投資

西村信夫の「マネ−・ニュ−ス・コメント」

東京マーケットの頭脳集団が送る屈指のマネー・レポート「サイバノミクス・レポート」のダイジェスト版。株式・為替・金利など主要市場を立体的なアプローチで分析、高精度の相場見通しを提供します!


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西村信夫の「MNC」172/2003年株価予想

2002/12/27

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     ▼西村信夫の「マネ−ニュ−ス・コメント」 No.0172号▼   
      MoneyNews Comment(MNC)Contents/ 2002.12.27
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       ☆.。.:*・☆ 東京市場ウォーキング☆.。.:*・☆ 

【東京株式マーケット】
  ★2003年株価予想/年央下落するも、秋以降に11,000円目指す
 ★株式相場/TOPIX、自律反騰の条件整うのは早くて数ヶ月後
  ★銘柄チェック/インデックス
       :「バウリンガル」犬語翻訳ソフト開発に続く新事業とは
    by 久保井昌伸さん(いちよし経済研究所主任研究員)
     マルテックス・インベスター・ジャパン提供(26日)

【外国為替マーケット】 
 ★著名ディーラー/「ドル・クライシスは到来」と、チャーリー中山さん
 ★ドル・円相場/「隙あらばドル売り」の地合いが続く

【内外商品マーケット】
 ★NY原油/年明け、WTIは35ドルを突破する公算も!
 ★金相場/”金バブル”が起きても、不思議ではない

【景気・経済ウオッチ】    
 ★公共投資/政治的にも持続困難になってきた

【新刊書レビュー】
 ☆『私は株で200万ドル儲けた』ニコラス・ダーバス著

【ごあいさつ】
 ☆今年1年、ご愛読ありがとうございました。
   来年が皆様にとって、市場にとって良い年になりますように・・・。
   なお、新年は1月10日頃に発行を開始致します。
   
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□関連サイト『TRADER web Magazine』(ロイタ−・ジャパン発行)
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(注1)本誌は、特定の立場や意見を念頭においたものではなく、専門家
    の皆様の多様な見方や意見をご紹介する中立的なマガジンです。
(注2)取材等、諸々の要件のために、配信が遅れる場合もあります。
    あらかじめご了承下さいますようお願い致します。(編集部)
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            ▼東京株式マーケット▼  
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★2003年株価予想/年央下落するも、秋以降に11,000円目指す

コメルツ証券会社東京支店・ファンダメンタルリサ−チ部ストラテジストの
宮島秀直さんは、2003年通期の日本株式市場の相場展開(ほぼ原文通り)
を四半期ごとに、次のように予想しているーー。

【第1四半期】 年金代行の現物返納等を好感して上昇を予想
 まず、第1四半期には日銀総裁人事の難航、産業再生機構設立の遅れ、
銀行経営強化策の決め手不足(国有化も難航)、代行返上に絡む企業年
金の売りなどを背景に、前半は下落する可能性が高い。しかし、これまで株
価指数の下落を牽引してきた銀行株の下落が12月以降急速に下げ渋って
いることから、株価の下落幅にも限界が見え始めたと思われる。

一方、三井住友銀行とわかしお銀行の合併による三井住友フィナンシャル
・グループの株式含み損の減少などの要因から、現在、行き詰まりを見せ
ている日銀による株式買い取りが拡大する可能性が高いと考える。さらに、
1月、2月は年間で最も自社株買いが集中する時期であることから市場の
需給を好転させると考えられる。また、11月以降、増加傾向にある企業年
金の代行返上にともなう株式の売却について、1月に厚生労働省が「現物
返納」に関するパブリック・コメントを行う予定で、これを契機に年金スポン
サーとの対話が進み、当初3月末に返上売りを予定していた年金の一定
部分が売却を見送る可能性が高い。加えて、毎年の現象であるが3月第3
週に予定される貸し株返却期限に向けたヘッジファンドのショート買い戻し
(銀行、その他金融、過剰債務企業株が大半を占める)により、短期的に株
価上昇圧力が高まると見られる。こうした要因を織り込みながら、日経225
指数は9800円前後まで上昇すると予想する。

