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映画館で逢いましょう

「映画との最良の出会いの場は映画館」を信条とし、劇場公開作品のREVIEW、オススメビデオ・名作映画のご紹介、その他特集記事を月一回お届けする映画批評月刊誌です。

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映画館で逢いましょう 第223号 【 海猿 】

2004/07/06

─映画の真価は、映画館でこそ問われるべき───────────────
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< 紅パパの 映画館で逢いましょう >  vol.223(2004. 7. 6)

発行者:映画館鑑賞推進委員長 紅乃ちゃんのパパ

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ネタバレ無添加のREVIEWを心がけております。
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==contents==
1.本日の上映作品
  【 海猿 】
2.映画館で逢えなかった作品は、ビデオでチェック!
  【 アンダーワールド 】
  【 コール 】
3.徒然なるままに・・・編集後記
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1.本日の上映作品
【 海猿 】
 製作:2004年 日本映画 120分

 私的作品評価 ☆☆☆  /原作の持ち味を生かした絶妙なアレンジが見事
     (☆20点★10点 ☆☆☆が標準ライン)

●作品紹介
海上保安官のわずか1%しかなることが出来ない、海難救助の最前線で活躍す
る潜水士を目指す訓練生たち。ダイブマスターの資格を持ち、訓練生の中でも
ずば抜けて優秀な仙崎だったが、落ちこぼれ候補筆頭の工藤とバディを組まさ
れたことで、余計な苦労を背負うこととなる。
原作は、最新作【ブラックジャックによろしく】が大ヒット中の佐藤秀峰の長
編デビュー漫画。映画版は、あえて潜水士訓練のエピソードに絞込み、原作初
期のエピソードを織り交ぜながら、見事に一本筋の通った物語へとアレンジす
ることに成功しており、原作ファンにも安心して薦めることが出来る作品とな
っている。

●作品データ―
監督:羽住英一郎 脚本:福田 靖 撮影:佐光 朗 音楽:佐藤直紀 出演
:伊藤英明(陰陽師)(クロスファイヤ)/工藤 始(ロボコン)(地獄甲子
園)/海東 健/加藤あい/藤 竜也(アカルイミライ)

●REVIEW
世の中の男を強引に「体育会系」と「文系」に分けるとしたら、【海猿】に登
場する陽気でさわやかなフィッシャーマンたちは当然ながら典型的な「体育会
系」。私は中学校まで運動部に籍を置きながらもどうも「体育会系」に馴染む
ことができなかったせいか、【海猿】に登場する男たちのように己の肉体を鍛
え上げ、男同士の友情で燃え上がる青春野郎を映画で観るのは、憧憬の念もあ
るのか、嫌いではない。伊藤英明のようなさわやかな青年になりたかったとい
う、自己願望があるのかどうかは自分では分からないが、肉体的苦痛に対する
根性が皆無な私には、潜水士の訓練は見ているだけでご馳走様なのだから、ど
だい無理な注文であろう。

原作となった漫画版【海猿】は、佐藤秀峰の長編デビュー作ゆえに、暑苦しい
ほど肩に力の入った漫画家としての情熱が、同じく海難事故に果敢に挑む仙崎
というキャラクターとシンクロしたことで、読むだけで血潮が燃え滾る傑作と
してファンも多い。映画版【海猿】は原作でも特に人気の高い潜水士訓練編に
的を絞って、仙崎と工藤の友情を主軸に、ヒロインとの恋愛や海難事故のエピ
ソードを絶妙のアレンジで再構築している。原作では各キャラクターに起きる
事件を全て仙崎一人に背負わせる展開は、映画自体を暗くしてしまう危険性も
あったが、それも仙崎を演じる伊藤英明のネアカな部分のお陰で帳消しとなっ
ているものキャスティングの勝利だろう。

