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映画館で逢いましょう

「映画との最良の出会いの場は映画館」を信条とし、劇場公開作品のREVIEW、オススメビデオ・名作映画のご紹介、その他特集記事を月一回お届けする映画批評月刊誌です。

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映画館で逢いましょう 2005年7月度 【一挙6本まとめてご紹介】

2005/07/28

─しみじみ食べる飯ばかりの飯である  種田山頭火───────────
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2005年 7月号  vol.242 (2005-07-28)
 
 Let's encounter it in the movie theater 【 映画館で逢いましょう 】
                        一挙6本まとめてご紹介号
                                    責任編集&発行者:紅乃ちゃんのパパ
                                                        (毎月1日発行)
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       http://www.geocities.jp/kurenataka/  (毎週金曜日更新)
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==contents==
1.紅パパ映画REVIEW
  【 宇宙戦争 】
  【 ダニー・ザ・ドッグ 】
  【 ザ・リング2 】
  【 シャル・ウィ・ダンス? 】
  【 レモニー・スニケットの世にも不幸せな物語 】
  【 機動戦士Zガンダム 星を継ぐ者 】
2.書籍版【映画館で逢いましょう】PDFファイルプレゼント
3.徒然なるままに・・・編集後記
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1.今月の上映作品
【 宇宙戦争 】
 原題:WAR OF THE WORLDS
 製作:2005年 アメリカ映画 117分
 監督:スティーブン・スピルバーグ
  出演:トム・クルーズ/ダコタ・ファニング/ティム・ロビンス

 私的作品評価 ☆☆☆★  (☆20点★10点 ☆☆☆が標準ライン)

<無慈悲に繰り返される残虐な死。伝えるべきメッセージのない虐殺映画>

空想力と残虐性、子供らしい感性を失わない映画監督スピルバーグによるリメ
イク版【宇宙戦争】は、彼の残酷さだけが際立った恐ろしい作品となった。

映画のほとんどが宇宙人による殺戮行為と逃げ惑う人類という構図に終始し、
映画の終盤まで救いの光すら見せない徹底した冷酷さに、スピルバーグ=娯楽
作品というイメージを持つ観客は劇中のダコタ・ファニング同様唖然とさせら
れるはずた。川から流れてくる大量の死体が出てくるシーンは、明らかに戦争
体験を意識したシーンであるが、これをダコタ・ファニング演じる少女が一人
で目撃するシーンは、やり過ぎ感が漂っていた。

【宇宙戦争】のもう一つのテーマであろう「家族愛」も、トム・クルーズと元
家族の面々の絆が既に断ち切れた状態であり、想像を絶する苦難を乗り越えよ
うとも二度と修復することない絆を再認識するに至るだけであり、残酷な作品
の救いにすらなっていない。間違っても小学生以下の子供と夏休みに観に行く
映画ではないことは断言する。
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【 ダニー・ザ・ドッグ 】
 原題:DANNY THE DOG
 製作:2005年 フランス=アメリカ映画 103分
 監督:ルイ・レテリエ
  出演:ジェット・リー/モーガン・フリーマン

 私的作品評価 ☆★    (☆20点★10点 ☆☆☆が標準ライン)

<リュック・ベッソンに脚本の才能無し。ジェット・リーまたもや不発>

【レオン】の世界的成功により映画界に君臨するリュック・ベッソンだが、個
人的には、近年彼のかかわった作品で興行的には成功していようとも、楽しめ
る作品はほぼ無いと思っている。特に彼の脚本はアイディアだけが先行して、
その嘘を楽しめる為の設定も、刺激的なひねりも無い。【ダニー・ザ・ドック
】もその例に漏れず、「番犬のように育て上げられた危険な男」という設定を
まったく膨らますことが出来ない脚本のお陰で、ジェット・リーの役作りもモ
ーガン・フリーマンの名演技もまったく無駄にしてしまっている。チーム内で
王様のように君臨するベッソンが自ら脚本を書けば、そこにどんな欠陥があろ
うとも、誰も文句は言えない(言えば首になる)。まるで裸の王様のようなベ
ッソンと組む限り、いくら私がジェット・リーが好きでもこのコンビの作品を
観に行くことはないだろう。

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【 ザ・リング2 】
 原題:THE RING 2
 製作:2005年 アメリカ映画 110分
 監督:中田秀夫
  出演:ナオミ・ワッツ/サイモン・ベイカー

 私的作品評価 ☆☆★   (☆20点★10点 ☆☆☆が標準ライン)

<中田監督が持てるアイディアと手法を駆使して作り上げた中田式総集編>

清水崇監督の【THE JUON 呪怨】に引き続き、ハリウッドデビューを
果たした中田秀夫監督は、いわずと知れたJホラーブームの火付け役【リング
】を監督した日本を代表する日本ホラー映画界の第一人者。オリジナル版を忠
実に再現し、評価も高かったハリウッド版【ザ・リング】に続き、本家本元の
監督がメガホンを撮る訳だから、そのプレッシャーは相当な物だったのだろう
。中田監督は自らのテクニックに加え、【リング】と並ぶ代表作【仄暗い水の
底から】のアイディアを随所に展開するなど、持てる力を全て投入して作り上
げた。その結果、非常に力の入りすぎた散漫な作品となってしまったのは残念
である。