【第2/3四半期】 当初は堅調だが、その後はゲラ買う傾向維持へ
 第2四半期は新年度入りの買いが入るなど当初は堅調に推移することが
予想される。だが、(1)産業再生機構の設立がさらに難航する、(2)日銀新総
裁にインフレターゲッと論者が選出されない、(3)国会終了後に予想される
総選挙に向けて小泉首相が徐々に守旧派に接近する・・等の可能性。これ
に加え、米国経済情勢の回復の遅れなどを懸念して相場は一進一退後下
落すると考えられる。第3四半期に入ると、次の要因から、下落傾向を維持
することが予想される。すなわち、(1)2004年の本邦企業のリストラ効果がこ
れまでに比べ減速するとの観測が広がり、(2)金融機関による持ち合い解
消売りの拡大、(3)現金で代行返上を希望する企業年金による株式売却の
拡大。

【第4四半期】 小泉氏が再選で、急速に守旧派と距離を置き始める
 しかし第4四半期には、遂に米国の双子のレバレッジ(財務及び営業レバ
レッジ)がいよいよ解消される可能性が高く、また、米国の多くのエコノミスト
が次期大型テクノロジー・イノベーションの主軸に据えている「ナノテクノロジ
ー関連」の商品化が本格化することから、米国で本格的な設備投資の回復
と100万人規模の雇用拡大が進むことが予想される。こうした米国の景気
回復を背景に精密機械、電子部品、自動車など輸出関連株を軸とした日本
株の反発が期待できると思われる。

政治では、総選挙が終了し、小泉氏が再選されている可能性が高いと考え
る。この場合、小泉氏の選挙後のパターンとして急速に守旧派と距離を置
き始めることが予想され、投資家(特に守旧派の自民党議員に対する評価
の低い外国投資家)の資金が環流することが予想される。

需給面でも、秋に集中すると予想されていた企業年金の代行返上の売りが
ピークアウトし、さらに、金融機関の持ち合い株の売却もいよいよピークアウ
トの次期を迎えることから、株価の下落圧力は顕著に減少することが予想
される。こうした要因を背景に、第4四半期は株価に上昇圧力がかかり、
日経平均は11,000円を目指す展開となることが予想される。

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★株式相場/TOPIX、自律反騰の条件整うのは早くて数ヶ月後

<ヨーロッパ発>Tanaka Currency Risk Management (CRM)社長の田中雅
(ただし)さんはTOPIX(東証株価指数)とNYダウ30指数の見通しについて、
次のようにコメン(ほぼ原文通り)しているーー。

<来年も初頭からの反発は周期的には難しい> 
10月から11月にかけて、テクニヘッジで追跡している全ての欧州株式市場
は、香港をも含めて、全て長期買いシグナルが点灯し、長期強気転換認識
となったが、日本市場トピックスと日経平均は、遂に長期強気転換を示唆す
る兆候を出すことが出来ずに今年を終えようとしている。先週は、今年の最
安値レベルで終了した。来年度も初頭からの反発は周期的にはむずかしく、
自律反騰できる条件が整うのは早くて数ヶ月後であろうと推定している。ま
た、中期見通しでは、新安値更新の可能性が増大していたが、先週はザラ
場で新安値を一瞬更新した。しかし、短期的には買いシグナルが点灯して
おり、持ち直す可能性の方が高い。

