思います。後戻りのできない場所です。ここで進路を
    誤らぬよう、憲法改正の早期実現に、私たち国民の智恵と力を
    結集すべきだと思います。

     拙論が皆様に憲法問題をお考えいただく一助となれば幸いで
    す。
    
    〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
    ほそかわ・かずひこの<オピニオン・プラザ>
    http://www.simcommunity.com/sc/jog/khosokawa
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■編集長・伊勢雅臣より■

     大日本帝国憲法、日本国憲法ともに、我が国には自主的な改
    憲の経験がありません。この点が、一端改憲すれば、軍国主義
    の道へまっしぐら、という荒唐無稽な護憲派の論理を許す弱点
    になっています。段階的改憲を、というほそかわさんのご趣旨
    には賛成ですが、これをさらに進めて、たとえば、環境やプラ
    イバシーというような現代憲法ならどこの国のものでもあるよ
    うな条項をまず付加して、改憲の経験を積む、という、さらに
    段階的なアプローチもありえましょう。もっとも、第9条も、
    のんびりと構えていられる余裕はありませんが。
    
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創刊日:1999-03-10  
最終発行日:  
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