【THE JUON 呪怨】の清水監督がハリウッド資本にも関わらず日本で
の撮影にこだわってまでジャパニーズ・ホラーの恐怖を伝えようとしたのとは
逆に、中田監督は、ハリウッドに通用する分かりやすいホラーを目指している
。これは日本人から観れば「物足りなさ」となるが、逆にアメリカ人から観れ
ば「呪い」という日本的な概念をより分かりやすくした【ザ・リング2】の方
が受け入れやすいのかも知れない。

但し、Jホラーとして観た場合、【ザ・リング2】は、中田監督が生み出した
【ザ・リング】での謎解きの面白さも無く、【仄暗い水の底から】で描いた湿
り気のある日本ならではのジトッとした恐怖も無い、ナオミ・ワッツだけが印
象に残る空虚な作品となってしまった。
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【 シャル・ウィ・ダンス? 】
 原題:Shall we Dance?
 製作:2004年 アメリカ映画 106分
 監督:ピーター・チェルソム
  出演:リチャード・ギア/ジェニファー・ロペス

 私的作品評価 ☆☆☆★  (☆20点★10点 ☆☆☆が標準ライン)

<脚本の面白さは生かせているが、リメイクすることの意義は希薄だ>

海外でも高い評価を受けた周防監督の【Shall we ダンス?】をほぼ
忠実にリメイクした本作は、オリジナルが持つ面白さを十分伝えてはいるもの
の、オリジナル版を観た者に新たなインスピレーションを与える刺激的な作品
にはなりえていない。しかしながらいかに邦画がアメリカでヒットしたと言え
ども海外作品に厳しいハリウッドで映画通以外の目に触れる機会はなかったで
あろうことを考えると、この素晴らしい脚本にリメイク版で初めて触れた人も
多いはずであり、そのような人にとっては楽しい一時を味わうことが出来るだ
ろう。オリジナル版との大きな違いは、役所&草刈ペアとリチャード・ギア&
ジェニファー・ロペスのあまりに対極的なキャスティングであるが、この点に
ついては、社交ダンスを恥ずかしいと感じる日本人と生活の一部であるアメリ
カ人の文化の違い故にそれほどの違和感を感じることは無い。見るからにダン
スより美人先生狙いにしか見えないリチャード・ギアのいやらしい所を終盤オ
リジナルには無い妻への愛の告白に繋げるところは、この作品唯一の優れたオ
リジナリティである。それでもオリジナルの素晴らしさには到底及ばないのだ
が・・・。

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【 レモニー・スニケットの世にも不幸せな物語 】
 製作:2004年 アメリカ映画 109分
 監督:ブラッド・シルバーリング
  出演:ジム・キャリー/リアム・エイケン/エミリー・ブラウニング

 私的作品評価 ☆☆☆☆  (☆20点★10点 ☆☆☆が標準ライン)

<世にも不幸なボードレール家の兄弟がどんどん不幸の坂を転げ落ちます>

子供が楽しい映画=ハラハラドキドキ最後はハッピーエンドという短絡的な展
開に慣れたお子様もしくは娯楽映画好きの心は子供な大人の方々には非常に厳
しく辛い極上の娯楽作品が御所網でしたら、是非この作品をオススメします。
不慮の事故により両親を失い親戚を転々とする可愛い三兄弟に次々と襲い掛か
る不幸の連続にハラハラドキドキ。不幸の連鎖の末にすっきりしないまま更な
る暗雲にけなげに立ち向かうボートレール一家の行く末が鑑賞後も気になって
しまうのは、この映画が楽しかった証拠です。久しぶりの悪役にノリノリの怪
演を披露してくれたジム・キャリーは、確かにはまり役。憎めない悪党ぶりに
この不幸な物語がちょっぴり救われているのがまた面白い。

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【 機動戦士Zガンダム 星を継ぐ者 】
 製作:2005年 日本映画 
 総監督:富野由悠季
  声の出演:飛田展男/池田秀一/古谷徹

 私的作品評価 ☆☆☆   (☆20点★10点 ☆☆☆が標準ライン)

<20年の時を超えて蘇えるZガンダムは新世代へと受け継がれるか>

日本アニメーションの革命的作品【機動戦士ガンダム】の正統派続編として登
場した【機動戦士Zガンダム】。放送当時17歳だった私も、毎週複雑怪奇な
人間関係に放浪されながらも旧ガンダムのキャラクターが次々と登場するのを
楽しみにしながら、ややこしい性格の主人公カミーユに共感できず微妙な評価
を下していた。今回は三部作を前提にアムロとシャアが再び出会う場面で終了
しているが、複雑な本シリーズを上手にまとめながら、新作アニメパートでの
ハイレベルな作画を披露し新旧ファンを楽しませてくれた。但しテレビシリー
ズ編集部分と新作パートとの作画レベルと色彩の差は歴然とし、微妙にテンポ
を削いでしまっているのも否めない。劇場ではかなりのヒットを記録している
のだから、思い切って今後のシリーズは書き下ろし新作でお願いしたいものだ