<NYダウは、8000ドル下回るとは見ていない> 
NYダウは今年10100ドル台で寄り付き、1年後の先週は8512ドルで引けた。
しかしこの間、10月には7117ドルまで下げており、その後は今年のレンジの
約3分の1を戻したことになる。テクニヘッジは長期底入れしたとの見方を
取っており、12月はこの認識有効のまま終えようとしている。11月足に長期
買いシグナルが点灯し、月間最高値で引け、長期強気転換した。他の全て
の欧米市場も10月ないしは11月に長期買いシグナルを点灯し、長期強気
認識となった。12月長期売りストップは8268.80ドル。12月は軟化中で、この
下落周期は12月いっぱいは続くが、8000ドルの直前には非常に強いサポ
ートがあり、それを下回るとは見ていない。 

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★銘柄チェック/
  インデックス:「バウリンガル」犬語翻訳ソフト開発に続く新事業とは
  by 久保井昌伸さん(いちよし経済研究所主任研究員)
     マルテックス・インベスター・ジャパン提供(26日)

−携帯電話コンテンツの制作会社ですね。
サイバード(4823)、日本エンタープライズ(4829)などは売り上げに占める
モバイル・コンテンツ依存度が100%近いが、インデックス(4835)は02/8期
の売上高96億円のうちコンテンツ事業は25億円。残りはソリューション事業
17億円、コマース事業13億円、ライセンズ事業13億円、出版事業26億円な
どで、売り上げのバランスが非常によい会社だ。

−犬語翻訳機「バウリンガル」のシステム開発も行いました。
タカラ(7969)からの「バウリンガル」開発費は02/8期に計上してしまったが、
今後は売り上げに応じたロイヤリティ収入が見込める。もっとも「バウリンガ
ル」のロイヤリティ収入自体は決して大きくないが、将来予想される「バウリ
ンガル」のバージョンアップ版や派生版の受託開発に期待したい。 ソリュー
ション事業ではレオパレス21(8848)のブロードバンド事業「レオネット」に注
目したい。これは室内のTVでビデオレンタルを受けられたり(ビデオ・オン・
デマンド)、CSを視聴できるサービスだが、当社はビデオ・オン・デマンドの
サーバーシステムを手がけている。マンション1棟あたりの売り上げが100万
円程度だが、現在1千棟が決まっており、今期「レオネット」関連で10億円の
売り上げが見込める。レオパレス21はマンションを1万5千〜2万棟有してお
り、「レオネット」を導入するマンションは今後も増えるだろう。

これ以外にもホーチキ(6745)が販売するホームセキュリティシステムの開
発などもあり、ソリューション事業の売り上げは02/8期の17億円から03/8
期は55億円と大幅増加の見込み。来期以降も年率4割前後の売り上げ成
長を予想する。

−株価についてどう判断しますか。
サイバードや日本エンタープライズと比較すると割高に見られがちだが、
トータルバランスの良さを評価したい。トータルの売上高は02/8期の96億円
から03/8期は160億円に増加する計画だ。コンテンツ、ソリューションおよび
コマースの連動的収益モデルは今後ともさらなる成長を遂げる可能性が高
いと推測され、今期予想PERの34倍は決して高くない。

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            ▼外国為替マーケット▼  
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★著名ディーラー/「ドル・クライシスは必ず到来」と、チャーリー中山さん

アキ投資顧問(堀内昭利社長、本社・東京都)は21日、東京青山のホテル
で「創業5周年記念講演会」を開催した。当日は有料かつ雨天にも関わらず、
全国から個人投資家が集まり、会場は満員となった。堀内さんとともに80年
代の東京外為市場をリードし、”チャーリー中山”の愛称で知られる著名な
為替ディーラーの中山茂さん(現在、Lynks Pte. Ltd. CEO、シンガポールを
拠点に活躍中)が為替相場について見通しを語った。ちなみに両氏は小説
「8割の男」やそのテレビドラマ「外為市場25時」のモデルとなったことで、ご
存じの方も多いに違いない。

