映画

映画館で逢いましょう

「映画との最良の出会いの場は映画館」を信条とし、劇場公開作品のREVIEW、オススメビデオ・名作映画のご紹介、その他特集記事を月一回お届けする映画批評月刊誌です。

全て表示する >

映画館で逢いましょう 第230号 【ポケモン】【怪談新耳袋】【マーダー・ライド・ショー】

2004/09/02

─映画の真価は、映画館でこそ問われるべき───────────────
■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■

< 紅パパの 映画館で逢いましょう >  vol.230(2004. 9.02)

発行者:映画館鑑賞推進委員長 紅乃ちゃんのパパ

■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■
───────────────────────────────────
       http://www.geocities.jp/kurenataka/  (毎週金曜日更新)
───────────────────────────────────
メルマガ【映画館で逢いましょう】は鑑賞前でも安心してお読みいただける
ネタバレ無添加のREVIEWを心がけております。
───────────────────────────────────
==contents==
1.本日の上映作品
  【 劇場版ポケットモンスター/アドバンスジェネレーション
                      裂空の訪問者デオキシス 】
  【 怪談 新耳袋 劇場版 】
  【 マーダー・ライド・ショー 】
2.徒然なるままに・・・編集後記
───────────────────────────────────
1.本日の上映作品
【 劇場版ポケットモンスター/アドバンスジェネレーション
                      裂空の訪問者デオキシス 】
 製作:2004年 日本映画 90分前後

 私的作品評価 ☆☆☆  /デオキシスとレックウザの怪獣バトルは必見
     (☆20点★10点 ☆☆☆が標準ライン)

●作品紹介
メディアミックス戦略で息の長い展開を見せるポケットモンスターの劇場版最
新作。今回は、宇宙からの飛来した隕石の中から現れたポケモン「デオキシス
」がハイテク都市ラルースシティで大暴れ。サトシたちは、デオキシスを執拗
に追いかけるてんくうポケモン「レックウザ」も加わったポケモンたちの争い
を止めることができるのか。

●作品データ―
監督:湯山邦彦 脚本:園田英樹 音楽:宮崎慎二 声の出演:松本梨香/大
谷育江/KAORI/山寺宏一

●REVIEW
国内のみならず、海外戦略も睨んでいるだけあって、劇場版ポケモン最新作は
子供映画として見所満載だ。ドラマ部分は子供にも分かりやすい、ポケモン恐
怖症になった少年トオイと主人公サトシの友情が主軸となっており、当然大人
には物足りない内容である。しかしながら、ポケモンバトルは、特に怪獣が大
好きな男の子だった大人なら、熱くなれること間違いなしの素晴らしさ。変幻
自在で何を考えているか分からない能面顔と特殊な能力満載の宇宙から来たポ
ケモン「デオキシス」に対して、宇宙からの侵略者に対して敵意むき出しの「
レックウザ」の暴れっぷりはゴジラ顔負けの大迫力。この二大怪物の対決が、
冒頭とラスト二回に渡り描かれており、湯山監督も相当怪獣好きであることが
うかがえる。セル画のキャラクターとCGの組み合わせも巧みで、子供のお付
き合いと諦めて映画館に行ったお父さんお母さんも十分楽しめる作品。大人に
とっては、いつも同時上映しているポケモンたちのドタバタ活劇が併映されて
いないのも、嬉しいのでは。

───────────────────────────────────
【 怪談 新耳袋 劇場版 】
 製作:2004年 日本映画 92分

 私的作品評価 ☆☆☆/オムニバスなので出来のばらつきには目をつぶろう
     (☆20点★10点 ☆☆☆が標準ライン)

●作品紹介
日本全国から集められた本当にあった怖いお話を、短編で繋ぎ合わせて、百物
語を完成させようと言う、怪談ショートフイルムシリーズが劇場版として登場
。廃ビルの警備員が夜な夜な遭遇する幽霊、心霊ビデオから現れる怨霊、夜な
夜な首を絞めてくる手袋、見てはいけない鏡を見てしまった為に異界からやっ
てくる地縛霊など、怪談話が大好きな人にはたまらないジャパニーズホラーの
短編集。