唯一弱い点を挙げるならば、仙崎が仙崎らしさを発揮する為に劇中欠かせない
存在である工藤をストーリー中盤で退場させてしまったことだろう。登場する
潜水士のほとんどが「いい奴」として描かれる中、足手まといとも言える工藤
をバディとしている仙崎が、工藤の落ち度を責めることなく、対等に接する男
気こそが、仙崎が主人公である証なのだ。原作では「守る立場」である仙崎た
ち訓練生と「守られる立場」であった落ちこぼれの工藤の関係が、海難事故を
期に逆転した瞬間、決定的な別れが訪れるという衝撃的なものであったが、工
藤との別れとラストの海難事故を分断させてしまったことでそれぞれのエピソ
ードが盛り上がり切れなかったことが実に残念である。

鑑賞当日は、【海猿】上演終了の20分後に別の映画館に行く予定があったの
でエンドクレジットが流れると同時に劇場を飛び出した。ところがこのレビュ
ーを書くに当たり、パンフレットを読み返していたら、クレジット後に次回予
告のようなスペシャル映像が流れたと書いてあるではないか。ご覧になった方
是非特典映像の内容をドジな私に教えてください。
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2.映画館で逢えなかった作品は、ビデオでチェック!
【 アンダーワールド 】
 私的作品評価 ☆☆
 2003年 アメリカ映画 121分
 監督:レン・ワイズマン 出演:ケイト・ベッキンセイル

かつて主従関係にあった吸血鬼と狼男の数百年における闘争は、吸血鬼の圧倒
的有利な展開であったはずだった。吸血鬼の女戦士セリーンは、狼族が狙う人
間の男と接触する内に、触れてはならない秘密に近づいてしまう。

黒いコートがなびく立ち姿が、まるで日本のコミックス【銃夢】の主人公そっ
くり。狼族に対しては、銀を液状化して積めた弾丸で撃つなど、面白そうな工
夫がされているのだが、それらの小道具はまったく生かされること無く、もっ
ともらしい雰囲気を持つ映像を撮ることに一生懸命な為、作品自体は実に退屈
。狼族の変身や吸血鬼ならではの驚異的な身体能力など期待のVFXも予算の
都合上なのか、ほとんど見せ場も無く、銃撃戦は人間同士が打ち合うだけで、
一瞬なんの映画が見失いそうになるほど。映像のイメージだけで期待を膨らま
せると私のようにがっかりしますよ。
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【 コール 】
 私的作品評価 ☆★
 2002年 アメリカ映画 106分
 監督:ルイス・マンドーキ出演:シャリーズ・セロン/ケヴィン・ベーコン

幼児誘拐による身代金要求を成功させ続けているケヴィン・ベーコンをボスと
する犯人たちの稚拙で穴だらけな犯行にただただ唖然とさせられる。単純な物
語を一生懸命複雑に見せようと四苦八苦する脚本が実に物悲しい。演出力で緊
迫感を生み出せない為、誘拐された娘を喘息にしたりと、設定だけでスリルを
生み出そうとする安易さ。(子供の喘息をタイムリミットにするパターンは【
パニックルーム】にもありまいたね)シャリーズ・セロンが好きでなければ、
観る必要はさほど無い作品ではあるが、ツッコミどころには困らないので、映
画好きな者同士で見るのもまた一興かと。
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3.徒然なるままに・・・編集後記

以前は自宅から映画館まで自転車で15分程度で行けたお陰で、毎週通ってい
ても家族からそれほどひんしゅくを買わずにすんだのだが、現住所の川口市は
池袋まで電車で20分というアクセスのよさはあるものの、やはりバスと電車を
乗り継いで東京まで出ると朝9時のバスに乗って、帰ってくるのは夕方6時頃
となり、当然ながら「パパは休みの日にも家にいない」という悪評が(その通
りなのだが)立ってしまう。そこでこれから一日を潰して映画に行くのは月二
回に限定し、一回出かける都度に2〜3本を鑑賞し、月4〜5本を鑑賞するこ
ととした。これなら月8回ある私の休みのうち6回は家にいるので家族も納得
してくれるはず。という訳で今日は【海猿】と【友引忌】を観てきたのだが、
前日は大変仕事が忙しく、【友引忌】で思わず爆睡しそうになりました。

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