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2.書籍版【映画館で逢いましょう】PDFファイルプレゼント

昨年メルマガ映画館で逢いましょう創刊200号&4周年記念に自主出版した
【書籍版 映画館で逢いましょう】。完全受注生産、自宅プリンターで印刷し
手作りで製本し、一冊作るのに二時間以上を費やした為、個人的都合により、
即受注終了となった幻の本をPDFファイル化しました。

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創刊当時のメルマガ案内文
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メールマガジン 第200号&創刊4周年記念
  「映画館で逢いましょう」 著者 紅乃ちゃんのパパ
     A5版 全211頁販売 価格 図書券1000円分(送料込み)
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【アメリ】【8Mile】【ターミネーター3】【猟奇的な彼女】【キル・ビ
ルvol. 1 】【マトリックス・レボリューションズ】【少林サッカー】【
フレディvsジェイソン】【座頭市】【黄泉がえり】【呪怨】【クレヨンしん
ちゃん】【ゴジラvsメカゴジラ】他、ジャンル、洋画邦画を問わない138
本の映画批評を収録。
映画の真価は映画館でこそ問われる!を信条とし、鑑賞前でも安心のネタバレ
なし批評で映画を紹介し続けるメールマガジン「映画館で逢いましょう」第2
00号&創刊4周年の集大成。パソコン用のプリンターで印刷し、著者本人の
手による製本での出版です。本格的な出版物に近い状態に仕上がっています。

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現在印刷物としての注文は、打ち切らせていただいていますが、今回PDFフ
ァイルを電子メールに添付してご希望の方全員にプレゼントいたします。読み
応えタップリの一冊です。是非ご一読ください。
詳しくは下記HPの案内文をご覧ください。

HPアドレス http://www.geocities.jp/kurenataka/
 「激闘の日々 幻の書籍版【映画館で逢いましょう】が出来るまで」から
  お入りください。
メールアドレス kurenataka@ybb.ne.jp 宛に
 「PDFファイル版映画館で逢いましょう 希望します」とあて先に
 明記していただければ、ファイルを添付し返信させていただきます。

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3.徒然なるままに・・・編集後記
大幅に発行が遅れたことをお詫び申し上げます。比較的神経を使う仕事でして
どうも最近帰宅してからパソコンに向う時間が極端に減っています。しばらく
は無理せずややREVIEWを短めに(いつもが長すぎなのでちょうどいいか
も)お送りさせていただきます。HPも更新しなきゃ・・・と思いながらなか
なかできない自分がもどかしい。

忙しい理由の一つには「せっかくの休みにはなるべく子供や家族と遊んであげ
たい」というのもあります。今回は夏休みに長期休暇が取れたので「伊豆大島
に二泊三日旅行」「プール」「ウルトラマンフェスティバル」と遊び倒してあ
げています。本日は池袋サンシャインシティにウルトラマンと戯れてきました
が、子供と一緒にウルトラマンコスモスの着ぐるみと握手したのですが、よく
よく考えてみたらウルトラマンと握手するのは初めてで、なんだかすごく胸が
ジーンとしてしまいました。会場内は比較的空いていて、息子も5人のウルト
ラマンと2ショット写真を撮れてご満悦のご様子。小さいお子さんがいる方に
はオススメイベントですよ。

実は息子とは夏休みに【シスの復讐】を観る約束だったのですが、こっそり私
とかみさんで観に行ってあの衝撃的な顛末に小学一年生でアナキンが大好きな
息子に見せるにはきつ過ぎるという結論に達し、その代わりにウルトラマンと
逢いにいったのです。帰り際映画館のポスターを観ながら、「本当はスターウ
ォーズが観たかった」という息子の気持ちは痛いほど分かりながら、もう少し
大人になったら観ようね、と心の中で(私だけ観に行ったことがばれたら・・
・)つぶやいたのでした。

次号はスターウォーズを大々的に紹介させていただきます。私個人としては、
【シスの復讐】はかなりオススメですよ。
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      映画館をこよなく愛する紅乃ちゃんのパパがお贈りする

                 HP< 映画館で逢いましょう >  
                 http://www.geocities.jp/kurenataka/
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   ご意見・ご感想はこちらまで   kurenataka@ybb.ne.jp

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         【映画館で逢いましょう】 創刊1999年11月16日
● 発行者:紅乃ちゃんのパパ
● 登録・解除はこちらからお願いします。
 「めろんぱん」http://www.melonpan.net/mag.php?004204 ID:004204
 「まぐまぐ」  http://www.mag2.com/   ID:0000039615
 「マッキー」  http://macky.nifty.com/index.htm ID:kurena
 「メルマ」   http://www.melma.com/ ID:m00020145
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