「措置入院」精神病棟の日々(17)

2017/03/16

「措置入院」精神病棟の日々(17)
“シーチン”修一 2.0

小生の街は小さいにもかかわらず製造販売の和菓子屋が2店あった。店主の高齢化で昨年1店(愛想はいいが味は・・・)が創業50年を前に廃業し、最近、そのライバルでもあったもう1店(味はいいが愛想は・・・)も店をたたんだようだが、挨拶文が貼ってなかったので、もしかしたら急遽、入院でもしたのかもしれない。

いずれにせよ、スーパーやコンビニが席巻していくのにしたがって街の商店街はどんどん消えていった。商店はほとんどが個人経営で、今どき小さな店を継ぐ者もなく、かつての賑わいは二度と戻らないだろう。小商人(こあきんど)の時代は終わったのだ。

世界を見渡すと、時代は確実に変わりつつある。

【2016/11/15】米国大統領選挙で「もしかしたら」が現実となった“大サプライズ”。出口調査で白人女性の53%がトランプ支持、非大卒白人女性に限れば、トランプ支持はヒラリーの2倍だったという。

ところでトランプへの非難として「4回も破産している」というのがある。米国で破産というのは、会社更生法、通称「チャプターイレブン」を申請し、適用されることだが、小生の知っているだけで、優良企業とされているデルタ航空は11回も破産し、再生している。

再生に際しては株券はパーになるが、再生計画を作り、資金援助を受け、基準をクリアすれば再上場も可能だ。失敗しても何度でも再チャレンジできるのが米国流で、イノベーションの一発満塁本塁打を目指す小規模ベンチャー“スタートアップ”も、たとえ失敗しても投資家など出資者が「惜しかったな」と思うくらいで、起業家が損害を受けるわけではなく、何度でも再チャレンジが可能だ。

米国の小さなベンチャー企業が大成功した例は実に多いだろう。マイクロソフト、アップル、マック、ケンタ、セブンイレブン、サランラップ・・・米国のチャレンジ精神、スタートアップなどに学ぶべき点は多いだろう。仕組みを早急に整えるべきではないか。

昼食前の11:00〜11:30に入浴予定だったが、その前の時間帯は誰も予約が入っていないので、10:50から入浴。のんびり湯船に浸かった。10分の違いは大きい。

差し入れの目覚まし時計にポリ袋をかぶせて防水にし、風呂場に持ち込んだので上手く時間を使えたが、工夫は大事だ。

14:00〜15:00、運動、ゲーム、歌で過ごす。傷害事件を起こした“オトーサン”は腰痛が悪化したのか、具合は悪そう。パニック障害の乙女“パニック”は元気そうだった。

15:00、話したこともない向かいのベッドの人が急に「今日退院します、お世話になりました」と挨拶するから、「お元気で」と見送ったが、彼はここ数日、ボソボソ独り言を言っていたので変だなと思っていたが、再び三度かは知らないが、発狂したようだ。

ナースが彼をどこかへ連れて行ったが、注射でも打たれたのか、2時間ほどで戻ってきた。何か不気味である。その後も訳の分からないことをつぶやいている。完全に壊れている。

15:30〜15:40、Dr.と面談、数日前にレポートを手渡したが、「また書面で(思いを)知らせてね」とのこと。

15:50〜16:05、OT(作業療法、Occupational Therapy)について作業療法士と打ち合わせ、明日から参加することに。

精神病棟は鍵だらけだ。職員しか開閉できないドアが2Fのパブリックスペースだけで13もある。キーがなければどこへも行けない、まるで陸の孤島。実話をもとにした映画「パピヨン」の収容されていた島のよう。

在日の半島人(韓国)、支那人は合わせて112万人もいるから、精神病棟にも当然おり、最近10代のような韓国青年チョー君と挨拶するようになった。最初はツッパリ風だったが、今はかなり柔和になっている。患者の多くは大人しくしているが、“オトーサン”や小生のように激高すると狂気を発する患者もいるし、問題を起こせば地獄の身体拘束に逆戻りするから、ツッパリも「明るい青年」「朗らかな青年」を演じざるを得ないのだ。

そう言えば少年院(のような所)に収容されていた友人が、「一番辛かったのは、一日でも早く釈放されたいので“明るい青年”を装わざるを得ないことだった」と言っていたっけ。良き夫、良き父、良き社員、良き社長、良き息子を演じ続けてきたが、良き老人という段階で小生はしくじってしまった。演じ続けることはなかなか難しい。(つづく)2017/3/16






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創刊日:2017-02-04  
最終発行日:  
発行周期:日刊  
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