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相続法改正;(1)配偶者の居住権保護#導入背景

2018/09/14

今回から、国会で承認された相続法改正案の六項目について、一つずつ解説していきます。

今回の相続法改正案の中でも最も重視されたポイントが、配偶者の保護。

80歳以上の人口が1,000万人を突破した現代、被相続人となる方はもちろん、相続人となる方の高齢化が進み、特に残された高齢配偶者の生活保障の必要性が高まってきています。

現代の日本は世界でも有数の超高齢社会であるため、このような時代背景に合わせて、残された高齢配偶者に対して、今まで以上に手厚い保護を促すことになったのです。

それでは、今回のテーマでもある“配偶者の居住権保護”とは、どのようなものなのでしょうか。

例えば、夫の相続が発生し、相続財産の中に自宅不動産が含まれているとすると、夫婦が子供と同居していない限り、妻が自宅を相続することになるのが一般的ですよね。

夫の相続財産の内訳は、評価額2,500万円の自宅不動産と2,000万円の預貯金だと仮定し、相続人が配偶者と子供二人だとすると、配偶者の法定相続分は2,250万円、子供は一人1,125万円となります。

夫と共に長年暮らしてきた自宅を妻が自宅を相続すれば、子供達で預貯金を相続することになるのが普通ですが、高齢の妻が現金を一銭も相続出来ないと、妻の今後の生活が危ぶまれてしまいます。

さらに、妻が自宅を相続することによって、妻は法定相続分以上の財産を相続することになるため、子供たちの相続分は必然的に減少することになります。

100万円ぐらい相続分が少なくなるのはしょうがないと、子供たちが妥協してくれればいいものの、中には、一円単位できっちり相続しなければ気が済まないと反論される可能性が考えられます。

そして、子供世帯と二世帯住宅で暮らしている場合にも注意が必要です。

例えば、夫の相続が発生すると、夫名義の二世帯住宅を妻が相続せず、子供に相続させる可能性も十分考えられるでしょう。

夫の相続時に妻が自宅を相続、そして夫の相続後に発生する妻の相続、つまり二次相続で子供が相続すると二度手間になってしまうからです。

従って、一次相続で子供が自宅を相続すれば、夫が死亡してから妻が死亡するまでの間、妻は子供が所有する自宅に住んでいることになります。

二世帯住宅を建てる際には、親名義の土地にある既存の家を増改築するというのが一般的だと思うので、夫婦で協力して築き上げた自宅を途中で子供へ渡すことになるのです。

夫の相続手続きの最中に親子間でトラブルが発生したり、そもそも親子仲があまり良くなかったりすると、所有権を主張する子供が親を追い出してしまうことも考えられます。

高齢の親がいたとしても自分の相続分を妥協出来ない、もしくは、二世帯住宅で同居する親を追い出してしまう、というのは非現実的だと思うかもしれないが、こういった問題が後を絶えないため、配偶者を優遇するための法改正が検討されたのです。

“家の存続”を重視してきた昔と比べて、“個人主義”の傾向が根強くなってきている現代では、今までは考えられなかったような問題から裁判にまで発展してしまうことも十分考えられるのです。

さて今回は、配偶者の居住権保護が導入されることになった背景について解説しましたので、次回は配偶者の居住権保護とはどんなものなのか、説明していきましょう。

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創刊日:2017-02-16  
最終発行日:  
発行周期:毎週月・水・金  
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