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映画館で逢いましょう

「映画との最良の出会いの場は映画館」を信条とし、劇場公開作品のREVIEW、オススメビデオ・名作映画のご紹介、その他特集記事を月一回お届けする映画批評月刊誌です。

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映画館で逢いましょう 第214号 【 イノセンス 】

2004/03/18

─映画の真価は、映画館でこそ問われるべき───────────────
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< 紅パパの 映画館で逢いましょう >  vol.214(2004. 3. 18)

発行者:映画館鑑賞推進委員長 紅乃ちゃんのパパ

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       http://www.geocities.jp/kurenataka/  (毎週金曜日更新)
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メルマガ【映画館で逢いましょう】は鑑賞前でも安心してお読みいただける
ネタバレ無添加のREVIEWを心がけております。
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==contents==
1.本日の上映作品
  【 イノセンス 】
2.映画館で逢えなかった作品は、ビデオでチェック!
  【 ロスト・イン・ラ・マンチャ 】
3.徒然なるままに・・・編集後記
4.映画批評集「映画館で逢いましょう」注文受付中!!
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1.本日の上映作品
【 イノセンス 】
 原題:INNOCENCE
 製作:2004年 日本映画 99分

 私的作品評価 ☆☆☆☆☆/「生」の本質を問う、SFドラマの最高到達点
     (☆20点★10点 ☆☆☆が標準ライン)

●作品紹介
今なおSFファンに圧倒的支持を得る【GHOST IN THE SHEL
L/攻殻機動隊】以来、9年ぶりにアニメーションに戻ってきた押井守監督作
品による続編。【攻殻機動隊】の世界観は継承しつつ、内容的にはまったく別
の作品と思ったほうが良い。
人とサイボーグ、そしてロボットが入り混じった近未来、人間の愛玩用に作ら
れたアンドロイドの原因不明の暴走により起こった凶悪事件を捜査していた、
公安九課のバトーとトグサは、事件の真相に向かうほどに、混沌とした出口の
ない迷宮に足を踏み入れていく。
人形の存在価値とは、人間と人形の違いとは、哲学的な内容と圧倒的深みを持
つ混沌とした世界観を両立させたアニメーションのみならず、SF映画として
究極の高みに達した傑作。

●作品データ―
監督/脚本:押井守(うる星やつら2 ビューティフル・ドリーマー) キャ
ラクターデザイン:沖浦啓之(人狼 JIN−ROH) 音楽:川井憲次(ア
ヴァロン)声の出演:大塚明夫/山寺宏一/田中敦子

●REVIEW
押井守初期の傑作【うる星やつら ビューティフルドリーマー】は、メジャー
なアニメーションを題材にしながら、その稀有なる作家性を感じさせ、当時高
校生だった私は、何十回も繰り返しその作品を観た記憶がある。【ビューティ
フル・ドリーマー】で、「夢」と「現実」の境界線を単なる認識の違いでしか
ないと言い切っていた押井守監督は、最新作【イノセンス】では、このテーマ
を更に突き詰め「人形」と「人間」の違い、すなわち我々が「命」と呼ぶ存在
すら、あってほしいという願望でしかないと問いただす。

【イノセンス】では主人公バトーを筆頭にほとんどの登場人物が、サイボーグ
かアンドロイドで占められている。観客と【イノセンス】の世界を結びつける
唯一の存在は、生身で一人奮闘するトグサという刑事だが、押井監督は、トグ
サを安易に観客の代弁者にはしない。観客はトグサというきっかけによりバト
ーと共に、魂の迷宮へと旅立つことになる。

押井監督は、「人形」という存在に惚れ込んでいるようで、映画はどちらかと
言えば、人間側ではなく、人形側の立場で描かれている。押井監督の人形観は
(裏を返せば人間観)は序盤に登場する女性検視官(声は前作の主人公素子と
同じ声優)により代弁されているが、面白いのは「小さい子供を育てる母親」
は「人形遊びに勤しむ子供」と同じという考え方だ。「子供」を「人形」と言
い切りつつ、女検視官に「私には子供はいない」と言わせる押井監督もまた、
「人形」と「人間」、命の意味について答えが見出せなずに迷っていることが
うかがえて面白い。

【イノセンス】は「命」の意味を問う極めて哲学的な作品であり、単なるアニ
メションだと軽んじているとやけどをしかねない作家性の強い作品である。し
かしながら、アニメーションに対して否定的な人にこそ観てほしいと願う。【
イノセンス】は生み出す圧倒的な存在感を持つ世界は、絵の細部にまで製作者
の主観が入り込み、実写以上の深みを与えている。圧巻は、中盤に描かれる中
国風のパレードシーン。音楽、絵、美術の融合は、そのシーンだけで一つの芸
術と呼べる完成度を魅せてくれる。

