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月光為替のマーケットよもやま話

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第7回 ヘッジファンドのトレーディングツール

2017/05/07

さて、今週は、ヘッジファンドのトレーディングツールを紹介したいと思う。

機関投資家と個人投資家の垣根が相当なくなってきたと言われる昨今、実際に機関と個人のトレーディングツールはどのように違ってきているのかということを具体的に理解する一助として、今回のメルマガを位置付けたい。


トレーディングツールには、大きく分けて3つあると思う。

1.発注システム
2.メイン情報端末
3.サブ情報端末


まず、1だが、これは機関と個人で大きく違うものの一つだろう。
発注システムは、特に株だと大きく違う。

まず、株では基本的に機関投資家はDMAというものになっている。
DMAとは、ディレクトマーケットアクセスの略で、取引所にそのままつながっているシステムのことだ。
是の何がいいかというと、基本的に自分の発注を一早くマーケットの板に反映できる。なので、スピードという点において、少し早い。(まぁ、そこまで違いはない)

これを備えているシステムとして、Xillixや、TORA、Tigerなどがシステムとして存在する。大体これらのどれか、もしくは複数を発注システムとして、機関投資家は備えていることが多い。

FXになると、発注システムにおいては個人との垣根はさらになくなってきている。
基本的にFXは、取引所として一元管理されているところがないため、DMAは存在しない。
DMAに最も近い存在となると、それはインターバンク市場ということになる。

で、NDDタイプの証券会社ならインターバンクに直結しているので、まぁほとんどDMAと呼んでよいということになり、このタイプの証券会社は個人用にもいくつも存在している。(俺が推奨しているDukascopyもこの一つ)

ただ、我々機関投資家となると、そもそもこのインターバンクの一つにそのまま発注することが多い。

ヘッジファンドにはPBと呼ばれる、プライムブローカー、すなわち実際に口座を開いているブローカー=証券会社があり、そこの発注システムは基本的に、インターバンクに直結しているということになる。

例えば、Citiバンクだと、Citi Velocityだったり、クレディスイスだと、CS Plusといった発注システムが存在し、そこを通して発注するということになるわけだ。


まぁ、証券会社が提供しているアルゴリズムを使用できるという点以外においては、この発注システムにおいて、さほど個人に比べて優位性があるというわけではないだろう。


次に2の情報端末。チャートや財務情報、ニュースなどを閲覧するメイン端末。

これは、機関投資家はほぼBloomberg。さらにQuickとFactsetを使っているところがほとんどになる。

ExcelのAPIも全社いいものが揃っていることから、この情報端末においては、機関投資家と個人で大きく差が今でもついているところかとは思う。


最後に3のサブ情報端末。2の補助として使うものだ。

これは、基本的に個人と機関で違いはない。それこそ、インターネット上で普通に見れるものがほとんどだ。

ただ、ここで唯一違うとすれば、アナリストレポートだろう。
現在MIFID2という制度が欧州で導入が検討されている関係で、いつまで続くかは不明だが、基本的に現在IFISという会社のシステムを通じて、どの証券会社のどのレポートも、リアルタイムで閲覧可能になっている。

まぁ、別にANレポートを読めばトレードが上手くなるというものではないが、ある程度情報に格差はあるとはいえるだろう。



後はセールスコールやアナリストコールなどがあるが、個人的には、個人と機関で大きく違うのは、結局情報ベンダーのみではないかと思う。つまりBloomberg。

だが、これも、我々のように常時監視ユニバースとして1000銘柄とかを見ている人間にとっては重要だが、為替だったり、株でもユニバースを絞っている人間にとっては、ぶっちゃけネットや四季報で代替できるレベルではある。



以上のべたように、個人と機関の垣根というものは、確かに無くなってきている。この最後の牙城がある意味Bloombergだったり、Factsetだったりの情報ベンダーだろう。

この情報ベンダーがいつかクラウド上で動く無償化されたサービスとかになれば、ほぼ完全に垣根はなくなってしまうことになるが、、、そんな日はさすがにやってこないんだろうか。


では、また次週もお楽しみに。




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