<米国は、「世界最大の構造問題を抱えた国」> 
中山さんは講演のなかで、「そう遠くない時期に、ドル・クライシスは必ず到
来する」として、「ドルが現在の価値を維持することは100%ないだろう」との
見方を示した。ただ、いつクライシスが起こるかタイミングについては、神の
みぞ知る話。米国は、「世界最大の構造問題を抱えた国」と指摘した上で、
その一例として経常赤字の問題があると言う。「すでに見過ごせない状況に
至っているにも関わらず、米国は経常赤字を問題視していなければ何ら対
策も打っていない」。米国人の浪費癖はドルが基軸通貨であるという事情も
あることや、オーバー・スペンディング(浪費)が美徳だというPR効果なども
あって、「経済成長率がマイナス5%程度になっても、経常赤字を出すだろ
う」と見ている。

<ドルは対円で、70円程度まで下落する> 
ではドル・クライシスが実際に起こった場合、どの程度下落するのだろうか。
中山さんは「少なくとも、今より40%くらいの価値を失う」と見ている。「通貨
価値の下落は、予想した範囲内に収まったことは一度もない」からだ。実際、
米国が長年垂れ流してきたドルが特に滞留しているアジアでは、2000年夏
ころからドル資産を処分する動きが出ているそうだ。「次の賢い投資家は、
ドルが対ユーロで1.2ドルになったころにドルを売り、1.30〜1.35ドルに達した
段階ではパニック売りが起こる」と予想している。一方の円は、「世界的に
はショートが史上最大規模にまで積み上がっている」として、70円程度まで
ドル安・円高が進む、との見通しを示した。ただ、短期・中期ではドル高・円
安の局面もあることにも注意する必要がある。

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★ドル・円相場/「隙あらばドル売り」の地合いが続く

UFJつばさ証券・金融市場調査部長の斎藤満さんは、「日米財務省人事の
隙をぬったように、ドル円が120円をトライするようになった」と語る。このうち
日本については、「むしろ、(財務省の)人事異動のどさくさに紛れて、120円
をトライしても、介入がスムースにできないのでは、といった隙間狙いのドル
売りが囁かれる」と言う。

<使う指標、基準で如何様にも変わる「購買力平価」> 
塩川財務相は「円は購買力平価に比べて過大評価されている」としている
が、こうした当局のご託宣にも拘わらず、「隙あらばドルを売ろう、との地合
いが続いている」。斎藤さんは、その背景として2つ挙げる。第1は、市場が
必ずしも円を過大評価と見ていないことがある。「購買力平価と言っても、
どんな物価指標を使うか、いつを基準にするかで、如何様にも結論付けら
れる」。たとえば、物価を消費者物価とすれば150円にもなるのだが、より貿
易市場で競争にさらされる物価、たとえば、卸売物価で比較すると110円、
さらに輸出品に特化すれば70円という答えが出てくると言う。「市場はハン
デ7の人が、15のハンデをもらって勝負すれば、楽に勝てることを知ってい
る」。現に、ドル円が100円から120円でしばらく推移していたなかで、日本の
貿易黒字、経常黒字は拡大を見せている。

<消費財による購買力平価も、今後、急速に円高化・・・> 
第2に、財務省が根拠に使ったOECDの購買力平価は、足許こそ140円に
あるが、その円高への傾斜がかなり急で、これで見ても間もなく130円台か
ら120円台に入ってくるのが予見できる。これは、「日本の消費者物価が、
米国に比べてまだまだ下げ余地が大きいことに起因する」と言う。輸出品
や卸売物価の段階では、すでに激しい競争のなかで、ぎりぎりまで価格を
下げているものが多いが、日本の消費者物価においては、規制や関税な
どで、価格が支持されているものが少なくない。米や雑誌、タクシー、公共
料金など。それでも洋酒、航空運賃に代表されるように、すでに行政による
指導、規制が弱くなり、価格破壊が生じているものが少なくない。今後は、
前出の品目についても価格競争にさらされる可能性が強い。そうなれば、
「デフレは貨幣的現象」を嘲笑うかのように、価格の下落が続き、購買力平
価は適正な為替水準に収斂することになるだろうとして、こう語る。「消費財
を基準とした購買力平価は、これから急速に円高化しそうだ」

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            ▼内外商品マーケット▼ 
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★NY原油/年明け、WTIは35ドルを突破する公算も!