前作に当たる【攻殻機動隊】のヒロイン素子を排除(一応出て来ますが…)し
男ばかりが登場する骨太さ、難解且つ哲学的なテーマ、圧倒的情報量で一度の
鑑賞では認識しきれない世界観を、90分という短い時間で一本の作品として
まとめきった押井監督の技量が世界レベルに達していることは好む好まなざる
に関わらず、【イノセンス】を観た全ての人が認めるだろう。【イノセンス】
は、日本のアニメーションが生み出した最高傑作であると同時に、長いSF映
画の歴史においても一つの到達点と呼べる稀有なる作品である。恐らくこの作
品を私はDVDで何度も観ることになるだろう。
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2.映画館で逢えなかった作品は、ビデオでチェック!
【 地獄甲子園 】
私的作品評価 ☆★
2002年 日本映画 87分
監督:山口雄大 原作:漫☆画太郎 出演:坂口 拓/伊藤淳史

凡人を寄せ付けない強烈なギャグセンスと毒々しい癖のある画風で一部に熱狂
的ファンを持つベテラン漫画家 漫☆画太郎の最高傑作と名高い【地獄甲子園
】を無謀にも映画化。甲子園を目指す星道高校は、予選大会で悪評名高い外道
高校との試合を直前に出場辞退の危機に瀕していた。外道高校は、野球のルー
ルを元に合法的殺人を繰り返す狂気の集団だったのだ。外道高校に立ち向かえ
るのは、魔球を封印した野球十兵衛しかいない!!
原作では、このストーリーをベースに物語は、十兵衛が外道高校と戦う前に、
暴走し、未完となっているが、映画はあえてその後のストーリーに挑戦。その
解釈自体はユニークなのだが、原作の強烈なエッセンスはほとんど抽出するこ
とは出来ず、はじけきれない【少林サッカー】のような中途半端さが悔やまれ
る。
この作品は、新作コーナーにあります。
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3.徒然なるままに・・・編集後記
3月18日(木)
連休初日は、強風の中、カレイ釣りを敢行。残念ながら私は釣れなかっのだが
私の師匠(会社の同僚)は見事45センチのカレイをゲット。気温も上昇して
きたので、ボウズ続きの私にもいつか春が来る・・・はずなのですが。釣りは
気が短いほうが良いと言われていますが、私も気が短いほうでして、なるほど
釣りはシックリとハマル趣味であります。釣れないと、イライラしながらもあ
れこれ対策を巡らしながら、ちまちま投げる場所は仕掛けを変えていると、い
つの間にか、4〜5時間ぐらい経っています。水戸近隣に住んでいる間は、海
も近いのでとことん釣りにのめり込んでみようと思っています。

実は最近仕事の日より休みの日の方がずっと忙しいのです。私が休みに実践し
なければならないことと言えば
趣味
 釣り…釣り当日は当然半日は海にいますが、それ以前にも仕掛けの準備や、
    作戦会議など準備が忙しい。
 映画…週に一本は最低映画館に通い、鑑賞後はメールマガジンを作成。これ
    も完了まで足すと一日はかかる。
この二つの趣味をこなしながら、子供が小さいので出来るだけ遊んであげたい
と思い、子供の休日と私の休みが重なったときは極力遊ぶようにしており、夜
はビデオ鑑賞と来れば寝る間も惜しむ忙しさなのです。早く定年になって、貯
蓄と年金と子供からのお小遣いでこの趣味に毎日没頭したいものです。
 
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  「映画館で逢いましょう」 著者 紅乃ちゃんのパパ
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ルvol. 1 】【マトリックス・レボリューションズ】【少林サッカー】【
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本の映画批評を収録。
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なし批評で映画を紹介し続けるメールマガジン「映画館で逢いましょう」第2
00号&創刊4周年の集大成。パソコン用のプリンターで印刷し、著者本人の
手による製本での出版です。本格的な出版物に近い状態に仕上がっています。

◆申込方法
電子メールにて住所、お名前、メールアドレスをお知らせください。製本が出
来次第お送りいたします。手作りの為万が一注文が重複した場合お届けが遅れ
る場合もございます。
◆返礼方法
お送りした本に返信用封筒が入っています。封筒に図書券1000円分を入れて添
付された住所までご返送ください。
◆お断り事項
送料はこちらで負担させていただきます。(返信用封筒の切手のみご負担お願
いします)
本の代金は送料+制作費でほとんど占められてます。この本は営利目的ではあ
りません。ご満足いただけない時は、図書券の返送はいりません。
完全手作りの為、お一人様一冊の注文に限らせていただきます。
◆発送日程について
初回掲載時、筆者の予想以上の注文があり、10日間ほど暇な時間はほとんど
本の制作に費やされてしまいました。これでは映画すら観れなくなってしまう
ので、月の受注を5名様までとさせていただきます。これを超える場合は、翌
月以降の発送にさせていただく旨の連絡をさせていただくこともございます。

注文先電子メール  kurenataka@ybb.ne.jp
見本写真あります  http://www.geocities.jp/kurenataka/
では、よろしくお願いします。
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      映画館をこよなく愛する紅乃ちゃんのパパがお贈りする

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                 http://www.geocities.jp/kurenataka/

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   ご意見・ご感想はこちらまで   kurenataka@ybb.ne.jp

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         【映画館で逢いましょう】 創刊1999年11月16日
● 発行者:紅乃ちゃんのパパ
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