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月光為替のマーケットよもやま話

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第17回 時系列分析の基礎 その1

2017/07/30

このメルマガは、少しブログとは違って、専門的なことを書くことが多くなっている。
実際折角数多あるメルマガから俺のメルマガを読んでくれている訳なので、どこでも得られるような情報を書いても意味がないということで、ある程度専門性の高い話題を意識的にするようにしている。


と同時に、読者の知識レベルがどの程度なのかこちらで把握できない以上、完全にちんぷんかんぷんな内容ばかりお届けするのも如何なものかと思うので、今回から何回かに分けて、システマティックな運用に必ず必要になってくる、「時系列分析」の基礎をお話ししていこうと思う。


前々回だったか、機械学習についての個人的な総括でも触れたとおり、マーケットに対してのアプローチとして機械学習を使う場合、その応用場面というのは、ある程度見えてきている。

そして、その親和性がある意味では高いともいえ、ある意味では最も低いと言えるのがFXマーケットであったり、短期の株式市場のマーケットだ。


短期市場において、マーケットの構造変化が起こりにくく、所謂パターンが頻出すると仮定すると、これほど応用可能な場所もないと考えられる一方で、それがいつまで続くのか、そして崩壊する時にどのような事象が起これば崩壊したと考えて良いのか、その可読性の低さが同時に最も応用不可能性を示している。


実際、機械学習によるアプローチと従来のアプローチで最も変化した点はその非線形性、つまりモデルの表現力にあり、その複雑な表現力は結局のところ、前段階の部分を分かっていないと、豚に真珠となってしまう。


所謂価格の終値を、自己解釈によってそれっぽく作ったインジケータは山ほどあるが、統計的な後ろ盾とともに作られたインジケータであったり、手法であったりというのは実はまだ数少ない。

そして、マーケットへの応用可能性という意味においては、例えばマルチフラクタル解析だったり、スペクトル解析だったり有用だと考えられるものが世の中にはまだたくさんある。こういった優れた手法とその特性を理解するうえでも、ある程度の時系列分析に対する前提知識は有益ではあっても決して害悪ではない。



ということで、前置きが長くなったので、次回から時系列分析に関して、なるべく平易に説明していきたいと思う。


また、これは心構えとして理解しておいてほしいのだが、決して時系列分析の目的は、「利益を出すこと」ではない。

トレードの目的は当然利益を出すことなのだが、そのリターンにつながる分析の目的を利益そのものと考えてしまうと、結局のところ変なバイアスがかかってしまい、実際には使い物にならないモデルが出来上がってしまうことになる。


それがインジケータを使ったものであろうが、チャート画像を使ったものであろうが、統計量を使ったものであろうが、時系列分析において忘れてはいけないのは、「誠実さ」である。

具体的に、時系列分析の目的は、「時系列データの持つ特徴を記述できるモデルを構築すること」であり、「時系列の時間変化における、相関・因果・依存関係を導くこと」であり、「その時系列モデルに基づいて、研究対象に対して仮説や理論を検証することができるようになること」だ。




さて、このシリーズが終わるころには、読者はVARモデルだったり、ARIMAモデルだったり、簡単な状態空間モデル(ローカルレベルモデル)はしっかりと理解できるようになっていることだろう。

そうなれば、さらにこのメルマガでも、その先の専門度の高い話もすることができるので、頑張ってついてきてほしいと思う。


ということで、今週は終了。また次週をお楽しみに。




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