●作品データ―
監督:吉田秋生/鈴木浩介/佐々木浩久/三宅隆太/豊島圭介/雨宮慶太/平
野俊一

●REVIEW
怪談話というのは、物語自体が怖いという以前、語り部の巧みな話術が怖さを
生み出す重要な要因となる。人から聞いた怖い話しをいざ自分で他人に話して
みると、思いのほか怖がってくれないという経験をした人も多いだろう。これ
が映画ともなると「映像」「演出」「セット」「演技」「音楽」などの要素が
絡み合い、そのどれかが欠けても、気が抜けた怪談話となってしまうという点
で、怖い物語を語るには映像というのは非常に難易度が高い手法と言えるだろ
う。このことは今回の【新耳袋】を見てれば誰もが実感するはずだ。各エピソ
ードの怖さの落差には相当な開き出来てしまっている。

8話からなる劇場版でゾッとさせてもらえるエピソードを怖い順に挙げるとす
れば「姿見」「視線」「約束」の三作品が特出している。

「姿見」は体育館の倉庫の片隅にある見てはいけないと言われている姿見を見
た少年たちに襲い掛かる怨霊を描いた物だが、ラストシーンはいきなり大声を
出して終わらせる怪談の定石を絵で表現し、かなり驚かされるはず。

「視線」は心霊ビデオをもてあそんだ少女に、影のように映っていたはずの幽
霊が襲い掛かってくる【リング】のビデオをひねったような作品。落ちに至る
までの明るさと終盤の不気味さの対比が見事でこれも上手な怪談。

「約束」は日本SF映画を支える雨宮監督によるホラー映画で、前半はやや温
い展開だが、終盤怨霊が出てくるあたりから衝撃のラストまで一気に盛り上げ
てくれる。

その他の作品は、「重いッ!」のように笑いにまで昇華できたものを除けば、
怪談が怖くなくなる悪い見本のような作品だが、8本中3本楽しめれば、良し
と思うのは、やはり私がホラー映画が好きなせいだろうか。

───────────────────────────────────
【 マーダー・ライド・ショー 】
 原題:HOUSE OF 1000 CORPSES
 製作:2002年 アメリカ映画 89分

 私的作品評価 ☆☆★  /ホラーなれした人のみが楽しめるマニア映画
     (☆20点★10点 ☆☆☆が標準ライン)

●作品紹介
へビィ・ロック界の大物ロブ・ゾンビが映画監督デビューを果たしたホラー映
画。ハロウィン前夜、四人の若者が迷い込んだ場所は、かつて拷問と殺人を繰
り返したドクター・サタンが眠る伝説の地だった。狂気と恐怖をこよなく愛す
る殺人一家に目をつけられた彼らは、身の毛もよだつ殺戮のショーへと誘われ
て行く。ホラー映画ファンである監督が手がけただけあって、異常なまでのハ
イテンションで行われる残酷ショーは、免疫の無い人は遠慮したほうが良い。

●作品データ―
監督/脚本/音楽:ロブ・ゾンビ 音楽:スコット・ハンフリー 撮影:アレ
ックス・ポッパス/トム・リッチモンド 出演:シド・ヘイグ/ビル・モーズ
リイ/シェリ・ムーン

●REVIEW
8月時点では関東では渋谷の「シアターイメージフォーラム」でしか観る事が
できない本作だが、拡大ロードショーをする必要は無い作品だろう。これは作
品の出来をとやかく言う以前の問題として、ホラー映画に対してある程度の知
識と免疫の無い人が観ると非常に気分を害しそうな作品だからだ。

【マーダー・ライド・ショー】は過去のアメリカンホラーの傑作をこよなく愛
するロブ・ゾンビ監督(名前からしてうかがい知れるが)がお気に入りの作品
を寄せ集めて再構築しデコレートした趣味の作品である。要するに、「ホラー
映画が好きな人だけ寄っといで」的な作品であり、逆を言えば嫌いな人は卒倒
してしまうような恐ろしく、非倫理的な作品でもある。中でもトピー・フーバ
ー監督の伝説的名作【悪魔のいけにえ】からの引用が多く(ストーリー自体も
)パロディすれすれの似通ったシーンも多数見受けられる。

