「措置入院」精神病棟の日々(78)

2017/12/20

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「措置入院」精神病棟の日々(78)
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“シーチン”修一 2.0

あっという間の2週間だった。あまり記事を書かないと「あのキチ〇イ、遂にくたばったか」なんて思われ、知人友人を心配/狂喜させたりしかねないので、老体に鞭打ってPCの前に座っている。

まったく忙しい日々が続いた。スカイデッキはさらに2メートル高いところにも円柱型の展望台「パノラマデッキ」を設けることにし、今はデザインや工法を考えながら基礎工事を始めたところだ。「バカは高いところに登る」というのは真実だな。

本当はもっと高くしたいが安全性を考えるとこれが限界で、まあ5階あたりからの眺めになる。駅前は大昔からの建築規制で基本的に3階建てまでしか建てられないので、5階なら駅前周辺は睥睨できるが、東のスカイツリーや西の富士山はほんの少しばかり眺望が改善したかな、という程度だろう。ま、ボチボチやっていこう。

この間にやった仕事=作業療法は、

*暴風で吹き飛んだプラ波板庇の修復(頑丈にするのではなく、柳や竹のように風を「やり過ごす」ようにした。小生もそんな風に生きるべきだろう)

*エアコン5台の掃除(恐ろしいほどの埃で、きれいにしたらグンと温風効率が向上した。精神病者は退院後に身だしなみが劣化し、それは再発の予兆だとナースは言う。掃除は精神衛生上もいいことだ)

*3Fと塔屋の屋上防水塗装(漏れやすいところを中心にした。徐々に全面を塗っていくつもり)

*3F書庫制作(倉庫をきれいにして2F8畳間=通称おもちゃ部屋の蔵書を移した。Kは大喜びで模様替え)

*脚立の補強(父が愛用したものだが、鉄製なので錆などで経年劣化。しっかり直して、スカイデッキへの昇降に利用している。モノには命があり、手入れ次第で末永く使えるものは使う。これが仁義だ)

*スカイデッキを筋かいで補強(フェイルセーフ、KY=危険予知、危険予防を意識し常に安全を向上させていくのが大事。1973年に鳶職をしていた13階建てのビルで型枠大工が木片を落とし、歩行者が軽傷を負った。監督署の命令で現場は3日間、工事停止になり、コンクリート打ち込みなどの作業が遅れて大変なことになった。常にヒヤリハットで事前にKY策をとることは現場の最初の一歩、イロハのイだ)

*自転車の前後のかご塗り(Kは錆びてダサくなった自転車を「もうダメだ」と罵倒する。錆びたかごを手入れしてKの好みのベビーブルー色に塗りなおし、掃除もしたら、「あら新車そっくりさん!」。Kもリフォームしたいよ、ンッタク。小生自身は修理不可みたいで・・・)

*移動可能な作業用蛍光灯スタンド制作(蛍光灯はミシン作業用に設置してあったもの。今の女性はほとんどミシンを使わない、穴が開いても繕いもしない、「買えばいい」。死蔵/不要電器の1位は餅つき機のようだが、ミシンは上位に入っているだろう。若いママさんもせいぜいアップリケを子供服に縫い付けるだけではないか)

*本棚、脱衣所/洗濯機周りの掃除と家具の修復(普段は掃除が行き届かないから汚れがひどい)

*洗濯物乾燥機の解体(解体してモーターを外さないと重くて動かせないため。この乾燥機はベルトが経年劣化で破断していたが、子供が小さい頃はオムツ洗いなどで大活躍したもの。以来、幾星霜、今どき布オムツなんてほとんどなくなった。日本における紙オムツの嚆矢は「ムーニー」(ユニ・チャーム、1981年発売)で、わが家の第一子は1980年生まれだから、外出時はムーニーで、家では布オムツだった。ムーニーは結構高額だったのだ。