WTI原油価格(2月限)はさらに1ドル上昇し、33ドルに接近してきた。米国
エネルギー省が原油の国家備蓄放出に関し、「現状ではその必要性なし」
とコメントしたことから、続騰となったもの。 日本ユニコム・調査部長の渡辺
勝方(かつのり)さんは、こうした情勢を踏まえて、次のような見通し(ほぼ
原文通り)を示しているーー。

<ベネズエラのストは一向に収まる気配見せず、越年へ> 
筆者NY情報筋によれば、ベネズエラのストは一向に収まる気配を見せず、
越年することになりそうだ。ロドリゲス氏(同国国営石油会社総裁)の「1月
半ばまでには労働者の大半は復帰する」との見通しには確たる根拠はなく、
希望的観測に過ぎない。 米国の石油会社CITGOなど数社はすでに原油
在庫切れを理由に年明けから操業度を落とさざるを得ない旨を発表し、
国家備蓄の放出を要請している。しかし、米国の国家備蓄放出については
WTI原油ベースで35ドルを目安としている模様で、市場の期待感の高まり
にも拘わらず、すぐには放出されそうにない。

<35ドル到達する可能性を30%から55%に引き上げ> 
一方、中東OPEC諸国の一部(UAEおよびイラン)は、日本向けの2月積み
原油供給を拡大するとの通告を行ってきた。バスケット価格が本日でほぼ
10日28ドルを大幅に越える状態となり、OPECは徐々に増産体勢を取り始
めたようだ。同様の話がサウジと米国石油会社の間でも進行していると見
るべきだろう。しかし、中東から米国までの原油搬送期間は1.5ヶ月であり、
足元の米国の原油在庫不足を解消することは困難だ。 期近の原油価格
の急騰にブレーキをかけるにはすぐにストを中止するか、米国の国家備蓄
が放出されるかの2策しかない。

先日拙稿でWTI原油が35ドルに到達する可能性は30%としたが、55%と改
めたい。 しかし、サブシナリオもある。確率は20%未満だろうが、チャベス
大統領がクーデターの勃発により追放されたら、一転ベネズエラのOPEC脱
退というシナリオにも発展しかねない最大の弱気シナリオとなる。

<この異常事態は長く続かない> 
いずれにせよ、この異常事態は長く続かない。事態の急旋回ありうべしであ
る。 東京の石油先物に関しても、この上への勢いの影響を受けざるをえな
いだろうが、買うなら手前(期近)に近いところ、売るなら期先ということにな
ろう。

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★金相場/”金バブル”が起きても、不思議ではない

アキ投資顧問(堀内昭利社長、本社・東京都)が21日、東京青山のホテル
で開催した「創業5周年記念講演会」で金相場について講演したマーケット
・ストラテジィ・インステチュート(MSI)代表の亀井幸一郎さんは、「金バブル
が起きても、不思議ではない」と語った。バブルでお金がじゃぶじゃぶの状
態にあるとともに、信用リスクの再認識によって金相場が上昇すると見て
いる。

<金鉱山会社によるヘッジの解消で需給好転> 
亀井さんは金相場を内部要因と外部要因の両面から見ており、このうち内
部要因では金鉱山会社によるヘッジの解消に注目する。鉱山会社は業績
を上げて自社の株価を上げるため、ヘッジを外そうと努めている。JPモル
ガンの推計では、2002年上半期(1〜6月)の解消は365トン、通年では500
トン以上になると見込んでいる。ヘッジ外しは金を買い戻すことを意味する
ことから相場にはプラス。「2001年から金需要が変わった」と言う。

