「措置入院」精神病棟の日々(18)

2017/03/23

「措置入院」精神病棟の日々(18)
“シーチン”修一 2.0

3/12にほとんど戦死状態になって総合病院に救急搬送されてから食生活を見直してみた。それまでの体調は「悪い=大雨」が常態化し、ときどき「良くはない=曇」、たまに「最悪=大雨」で、まず晴れ間がない。北陸・東北の日本海沿岸のどんよりした冬みたいだ。ブルーである。

(新潟県高田市出身の知人が「太平洋岸に暮らすと高田に戻る気になれない」と言っていたし、「頂門」主宰者の渡部氏は「東京に暮らすと故郷秋田の人々に申し訳ない気持ちがする」としばしば書いていたっけ。越前・福井県が元気なのは不思議だが、必死で働かないと食えない→毎日頑張る→元気ということか)

「ブルー」というのは、体がいつも「まるで揺れているよう」に不快で、これはうつ病のせいだろう、あるいは薬の副作用かと小生も多分医者も思っていたが、実際に自分の影が揺れているのを見て、「これはどうもメンタルのことではなく、昨秋から続く下痢によるカロリー不足が原因かもしれない、この際、できる限り乳製品を摂らないようにしよう」と判断した。

で、断酒以来、好物になっていた乳製品のチョコやクッキーを控えた。カミサン曰く「お酒で糖分を摂っていたのが、断酒によって糖分不足なり、甘いものが好きになるのよ」。なるほど、体が甘味を欲しがるわけだ。血糖値が下がるとすぐにふらふらする。

乳製品の代わりに和菓子(小生がバカにしていたアンコ、羊羹など!)を食べるようになり、併せて正露丸も飲むようにした。「昔から下痢には正露丸よ。子供の頃は皆貧しかったから医者に行く余裕はないし、虫歯でも正露丸で癒していたわ」

そう言えば小生も正露丸のお世話になっていたっけ。当時は家庭の常備薬だったろう。

正露丸・・100年以上の歴史があり、旧称は「征露丸」。つまり「ロシアをやっつけるぞ」という意味だ。日露戦争の戦場となった支那大陸は水は良くないし(支那人はタフだから日本人が不適と検査した井戸の水でもOK、台湾出兵では多くの日本兵が下痢を伴う熱帯病で死んでしまったが現地の土民は平気だったようである)、日本兵にとって「征露丸」は常備薬ではなかったか。

数十年ぶりに飲むこの正露丸、実によく効いている。飲み始めたら翌日から下痢がほとんどなくなり、やがて立派な健康便が出るようになった。お腹の調子が良くなると、お腹に力が入り、何となく元気になりつつあるような感じがする。ラッパのマークの正露丸信仰は当分続きそうだ。

元気になるとそれまで放置していた掃除やら営繕に手を出したくなる。2017/3/20(月)、この日はジャズブルースのT-Bone Walkerが歌う'Call it stormy Monday but Tuesday is just as bad'、まさに嵐のような2日間になってしまった。

月曜日、早朝からシャッター通りの無住の店舗周りを掃除したが、他人の家の敷地に手を出すことは法的に問題だろうが、もう放っておけないほどゴミだらけで、散歩やゴミ出しで毎朝通るところだから目について不愉快千万、ここは緊急避難的に掃除するしかない、と断行した。

すっかりキレイになり、いい気分で午前11時、洗面化粧台のお湯が出ないので(蛇口の機関部のスピンドルの摩耗で水漏れするから、その手前の元栓を締めていた)、この復旧作業に取り掛かっていたら、配管から元栓部分が破断して水がすごい勢いで飛び出してきた。築32年で水道管が劣化していたのだ。

「ギャーッ!」と叫んで公休のカミサンに「も、も、元栓を締めてくれ」と頼み、大小タオルなど10枚ほどでどうにか水を吸い取ったが、とにかく元栓を開けなければ水道が使えないから、まずは破断個所を塞ぐしかない。

あれこれ考えて金属製の蓋をしたが、「接着剤がある程度は効き始めただろう」と午後4時に元栓を開けたら蓋が吹っ飛んで再び水浸し。元栓を締めて、今度は金具で蓋を固定したところ、漏れるもののどうにか収まったが、漏水を孫が風呂場で使うビニールプールに溜め、ある程度の量になったら給水ポンプで風呂桶に送るようにした。

この間、カミサンはバケツやペットボトルに水を溜め、当座の利用に備え、小生は後片付けをし、「もうパワーがないから明日考えよう」となったのだが、所詮は素人の応急手当でいつ蓋が吹っ飛ぶかもしれないので、なじみの水道屋に連絡すると「今は手一杯で早くても4月後半になります」とのこと。そう言えば年度末で忙しい時期なのだ。

翌火曜日の朝、1Fのテナントから「水が出ない、床に直径40センチほどの水溜りができている」と言われたので、1Fの元栓を開き問題解決、やがて2Fの元栓を開いたらなんと再び蓋が吹っ飛んで大洪水、1Fにもかなりの水溜りができてしまった。商品の上に落ちなかっただけ幸運だった。

とりあえず元栓を再び締めたが、夕食やトイレ用に水を大量に確保しておかなくてはならない。幸いにも1Fの屋外共用蛇口から水を得られるので、小生は両手にバケツを持って「お爺さんは1Fへ水汲みに、お婆さんは職場へ行ったとさ」。トホホ・・・

娘2人は翌日水曜日の夕方からミスチルのコンサート(渋谷のNHKホール)へ行くため、わが家は孫3人を預かることになっていたが、水道が使えなければ風呂場も使えない。そこでカミサンが長女に「自宅で風呂を済ませてから子供を預かる」と電話すると、焦った長女は水道屋の跡継ぎに電話をし、急遽、水曜日の朝に公休にもかかわらず跡継ぎが来てくれることになった。なんと跡継ぎとその妹は長女の友達だったのだ。

水曜日の朝から跡継ぎが修復工事を始め、午後2時には完全に復旧した。後片付けや孫の世話、夕食作りなど、なんだかんだで小生は疲労困憊したが、娘はいつもの数万人の屋外コンサートと違って3000人収容の会場、しかも席とステージはたったの15メートルで、「これまでは豆粒のようだった桜井さんの顔もはっきり見えた、もう大興奮!」と大喜びだった。

カミサンは疲れ果てた小生に「明日もみんな来るけれど、私は明日休みだからアンタは休んでていいからね」。夕食を用意し終えた老兵は3Fへベッドに倒れ込んだのである。小生のStormy Monday and Tuesdayはかくして終わった。

病棟日記<【2016/11/16】明日のカウンセリングに備えて「(男は辛いよ(1)モンスター化する妻たち」を清書した>

前置きが長くなってしまったので、委細は次号で。(つづく)2017/3/23








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創刊日:2017-02-04  
最終発行日:  
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