今、小生は頻尿で、医学的には「過活動膀胱」とか俗に「尿意過敏」とかいわれているようだが、結構アワテたりする。「そうアワテント、大丈夫や。わいはアテント、君もアテント、アテントあればアワテント」「シルバー向け『多い日でも安心』」というのはどうか。いいコピーやろ? 現役時代はこんなダジャレ的コピーで1本3万円、売れっ子だった糸井重里は「不思議、大好き」「おいしい生活」で数百万円とか。詐欺師的な感じがしないでもないが・・・

布オムツが消えてしまって飛び込みセールスのコンドーム屋も消えてしまった。「ベランダにオムツが干してある家をアタックすれば結構売れたんや、あっちの方も現役バリバリさかいやから」と豪語していたものだが、時代の波に洗われてすっかり消滅してしまった)

*給水管更新工事の見守り(12/11〜19まで経年劣化で爆裂しそうな旧式の鉄管から新式の塩ビ管への切り替え工事立会い。税込み160万円、「オリンピックで職人がそっちへ行っておるさかい人手不足で大変や、うちらも2か月先、3か月先まで仕事が詰まってるんや」、価格交渉の余地なんぞありゃしないが、とにかく早めに工事をしてもらいたいから(その後に1F店舗の壁紙と床の修復せにゃあかん)、受け入れるしかない。

もう少し安くしてくれなんて言おうものなら確実に手抜きされる。手間賃が良ければ職人衆も気持ち良く仕事ができる。米国の圧力で談合/生産調整はダメよとなったが、日本は「和」の文化で競争とは馴染まないのではないか。入札とかをごり押しすると応札ゼロになりかねない。

暴風雨の雨漏りで保険金が70万円入ったが、水漏れ防止で160万円出ていく。もうすぐ大晦日、お寺の鐘がゴーン、わが家では来るカネ、行くカネ、ゴーン・ウィズ・ザ・マネーだが、生きたカネの使い方だからいいものである)

まあ、以上のような塩梅だったが、「作業療法」(OT:occupational therapy)は小生のようなキチ〇イにはとても有効だと実感する。この療法はここ数十年来のものではないかと思っていたが、以下のネット「日本大百科全書」によると大昔からあったそうだ。

<(1)精神科領城で行われる作業療法とは、精神障害の慢性期または回復期の患者に対し適切な作業を行うことにより、病気の回復や社会復帰の促進を図る治療法をいう。すでに紀元前、医聖として名高いヒポクラテスは精神障害の記述もしており、古くからその治療には、音楽をはじめ各種のレクリエーションや、農耕、動物飼育、園芸、手芸などの作業が有効であるといわれてきた。

現代の精神科治療は薬物療法と精神療法に2大別されるが、作業療法は20世紀に入ってからその治療理論が見直され、精神療法としての位置づけを不動のものとした。

すなわち、まず患者の健康な心身の能力を作業によって賦活、強化し、病的な部分を徐々に克服しようとするが、精神科病院で病棟開放を前提として行う生活療法は、作業指導のみでなく、レクリエーション、それに社会復帰を目ざす再教育を含む生活指導を総称するもので、広義の精神療法にあたり、最終的にはリハビリテーションにつながる。

一方、1965年「理学療法士及び作業療法士法」(昭和40年法律137号)が成立し、日本でも作業療法士に国家資格が与えられるようになり、医師の指示(処方箋)に基づき、療法士が助手とともに個々の患者に作業活動を媒介として治療的な人間関係をつくりあげ、種々の心理的メカニズムによって患者の自立性、社会性を図るようになった。

なかでも、環境を重視し、対人関係のあり方から患者の心理を分析する力動精神医学の立場で、技術や能率の向上にとらわれない創造的作業を加え、精神症状の改善、情緒的な欲求の満足を与えて葛藤の浄化を促し、健全な人間関係をつくりあげる考え方が重視されている>(以上)

あまりに忙しくて日米開戦記念日の忠魂碑詣でも忘れてしまい、今は「OTやり過ぎ」(小生はのめり込むタイプ、執着質)で腰痛が悪化、ベッドに身を横たえるのにも難儀している。

アテントで 蛇口しっかり 当てんとな 寝具に漏れては イカントアカント(修一)