<今後はレンジを切り上げて行く> 
次に外部要因としては、米国を中心とした金融・政治情勢に着目している。
その基本的な視点はポスト・マネー時代に入り、金融清算と宴の後片づけ
の時代。米国のITバブルが弾け、エンロン、ワールドコム等に代表される大
型の企業破綻が続き、信用リスクが高まっている。こうしたなかで、金相場
は売り方のパニックによって350ドルを突破したと言う。「200日移動平均線
を割ったことがなく、トレンドラインは上離れた。今後はレンジを切り上げて
行くのではないか」と見ている。

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            ▼景気・経済ウオッチ▼ 
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★公共投資/政治的にも持続困難になってきた

BNPパリバ証券会社・経済調査部チ−フ・エコノミストの河野龍太郎さん
は、景気循環のコストは大きいと考えるという点において、またマクロ安定
化政策の 有効性を認めるという点において、ケインズ主義的立場を強く支
持しているとしながらも、「景気対策(=マクロ安定化政策)としての財政政
策に対しては極めて警戒的だ」と語る。公的債務が無視できない水準まで
膨張していることもあるが、それだけでは ない。財政政策は、「コストが大
きすぎてマクロ安定化政策としてはそもそも不適切 だと考えている」からで
ある。特に、景気対策の代名詞のようになった公共投資は、 所得分配政
策の色彩が強すぎて、実質的にはマクロ安定化政策に名を借りた所得移
転政策ではなかったか、と考えている。

<公共投資では、雇用は維持できない> 
もちろん、コストが大きくても、危機時には、マクロ安定化政策として財政支
出の 拡大が容認される場合もありうる。しかし、「デフレを除去し、日本経
済を持続的な成長軌道にのせるための手段として、財政政策を選択するこ
とは妥当ではない」と言う。規模を追求するとどうしても公共投資と言うこと
になるが、公共投資で一時的に、あるいは計算の上では成長率を押し上げ
ても、効果はそのとき限りである。景気対策 として公共投資の拡大を主張
する人々は、その雇用拡大効果を強調するが、「公共工事が終われば、次
の公共工事を用意しない限り、雇用は維持できないのである」。これでは、
日本海をコンクリートで埋め尽くすほどの公共投資が必要になる。そうし た
公共投資は到底持続可能とは言えない。

<所得分配政策の色彩のあまりに強い公共投資> 
ここでいう持続可能性の問題は、単に公的債務の持続可能性の問題では
ない。「所得分配政策の色彩のあまりに強い公共投資を続けてきたために、
この先も継続してい くことが政治的に困難になっている」。日本経済の現状
に即した政策を選択しようと するなら、政府の歳出を一定に保ちつつも、段
階的に公共投資を削減し、国民全体に理解の得られる他の政府支出に転
換していくことが必要であるとして、「デフレ除去策はや はり円安誘導しか
ない?」と言う。

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             ▼新刊書レビュー▼ 
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☆『私は株で200万ドル儲けた』
  ニコラス・ダーバス著、長尾慎太郎監修、飯田恒夫訳
  定価(本体2,200円+税)、パン・ローリング社

 ショービジネスで一番ギャラが高いペア・ダンサーが、ウォール街の常識
を覆す投資法を考案し、何と200万ドルの利益を稼ぎ出した−−。その主
人公こそ、本書の著者、ニコラス・ダーバスです。今から数十年前の話。

ダーバスも人の子。当初は、素人が陥る典型的な失敗を多く繰り返して、
2回ほど、破産の危機に瀕したそうです。しかし、そうした失敗を糧に独自
の投資手法である「ボックス理論」を編み出し、わずか18カ月で200万ド
ル(当時の金額)を稼ぎました。マーケットの上昇、下落に関係なく通用す
る点で、他の投資手法とは大きく違っています。

See you! (^o^)  
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編集長&発行人 : 西村信夫 (C)Copyright1999−2002
編集協力  : (有)サイバノミクス社(CyberNomics.Inc.)
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