ホラー映画に精通しているマニアだから、知識を総動員すれば身の毛もよだつ
恐ろしい作品が作れるのか。それならば映画評論家は大傑作を生み出せると言
うことになるが、そんな例はあまり聴いたことは無い。【マーダー・ライド・
ショー】が、【悪魔のいけにえ】を崇拝し、同じような狂気と恐怖を生み出そ
うとしても、それを再現するには至っていない。さすがはホラー映画ファンだ
けあって【マーダー・ライド・ショー】はアメリカンホラーの恐怖のツボをし
っかり押さえた、出来の良い作品ではある。但しそれだけでは、マニア受け止
まりで終わってしまう。続編の製作も予定されていると言うことだが、今度こ
そロブ・ゾンビ自らが生み出した恐怖の世界を映像化してほしい。

───────────────────────────────────
2.徒然なるままに・・・編集後記

今回紹介した【新耳袋】と【マーダー・ライド・ショー】は関東では渋谷でし
か上映していない作品の為、実に10年ぶりに渋谷に足を運んだのだが、渋谷
の映画館の小ささは正にミニシアターの名が相応しい。【新耳袋】を見た劇場
は40席ぐらいしか無く、まるでお金持ちの別荘にありそうな映画館。しかも
後ろにいる中学生の女の子に「頭でスクリーンが観えないから横の席に移って
もらえますか」と注意されてしまいました。小さい映画館、前の席で観れば大
スクリーン、というのが私の持論ですので、気にはならないのですが、大スク
リーンの劇場と同じ料金というのはやはり納得できないものがありますね。

9月1日。映画の日に劇場に足を運ぶのは、何年ぶりだろうか。多少の混雑は
予想しながらも開演30分前に【華氏911】の劇場に足を運ぶとそこには想
像以上の長者の列が…。果たして席があるのか、と危惧したものの、そこが一
人身の強みでして、空いてる席はいくらでもありました。劇場を出て、早速次
に観ようと思っていた【ディープ・ブルー】のチケットを買おうとしたらすで
に「立ち見」という表示が。仕方なく、その次に観ようとしていた(3本観る
予定でした)【デビルズ・バックボーン】へ切り替えたが、こちらもほぼ満席
でした。大人になると混んでいる日の1000円より、空いている日の180
0円がやはりありがたい気がします。

今回、メルマガが立て続けに発行されたことをお詫びいたします。夏休み中は
仕事が忙しく、でも合間をぬって映画館には通っていたので、レビュー待ちの
作品が溜まりに溜まっていたのです。これでようやく夏休み中に観た作品は、
書き終えました。お騒がせしました。
───────────────────────────────────
      映画館をこよなく愛する紅乃ちゃんのパパがお贈りする

                 HP< 映画館で逢いましょう >  
                 http://www.geocities.jp/kurenataka/

劇場公開作品のREVIEW・RENTALVIDEOのお勧め紹介・PostCardCollection展示
など映画尽くしのページです。共に映画について語り合いましょう。
───────────────────────────────────

   ご意見・ご感想はこちらまで   kurenataka@ybb.ne.jp

───────────────────────────────────
         【映画館で逢いましょう】 創刊1999年11月16日
● 発行者:紅乃ちゃんのパパ
● 登録・解除はこちらからお願いします。
 「めろんぱん」http://www.melonpan.net/mag.php?004204 ID:004204
 「まぐまぐ」  http://www.mag2.com/   ID:0000039615
 「マッキー」  http://macky.nifty.com/index.htm ID:kurena
 「メルマ」   http://www.melma.com/ ID:m00020145
  (発行者による解除、アドレスの変更等は一切行っておりません)
記事の無断転載はお断りします
等幅フォントでご覧いただくと読みやすくなります。
───────────────────────────────────

規約に同意してこのメルマガに登録/解除する

メルマガ情報

創刊日:2000-10-09  
最終発行日:  
発行周期:月四回以上  
Score!: - 点   

コメント一覧コメントを書く

この記事にコメントを書く

上の画像で表示されている文字を半角英数で入力してください。

※コメントの内容はこのページに公開されます。発行者さんだけが閲覧できるものではありません。 コメントの投稿時は投稿者規約への同意が必要です。

  • コメントはありません。