入院中も退院後も躁状態で作業療法にいそしむ発狂亭雀庵の病棟日記から。

【2017/1/11】*10:00〜11:10、作業療法でオートバイ塗装。少しずつイメージの色になってきた。作業療法士から十勝岳の大きなポスターを貰ったので、部屋に飾る。

*13:00〜14:20、近くの小学校、RV中古車販売店などを散策。冬休みなのか小学校はガラガラ、中古車販売店もガラガラ。そもそも人口が少ないのでどこでも賑わいがない。

*16:00、カード式ランドリーで初めて洗濯・乾燥。看護助手のオバサンにやり方を教えてもらうが、慣れないことをするととても興奮する。その後にお風呂でさっぱり。ああ、忙しかった。

【1/12】*10:00〜11:10、今日も作業療法でオートバイ塗装。60分間、真剣にやるからグッタリする。手抜きができない性格なのだ。

中庭ではデイケアの人向けに餅つき大会。50人前だからたっぷり2時間もかかっていた。小生が自宅で餅をついたのは30年ほど前で、つきたての餅は大根おろしでも粒あん、黄な粉でも美味しい。食べたいが、今はどうしようもない。電気餅つき器は「使わない電気器具」No.1だそうだが、簡単に作れる方法を調べてみよう。

今日のランチは郷土料理で「岩手盛岡じゃじゃ麺」。うどんに鶏ひき肉と野菜のとろみ味噌味を乗せたもの。アツアツというわけにはいかないが、結構美味かった。

*13:00〜14:20、散歩。ドラッグストア「クリエイト」を訪ねるつもりだったが、国道はうるさくて臭いし危ないし、目指した方面にはなかった。偶然、趣ある旧道を見つけたのは幸いだった。

お腹の調子が悪く、草むらに隠れたが、自然がたっぷりあるのは助かる。地元の人によると、この辺では鹿、猿、猪、熊、さらには山ヒルの害もあるという。まったく田舎であり、国道沿いでも1坪10万円ほどと格安だ。それでも国道沿いの飲食店などは皆つぶれている。過疎化、高齢化でどうしようもない。

*16:00〜16:30、“ピーコック”による心理面接。「Kとの仲が戻ってきた、ホッコリし始めてきた、思いやりとか親愛の情が戻りつつある」などと話した。“ピーコック”曰く「女性は楽しい、悲しい、怒っているとか、感情で生きているから、理屈とか論理では納得させられないのよ。仮面夫婦でいたくないということを、ちゃんと伝えないと分かってもらえないわよ」。

小生は行動で示せばいいと思うのだが・・・それにしても話し続けるのはとても疲れる。疲労困憊だ。

【1/13】*毎週金曜日のOTは体操&ゲームだが、外出許可により山歩きができるようになったのでスキップした。体操&ゲームは人間観察にはいいが、完全に壊れているのにはしゃいでいる人を見ると、こちらの気分が滅入ってくる。出口のないリビランス、MAZE、迷路・・・カフカの世界のような・・・

*13:00〜14:20、山麓散歩。私営の「相州美術館」を見学してみたが、マニアなら飛びつきたくなるような美術工芸品などの膨大なコレクションで、質流れとか見切り処分品も多そうだ。小生のような無趣味人にとっては、「コレクターの親父から引きついだものの価値が分からないし、買い手もないし、どう処分していいのか困惑している」という類のガラクタに見えるが・・・

どう考えてもこの美術館は大地主の資産家の道楽で、1日に数人来館者があればいいという感じ。フィリピン(多分)女性が働いており、小生の周りをうろうろしていたのは万引を警戒していたのだろう。彼女はオーナーの奥さん、後妻かもしれない。

近くの大地主の古民家風の自宅にはフェラーリとかランボルギーニのような外車が何台もあった。自動車は移動の役に立てばいいと思う小生には別世界の人のように思える。人生いろいろだ。

散歩で冷えたのか、夕方から悪寒、36.9度。風邪封じで熱い紅茶を飲み、眠剤を1錠追加してぐっすり。(つづく)2017/12/20










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創刊日:2017-02-04  
最終発行日:  
発行周期:日刊  
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