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月光為替のマーケットよもやま話

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第20回 時系列分析の基礎 その3

2017/08/20

では、ここからは、まず時系列分析の基礎ともいえる、ARIMAモデルに向けて、話を進めていきたい。

本日はとりあえず、移動平均過程(MA過程)と呼ばれるところまで話を進めていこうと思う。


まずは、前回のメルマガで、最後に扱った自己相関という概念を思い出してほしい。
自己相関とは、異なる時点間においてその過程が何等かの関係性を持っているかどうかを表す指標のことだと前回話した。


ここで、そもそも自己相関のない系列は、ノイズなので分析しても意味がないということを理解しなければならない。つまり、現在の値と未来の値に、何の関係性もないのであれば、その値をもとに分析するということに全く意味がないということだ。


例えばここで為替を取り上げると、自己相関が全くないのであれば、チャート分析をしても、何をしても、「価格そのもの」を分析することには何の意味もないということになる。

だが、それでは話が終わってしまうので、ここでは自分の取り扱いたい時系列が、自己相関があると仮定する。そして、時系列分析においては、この「自己相関」をいかにモデリングしていくか、という所が重要となる。


さて、例えばここで1次の自己相関を持つ時系列Ytを考える。

1次の自己相関を持つとは、YtとYt-1に何らかの相関がある時系列のことである。
ここで、そういった時系列のモデリングには2つの考え方がある。

まず一つは、YtとYt-1に共通の成分を含めるという考え方だ。

例えばYt=a+b  Yt-1=c+bと置くと、bという共通項が含まれるので、YtとYt-1はbという共通成分を通して自己相関を持つことが期待できる。

このような考え方によるアプローチを、MA的な考え方(移動平均的な考え方)と呼ぶ。

もう一つの考え方は、YtのモデリングにYt-1を含めてしまうという考え方がある。

つまり、例えばYt=Yt-1+bというようにおけば、明らかにYtとYt-1が自己相関を持つことが見て取れるだろう。

このような考え方によるアプローチを、AR的な考え方(自己回帰的な考え方)と呼ぶ。


さて、時系列分析の基礎であるARIMAモデルというのは、文字通りこのARの要素も、MAの要素も含まれていることがこの名前から推察できると思う。


今回はまず、MA過程モデルについて、詳しく見ていきたい。


先程述べたように、MA過程とは、YtとYt-1に共通成分がある過程のことだ。ここで、この共通成分を、ホワイトノイズ=期待値が0で分散が一定の確率過程、としたとき、このモデリングを1次のMA過程と呼ぶ。

数式で表すと、

Yt = μ + εt + Θ1εt-1    εtは平均0,分散σ2のホワイトノイズ

とかける。(多分みにくいので、一度ググることを推奨)

このように書くと、Yt-1にもεt-1成分が存在、つまりホワイトノイズが共通成分となって、自己相関を持つことをモデリング出来るわけだ。

ここで、t-1でとまっていると1次の過程だが、例えばt-nまで拡張した時、それはn次の過程と呼ぶことができる。

これが、MA過程だ。

なんのこっちゃとなっている読者も多いとは思うが、ポイントは、一つの自己相関をもつ時系列をモデル化する際のモデルの一つとして、このようなMA過程というものがあるということ。

これから様々なモデルを紹介していくが、それに自分の分析したい時系列データを当てはめていくことで、より精緻な予測を行えるようにするのが時系列分析だ。


なので、今はまず、何も考えず紹介するモデルを全て頭にいれていこう。そうすることで、より複雑なモデルも扱うことができるし、より分析精度を向上させることも可能になる。


それでは、次回は、ARモデルから、ARIMAモデルまでを扱い、詳細に解説していく。

ということで、今週は終了。また次週をお楽しみに。




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